1. おおかみこどもの雨と雪
メタファーとしても、またそうでなく単純にでも、どちらでも見られるように作られた、バランスの良い映画。とくに後者の見方であれば、母親の愛、子供の成長・自立という普遍的なテーマがストレートに描かれていて、満足度が高い。一方で、メタファーとしてこの映画を見るのであれば、物足りない。それは一言でいえば、葛藤が描かれていないから。まだ雪の場合は友人との付き合いや草平との出会いにより、短く葛藤は描かれてはいる。ただ雨の場合は、大きな葛藤もなく、あたかも宿命であるかのように自分の道を選んでしまうのだった。すでに狼として生きはじめているのだから、そこに葛藤は必要ないということなのかもしれないが、それではそもそもこのメタファーを描く意味がないように思った。 [地上波(邦画)] 5点(2021-08-13 14:00:27) |
2. オデッセイ(2015)
力強い映画。アメリカ人のユーモアへのこだわりって、生きる術なんだなーといつも思うんだが、この映画の中でも、絶望的な状況において、そして誰も聞いてくれる人がいない状況においてすら、ユーモアに溢れた言葉を言うことこそ、正気でいるための技術なんだな、と思った。そして、これまでどちらかというと無表情でなにか闇を抱えた役柄が多かったマット・デイモンが、極めて自然にそんなユーモアに溢れたいかにもアメリカ人然とした役を演じていたのが印象的だった。すっかりおっさんになったマット・デイモンにもようやく年相応の、そして今後に向けて広がりのある役が来てよかったなー、というのが感想。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-20 05:03:07) |
3. オーメン(2006)
《ネタバレ》 残念ながら、最近下火になっているホラーの可能性を感じさせてくれた、というほどの出来ではなかったが、お手本といえるような作品ではあった。オリジナルに忠実なつくりなので、見ていて特に驚かされる部分がないのはちょっと残念だったが、なかなか強烈なシーンもあって怖かった。とくに、いくつかあった夢のシーンが怖かったなぁ。 [映画館(字幕)] 6点(2006-06-18 17:40:14) |
4. オペラ座の怪人(2004)
全編ろうそくのオレンジ色で統一された幻想的な映像が綺麗だった。オーソドックスなつくりで、速い展開に慣れた目には若干退屈だったが、後半は盛り上がってなかなか。舞台の上でクリスティーヌとファントムが歌う、the point of no returnの歌(タイトルはわからん)はお下劣な内容で、ちと興奮(笑)。要するにファントムはただのストーカーだとは思ったが、その気持ちがわからなくもない自分が。。。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-31 16:56:33) |
5. 奥さまは魔女(2005)
何をいまさら「奥さまは魔女」だろう・・・と思っていたが、想像していたものとは違いオリジナリティーのある設定で、なかなか楽しめた。小さなエピソードがまったくなく大きなストーリーがあるだけなので、2時間の映画としてはもの足りない感じもしたが、ニコールのナチュラルな存在感はそれを補ってあまりあるものだった。「ザ・インタープリター」のようなシャープなニコールももちろんよいが、「ステップフォード・ワイフ」や今回のようなキュートなニコールもたまらんなぁ・・・。結局この映画を見た一番の感想は、ウィル・フェレルというの?、あんな腹のたるんだ男とニコールがくっつくなんて許せん!、というおっさん感想(笑)。 [映画館(字幕)] 7点(2005-09-04 00:03:30) |
6. オールド・ルーキー
ディズニーの良心。「これが実話である」ということ以外には何の意外性もないストーリーではあるが、安心して感動できる映画だと思う(ただし少しでも野球に興味ある人限定)。 [DVD(字幕)] 6点(2005-08-16 20:35:55) |