1. 大人は判ってくれない
13歳って、ちっとも楽しい年齢じゃないんだよね。自分の劣等感に悩んだり、漠然とした不安を抱えていたりする。はやく大人になりたくて、大人になりさえすればどうにかなると思っている。でも実際大人になってしまうと、子どもの頃のそういう微妙な感情を忘れて、13歳はハッピーな年齢だと懐古してしまうんだな。だからふてくされている子どもに向かって「どうしてお前はそんななんだ!」と怒ってしまうんだな。そういう判ってない大人の姿がイタかったなぁ。でもこの要領が悪過ぎる13歳の少年もまた、狂おしいくらいイタいんだな。そういうえぐられるような感情のゆさぶりを与えてくれる映画なのにどこか淡々としていて、最期もまるで通りすがりの風景みたいにあっさり自然。いつの時代の少年にとっても、名画でありつづける作品だと思う。 9点(2004-12-29 14:32:16)(良:3票) |
2. オズの魔法使
小学生の頃に見たきりで(しかも地上波!)、本当はレビューするのが憚られるのだけれど、あえてあの素晴らしい印象を壊したくないので、もう一生見ない事に決めている。なのでレビューしてしまおう! 家が巻き上げられる所、ビックリしたぁ。いきなりカラーに変わる所、おどろいたぁ。泣いたし、笑ったし、とにかく感動した。「ハリボテじゃん!」という先入観がなくこの映画を観れたのは幸福な事でした。 8点(2004-10-22 22:28:45)(良:1票) |
3. 王妃マルゴ
フランス映画をみるといつも思うことですが、フランス人の自国に対する誇りは凄い。カトリーヌ・ド・メディシスは、歴史上有数の悪女で、彼女の行った惨殺は、歴史の汚点であるはずなのに、それをああもドラマティックに美しく、媚びることなく映像化するセンスに拍手! 難は、あまりにも重すぎること。長さもあって、あの濃厚な映像を二時間半見るのは正直疲れた。余分なエイソードを省いて、もうすこしスッキリまとめてほしかった。イザベル・アジャーニのエイジレスな美貌はすばらしかった。 8点(2003-11-25 14:36:47) |
4. オープン・ユア・アイズ
バニラよりこちらを先に見たので、斬新さにたまげました。面白かったです。あの最初の彼女も、キャメロンを見ると彼女の方が断然キュートでプッツンしてて良いですが、こちらだけ見ると、あの、おかま? とも思える雰囲気が摩訶不思議で面白いです。バニラは洗練されすぎですね。わたしはこちらの淡々とした雰囲気が好きです。ペネロペちゃんのコインがチャリーンのシーンは、女の私がムラムラ興奮してしまいました。可愛すぎるっ! 頭がクリアな時に見るべき映画。 8点(2003-04-29 23:36:56) |
5. 俺たちは天使じゃない(1989)
かなりの御都合主義。それに、そもそもあんな刑務所に入れられるような人間が、あっさり幸せになっていいの? という疑問は残ります。でも、そういうもやもやを吹き飛ばすパワーが主演の二人にある。それだけでも観る価値あり。テンポが良くて飽きないし、主人公と一緒にハラハラしてしまう。まさに役者の力。デミ、この頃は可愛いですね~。5ドルは安いよ。インチキ臭いマリア像がなかなか良かった。枢機卿(?)とその通訳とか、脇もいい味出してました。 7点(2003-04-27 22:56:57)(良:1票) |
6. オーロラの彼方へ
感動もの苦手人間なので、期待しないで見た分、サスペンスタッチに引き込まれました。なんだ~面白いじゃん! 特に最初の三十分で、観客を引き込むテンポの良さが上手い! オーロラがどうこうという、科学分析とか無理矢理な理由付けとかがなく、さらっとパパと交信出来てしまう単純さが、かえって良い。ラストも良かった。いい気分になって、ちゃんと余韻が残る。でもこれを邦画でやったら駄目そう。子供の面倒をよくみる米パパだからこその映画ですね。アメリカ映画の王道がてんこもり(野球、父子、消防士、警官、ハーレー、野球)で、おなかいっぱいになります。 9点(2003-04-26 07:57:24)(良:1票) |
7. 陰陽師
野村万斎に拍手! 日本にあんなに良い男優さんがいるなんて驚き。(最近彼はNHK教育の朝の幼児向け番組「にほんごであそぼ」に毎日出ています。ファンの人必見!)流れる様な動きの美しさは絶品です。ただ如何せん、CGショボすぎ。セットもちゃち。ジェームス・キャメロンやマーティン・スコセッシ辺りと比べると、まるで子どもの遊び場。さらに今井絵里子がムカつく。あの下手さは、映画をぶちこわしてるよ。彼女が出ていなければ8点出せた。 7点(2003-04-22 21:59:30) |
8. オーシャンズ11
面白いけど、後に残るものが何一つない。暇つぶしに最適。ジュリア、ちと老け過ぎ。これでキャストがしょぼかったら5点いかないかも。 6点(2003-04-20 10:26:55) |
9. オール・アバウト・マイ・マザー
子供を持ったあとで、この映画を観た私は幸せだと思う。子供の死が、母にとっては過去も未来も夢も理想も全てが転覆する衝撃であるという事を、ある程度想像できなければ、ただの奇妙な映画で終わってしまうのかも。前提にある嘆きを、当たり前のものとして通り越して、その後の生き方を描いている所に、監督の手腕を感じました。優しく強く、それでいてどこか無感動なものをもってる主人公の言葉や表情が、胸に響きます。 9点(2003-04-17 10:17:47)(良:3票) |