1. 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
《ネタバレ》 「新たなる希望」っていうのはスターウォーズのエピソード4になぞらえているんですかね。「踊る大捜査線」の場合、何が新たなる希望だったんでしょうか? 鳥飼の告発により、警察組織の浄化が進むことを期待という意味だったんでしょうか。警察組織はドロドロというテーマはFINALまで一貫していましたね。でも最後の記者会見で並んだ沖田、室井、新城の顔ぶれを見たら、この人たちなら大丈夫かなという気もしました。 今回の事件を仕組んだのは現役の刑事たちだったわけですが、その理由が悲しすぎますね。真下がヘラヘラしているのも余計に反感を買ったんだと思います。真下は悪い奴じゃないんだけど、上に立つと、自分で深く考えずに上から言われたままに動く信念のなさは、特に意識の高い部下に強い反感を買います。ましてやそのせいで人質の子どもがなくなり、その子どもが身内だった場合はなおさらに。でも、真下は今回の事件で、自分の子どもが無事だったことして見えていず、自分が元凶であり、そのせいで優秀な刑事たちを犯罪に追い詰めたことがわかっていないように見えます。 今回の犯人たちは、突然出てきた香取慎吾を含め、小栗旬演じる鳥飼、小泉孝太郎演じる小池は、この作品で切り捨てられるのは惜しい気がします。FINALだから、青島と室井さえ残せば、あとはどうにでもという感じだったんでしょうか。鳥飼と小池は前々から不満を持っていた様子が描かれていたのが、今作で回収されたわけですね。 バスでの突入はホントに謎だらけ。なぜバスジャック? すみれは逮捕されないの? ほかの乗客や運転手は? なぜバナナ倉庫にいるってわかった? なぜちょうどいい突入ポイントが外から分かった? なぜすみれが透明になっている? 謎だらけなので、すみれ幽霊説もうなずけます。すみれが死んだのかどうかが気になるところですが、あえてそこはあいまいになっています。FINALだったのに次回作が決まったそうですから、そこで明らかになるかもしれません。 事故の後遺症に悩んでいるすみれのことを思ったら、ましてやバス突入でさらにケガをしたすみれのことを思ったら、「やめないで」とは言えないはずですが、それが不器用な青島にできる最大限の愛情表現なんだろうなと思いました。できれば次回作では、冒頭のからあげ屋みたいに、息の合った夫婦になっていてほしいです。 エンドロールで旧作の名場面を次々に見ていたら、積み上げたものの大きさに感慨ひとしおでした。次回作でかつての和久さんと同年代で還暦間近の青島刑事がどう活躍するのかを楽しみに待ちたいです。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-12-31 10:05:57) |
2. 踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!
《ネタバレ》 湾岸署のセキュリティがなんともずさんだなあ。たとえば、連絡用の端末をきちんとナンパ―で紐づけせずに署員にテキトーに配っていたり、拳銃の保管場所に引っ越し業者が自由に立ち入りできたりとか。ツッコミどころ満載なのはいつもどおりですが、それでもおもしろかったです。 過去に逮捕した犯罪者が登場したり、過去作品を見ていると大変楽しめます。映画を見ただけではわからなかった圭一の正体を知り、過去の登場人物を端役まで活かしている点に驚きました。 しかし、この映画の公開時点で織田裕二は43歳、深津絵里は37歳。「青島くん」「すみれさん」と呼び合って元気いっぱい活躍するには少々無理がある年齢ではと思いました。青島は係長に昇進し、すみれはヒラということでしたが、2人の活躍を考えればもっと昇進していてもよいのでは。まあ、いくつになってもがむしゃらな青島がこの作品の魅力なのかもしれませんが。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-12-30 12:56:51) |
3. 踊る大捜査線 THE MOVIE
《ネタバレ》 青島刑事の名ゼリフはこの映画で生まれたのですね。そこはすごく印象的でしたが、これってどうなの?と思うシーンが多かったです。 団地の上層階で刺された青島を室井が肩を貸しながら歩かせて、自分の車で病院に向かうのってどうなの? ケガした本人を歩かせずに、救急車を呼んだほうがよかったのでは? また、署員が机の上に置いておいた領収書を経費節減のために破り捨てるのって犯罪では?と思いました。小泉今日子の不気味さはすごかったですが、なぜわざわざ自分から警察に出向いたのでしょうか? 小泉今日子が犯人の声を聞いて、「この事件の犯人は程度の低いただの子どもだ」と言ったのは、神戸連続児童殺傷事件を思い出しました。あの事件では犯人がつかまった後に犯行声明文が公開されましたが、犯行声明文を見れば、書いたのが男児であろうことは容易に推測できたのに、犯人がつかまるまでいろんな犯人像が報道されていましたが、子どもが犯人であるという報道はありませんでした。あまりにも凶悪な犯罪だったために、子どもが犯人とは思ってもみなかったのか、それとも警察は最初からわかっていたのか、わかっていて捕まえられなかったのか。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-12-30 09:01:53) |
4. 思い出のマーニー
《ネタバレ》 ジブリだけど、小さい子どもと一緒に笑って見る映画ではないです。ミステリアスな雰囲気に引き込まれるように見ましたが、よく考えるとミステリーというよりホラーかもしれません。納得がいかなかったのは、亡き祖母が遺した孫への愛情の示し方としては、妙に同性愛っぽい点です。自分が死んだせいで、もらわれっ子となった孫の心の闇を見たならば、申し訳なく感じたり、孫を心の闇から救い出そうとする母性を示すのでは。でも、マーニーは「私を忘れないで」とあくまでも自己中。でも結局はマーニーとの出会いで心の闇から救い出されるのでよしとするか。外国のお話を日本を舞台に脚色している不自然さも気になります。でも、見終わったら不思議に落ち着いた気持ちになっていました。でも、結末を知っちゃうと、二度と見ないだろうなと思います。 [地上波(邦画)] 7点(2017-07-17 21:33:10) |
5. オブリビオン(2013)
テレビで見て、カットがあったせいだろうか。話がよくわからなかった。 [地上波(吹替)] 4点(2016-09-05 11:14:44) |
6. オデッセイ(2015)
《ネタバレ》 絶望的な状況にありながら、主人公がヤケになることはほとんどなく、ときにはユーモアさえ見せる余裕があるのは不思議。絶望的状況でありながら、助からないかもという感じは全然しないのが物足りない感もあるが、監督が描きたかったのは主人公の苦悩ではなかったんだなと思った。 NASAの長官がクソ野郎である以外は、登場人物がいい人ばかりなのが気になるが、やはり、ドロドロした人間模様を描く映画ではないのかなと。主人公の親族が出て来ない点でもそう思った。 9歳男児と一緒に見ても大丈夫な映画だった。子どもと見るために吹き替えで見たが、ジャガイモ畑を「植民地」と訳していたのはガッカリ。おそらく原語はplantationだと思うが、「農園」とか「プランテーション」くらいにしておいたらどうか。これだと「植民地」という意味が入らないのでおもしろみには欠けるが、主人公がひとりぼっちで作ったジャガイモ畑を称して「植民地」では意味不明だ。 上記のような点を気にしなければ、長編にもかかわらず、先が気になり一気に見てしまえる良作である。 [インターネット(字幕)] 7点(2016-08-09 23:19:46) |
7. オリエント急行殺人事件(1974)
《ネタバレ》 とにかく出演者が超超豪華(若い人にとっては一人も知らないかもしれないけど)。結末があまりにも有名なため、ストーリーよりも皆さんの演技を楽しませていただきました。 インターネットがなかった時代に、関係者がどうやって集まって計画したのかなと余計なほうに関心がいきました。もっと簡単に殺せるし、ばれない方法はいくらでもあるのに、被害者への恨みが強すぎて、普通の殺し方ではすまなかったということか。 12人の陪審員の話が出てきたところで、そういえば監督は「十二人の怒れる男」のシドニー・ルメットだったなと思い出しました。この映画の進行も「十二人の怒れる男」をどこか思わせる流れでした。 名作...ではありますが、結末が結末ですから、子どもには勧められませんね。 あと、ポワロがたまたま乗った列車で殺人が起きちゃうとか、たまたま乗った船で殺人が起きちゃうとか(ナイル殺人事件)、たまたま乗った乗り物で殺人が起きるなんて経験は一生に一度も無いのが普通なので、ポワロの場合は何度も起きちゃうのがあまりにも不自然。それは映画ではなく原作の問題ですがね。 この作品の一番良い点は、被害者に殺されるべき深い理由があり、犯人にやむにやまれぬ理由があり、犯人に情けをかけて見逃すというやさしさでしょうか。そこがナイル殺人事件との一番の違いであり、この作品が有名である理由でしょう。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-07 12:56:51)(良:1票) |
8. ALWAYS 三丁目の夕日‘64
《ネタバレ》 前2作と同様に、安心して見られる作品。薬師丸ひろ子と堀北真希はいい演技してるなあ。それに比べると、堤真一は相変わらず時代劇がかったわざとらしい演技だし、吉岡秀隆は相変わらずへにょへにょしてるし、この男優陣の演技が感動のボルテージを下げている。小雪は出産という大仕事をするわりに影が薄い。須賀健太くんは子役時代からずっと淳之介を演じ続けたのが立派です。前述のように、堀北真希はうまいが、上京して何年も経つのにいまだになまっているのは不自然に感じた。 [地上波(邦画)] 7点(2015-05-06 15:28:10) |
9. ALWAYS 続・三丁目の夕日
《ネタバレ》 前作と同じように、すごくベタな映画で、ケチのつけどころはいくらでもあるけど、それでもノスタルジーに引き込まれるようにして見ました。前作を見ていないとわからない内容があるので、前作と続けて見ることをおすすめします。原作が漫画のせいか、いくつものエピソードの寄せ集めのように見える。もっとも印象的なのは蛍のエピソードで、今夜の夢に出そうな気がする。淳之介とヒロミはどちらも金持ちになる道を捨てて茶川と暮らすことを選んだが、茶川ってそこまで魅力的な男?という疑問が残るものの、泣ける。個別の俳優では、薬師丸ひろ子が実生活では子どもがいないのに、慈愛に満ちた昭和の母ぶりが前回よりパワーアップしていて、こんなにいい俳優だったかなと思った。それにひきかえ、堤真一は、「容疑者Xの献身」のときも思ったが、どうして何を演じてもわざとらしいのか。まるで一昔前の時代劇を見ているような演技だ。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-06-09 22:10:55)(良:1票) |
10. ALWAYS 三丁目の夕日
以前にも見た作品ですが、久々に見ました。以前は私に子どもがいなかったころに見ましたが、親になった今 見ると、前回とは違った意味でよかったです。すごくベタな映画で、ケチのつけどころはいくらでもあるけど、それでもノスタルジーに引き込まれるようにして見ました。このころは希望に満ちていたんだなあ、2011年には放射性物質の恐怖に日本中がおびえるとは考えてもみなかったんだろうなと思いました。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-06-09 21:57:11) |
11. おくりびと
思っていたよりずっとよかったです。身内の葬儀のときを思い出しながら、引き込まれるように見ました。モッ君は本物の納棺師かと思えるくらい鮮やかな手つきで、さぞかし練習を重ねたのだろうと思いました。7点つけたかったのですが、広末涼子が出てくるたびに気分が白けるので、マイナス1点です。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-03-01 22:53:29) |
12. 大いなる西部
二つの家族が互いを憎み合い、無益な争いを延々と続ける映画。「やられたらやり返す」ではいつまでたってもキリがないことは、よく考えれば子供でもわかるのに、それでも和解しようとしない西部の血は、現在のブッシュ大統領(バカ息子のほう)に受け継がれている。二家族の憎しみの深さがいま一つわからないので、感情移入できず、「勝手にすればぁ」と思う。長くて退屈なだけ。テーマ曲がいいのが救い。ただ、争っている場面でも能天気なメロディが流れているとすごく違和感を感じる。アメリカ人にとって、戦いって楽しむべきゲームなのかなと感じる。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-10-10 14:34:51) |
13. オルセン姉妹のローマでお仕事
オルセン姉妹が子役で出ていたドラマ「フルハウス」の大ファンなので見ました。今ではすっかり人気スターとなったオルセン姉妹ですが、この映画はいまひとつ。おこちゃま向けドラマに見えます。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-07-24 21:34:16) |
14. 女はみんな生きている
私は「フランス映画ってわけわかんない」と思うことが多く、この映画もそうなのですが、それでも引き込まれる作品でした。でも、ノエミの正体がわかる前後の展開があまりにもギャップが大きいことと、彼女たちのしたことのすべてを必ずしも肯定できないこととで、自分は女だけれど、見終わったあとも爽快な気分にはなれませんでした。 7点(2005-01-13 20:56:36) |
15. 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
お台場は増殖中の町であり、地図にない道、地図にない場所がたくさんあり、それを知り尽くしているのが地元の湾岸署で、現場の判断にゆだねて事件が解決に至る、という流れはよかったと思います。 和久さんと吉田副総監との関係は、青島と室井の関係と同じで、和久さんたちが果たせなかった夢を青島と室井に託すわけですが、副総監になってもできなかったんだから、無理じゃないのと思いました。 真矢みきが偉そうな女性リーダーになるけど、結局役立たずというのは、ほかのドラマでも見たような設定。ちょっと女性差別かなと思います。 犯人たちがリーダーがいない組織なのはわかったけれど、そもそもどうやって知り合った人たちなのでしょうか? 同じ会社の人たち? それともネットつながり? 負傷したすみれを一人で救急車に乗せるシーンは、前作の室井が青島を自分の車で病院に連れて行くシーンとあまりにも対照的でした。青島が一緒に救急車に乗るべきでは? レインボーブリッジを封鎖するのにはいろんな役所の許可が必要というのはお役所批判であり、そもそも踊る大捜査線のドラマと映画は警察の官僚的組織の批判がテーマになっていますが、警察の協力がなければ作れないはずなので、批判されてもよく警察は協力するなと思いました。官僚的組織は批判しても、一人ひとりの捜査員たちの奮闘を応援しているからでしょうか。 凶悪犯を捕まえるために、地域一帯を封鎖するなんてことがあるのかなと思いました。聞いたことがありません。 ドラマだと、小さな事件が同時に起こって、それが最後に意味のあるつながりがわかるという設定が多かったと思いますが、噛みつき魔はいったい何の意味があったのか? ドラキュラと献血をかけている? 全然おもしろくありません。 [インターネット(吹替)] 6点(2005-01-02 22:54:00) |
16. お熱いのがお好き
「そんな女装バレるだろうが」「長続きしないウソをついてどうする?」等々ツッコミを入れたくなる気持ちを抑えて、「楽しもう」とひたすら努力して見ればそれなりに楽しめます。そうでないと、ただドタバタしてるだけの三文喜劇としか思えず、「昔の名作って意外にくだらないのね」という感想しか残りません。見る前の期待が大きすぎたせいかもしれませんが。 6点(2004-11-02 17:44:55) |
17. 陰陽師Ⅱ
私は日本史の知識に乏しく、また陰陽師の小説やテレビも知らないせいかもしれませんが、ただただ野村萬斎の演技を見るだけで大満足でした(第1作も同じ)。私が野村萬斎をこの映画でしか知らないからそう感じるのかもしれませんが、彼のオーラばりばりの演技を見ていると、「この人ほんとに安倍晴明なんじゃあるまいか」とか、「この人ほんとにこの時代の人なんじゃあるまいか」とか思えてきます。野村萬斎の芸達者ぶりと比べると、ほかの俳優たちが大根に見えるので、全体的なバランスを考えると、野村萬斎ほどの逸材の起用は必ずしも成功とはいえないのかもしれません。ただ、最後の舞の部分は引きました。 6点(2004-08-30 18:15:26) |
18. おばあちゃんの家
状況設定が明らかになった段階で、「ストーリーはこういうふうに展開するだろうな」と予想がつき、そのとおりに何のひねりもなく進んでいきます。いいお話だし、いい映画と思いますが、意外性がないので私にはこの点数が限界です。冬ソナで見た韓国は、田舎でもこの映画ほど田舎じゃなかったので、韓国でもこんなところがあるんだと驚きました。また、サンウ少年がソウルから持ち込んだガーナチョコレートを食べていたり、あの田舎町でチョコパイが当たり前のように売られているのを見て、韓国内でのロッテ製品の普及度がコカコーラ並みであることを知りました。ロッテ恐るべし。 7点(2004-08-08 18:58:45) |
19. オデッサ・ファイル
なんだか薄っぺらいストーリーでした。こんなにうまく事が運ぶとは思えません。原作もそうなのでしょうか。フォーサイス作品ということで、「ジャッカルの日」と比べちゃうのがよくないんでしょうか。マクシミリアン・シェルとマリア・シェルがきょうだいで出てることとか、あ~あマクシミリアン・シェルがこんなハゲ親父に...と思うくらいで、ほかに特筆すべきことはありません。 6点(2003-11-05 14:08:54) |
20. オーシャンズ11
《ネタバレ》 感想は皆さんと同じです。キャストは豪華なのに、映画は超つまらない。この映画はリメイクだそうで、オリジナルの映画を知らないので、的外れな意見かもしれませんが、G・クルーニーが逃げた奥さんを取り戻すために、無関係な人間を事件に巻き込み、その奥さんがホイホイ戻ってきてしまうという展開が「オー・ブラザー」と同じですね。アメリカ人はこの手の単純で身勝手なストーリーが大好きなのかな? 私はうんざりしました。 4点(2003-08-14 15:57:34) |