Menu
 > レビュワー
 > はあ さん
はあさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 54
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! 《ネタバレ》 
湾岸署が移転することとなり、荷物整理などで署内はてんやわんやの大忙し。主人公・青島も引っ越しの責任者として忙しく動き回っていた。そんな中、署内に保管してあった拳銃3丁が盗まれる。その後に発生した2件の殺人事件では、それぞれの遺体の傍らに盗まれた拳銃が1丁ずつ置かれていた…。  これまで『踊る大捜査線』にはほとんど触れたことがなかったが、2024年10月にテレビドラマ版の再放送があり、それと並行するように『THE MOVIE』『同2』・本作・『容疑者 室井慎次』もノーカット放送された。かなりの話題作だったから観てみようかという好奇心に、今後はこんな機会もほぼないだろうという気持ちが重なり、よく似た立場の妻とテレビ版全話および『THE MOVIE』『同2』『容疑者 室井慎次』を視聴、その次の日に本作を視聴したのだった。  本作はこれまでの劇場版と違い、一人の黒幕によって事件が引き起こされていく図式になっている。その分、物語がシンプルになり、流れがわかりやすくなった。  テレビ版から10数年経ったこともあり、青島をはじめとする古株の湾岸署員たちにもトウが立ってきた。彼らから若々しさが消えはじめ、中年の雰囲気さえ漂いはじめた。今作で若い署員が導入されたのは、彼らの若さによって作品に活気をつけるためだろう。そんな彼らは思った以上に物語に溶け込んでいて、作品の雰囲気を損ねていない。  警視庁側にも新たな補佐官が導入された。有能だがどこか危なっかしくて不謹慎な発言をするところに本作が持つ非体育会系の香りがして、これも悪くない。  実は、前日に観た『容疑者 室井慎次』に、続編とは思えないほどの暗さと殺伐さによって期待を裏切られ、さらに、この作品に新しく起用された幾人かのキャストにも不満が残った。なので、本作に関しては、作品としての出来うんぬん以前に、おなじみのキャストと違和感のない新キャストで観られただけで何だか嬉しくなってしまったのだった。  ただ、黒幕の考えには全く思い入れできない。確かに、若い頃には頽廃的なものに興味を持っていたし、死を恐れるどころかむしろ死に対して淡い憧憬のようなものさえ感じていた時期もあったが、50を超えた今では、死んだ後に自分の分身ができるなどといった戯言に対しては「青いな」「バカだな」としか思えない。死後にいくら話題になったり名を残したりしても、本人はそれを確認することなど決してできないのだから。  結果的に黒幕に利用された犯人の若者たちに同情の余地はないが、彼らもある意味では被害者なのかもしれない。今、世間を騒がせている闇バイト問題を連想するのは僕だけではないだろう。
[地上波(邦画)] 6点(2024-10-28 13:07:25)
2.  踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! 《ネタバレ》 
湾岸署の管轄内で、若い女性が首を噛みつかれる事件や――噛み痕は吸血鬼ドラキュラを彷彿とさせるものだ――家族ぐるみによるスリ事件が多発する。そんな中、さらに、会社役員の死体がSMプレイのように縛られた状態で発見された。ある捜査方法の導入を検討中の警視庁は、この殺人事件をそのテストケースとすべく、大量の人員を湾岸署に派遣して捜査本部を構える。この事件の指揮を任されたのは女性捜査官だった…。  これまで『踊る大捜査線』にはほとんど触れたことがなかったが、2024年10月にテレビドラマ版の再放送があり、それと並行するように『THE MOVIE』・本作・『同3』『容疑者 室井慎次』もノーカット放送された。かなりの話題作だったから観てみようかという好奇心に、今後はこんな機会もほぼないだろうという気持ちが重なり、よく似た立場の妻とテレビ版全話および『THE MOVIE』を視聴、その次の日に本作を視聴したのだった。  『THE MOVIE』の公開から4年経ってからの制作だったからだろう、特にテレビシリーズに顕著だった『新世紀エヴァンゲリオン』のオマージュはほぼみられなくなり、アクが少なくなった印象だ。演出の特徴が減損してマニアックさも少なくなったが、その分、観やすくなったと言えるかもしれない。  『THE MOVIE』と同じく、青島をはじめとする湾岸署員は3つの事件にあたることとなる。その中には、殺人事件を優先せよという上の命令にやむなく従いながらものちに反発する展開や、犯人からの電話を受けた捜査本部が現場の刑事に近隣の電話ボックスの一斉チェックをさせたりする場面など、テレビシリーズによく似たシチュエーションがあり、若干のネタ切れ感もあったりする。  だが、本作で一番残念なのは、女性捜査官の無能っぷりだろう。彼女の行動や発言があまりにもカリカチュアされ過ぎていて、有能な指揮官として見るにはあまりにも無理があるのだ。この指揮官は、人心掌握術も柔軟な思考回路も、さらに言えば沈着冷静に自らを律するメンタルも持ち合わせていない。彼女の起用には、警視庁が男女を平等に登用しているというアピールの目的があったと劇内で語られているが、この作劇法は女性の地位を却って下げていることになりはしないか、女性視聴者の中には怒りのような感覚を持つ者さえいるのではないかと余分な心配までしてしまった(本作が公開されてから20年ほど経ったことで、我々はこういったことに敏感になっているのではないかと思う)。  一刑事である青島が劇中で注目され過ぎている、ヒーローとなり過ぎているのではないかという気はするが、今回も事件は無事解決。今回は犯人の言う「かめだ」で野村芳太郎監督の『砂の器』のオマージュが描かれており、こちらにも思わずニヤリとさせられた。劇中で『砂の器』のビデオテープとともに、前作でオマージュされた『天国と地獄』のビデオテープもちらりと見えるカットがあったのも嬉しかった。
[地上波(邦画)] 6点(2024-10-27 12:57:46)
3.  踊る大捜査線 THE MOVIE 《ネタバレ》 
湾岸署近くの川で男の水死体が発見された。切り開かれた腹部は乱暴に縫い合わされ、胃にはクマのぬいぐるみが押し込められていた。この猟奇殺人事件と時を同じくして湾岸署内で窃盗事件が多発し、さらに、警視庁副総監の誘拐事件までもが起こる。誘拐事件の捜査本部が湾岸署に置かれることとなり、本庁から大勢の警視庁関係者が湾岸署に詰めることとなった。彼ら上層部に振り回されながら、事件解決のために主人公・青島をはじめとする湾岸署員は奔走するのだった。  これまで『踊る大捜査線』にはほとんど触れたことがなかったが、2024年10月にテレビドラマ版の再放送があり、それと並行するように本作・『同2』『同3』『容疑者 室井慎次』もノーカット放送された。かなりの話題作だったから観てみようかという好奇心に、今後はこんな機会もほぼないだろうという気持ちが重なり、よく似た立場の妻とテレビ版を全話視聴、その次の日に本作を視聴したのだった。  テレビシリーズの魅力はせわしなくどこか軽妙なテンポや、対象物をコンパクトに捉えるカメラワークであると捉えていたので、本作の、いかにも映画らしい間の取り方や、対象物を俯瞰で広く捉えることの多いカメラワークに、最初のうちは「ああ、頑張って“映画”にしようとしてるなぁ」と若干の違和感を持ったが、それでも肯定しながら観ていた。押井守がかつてどこかのメディアで言っていた「映画は“時間”を描くもの」を映画鑑賞の補助線としているからだ(うろ覚えなので細部が間違っているかもしれないが)。映画とは、時間と空間を贅沢に描くことを理想とするメディアなのだろうか。それは作品の品格を上げるかもしれないが、内容自体を面白くするとは限らないのではないかとも思うのだが、残念ながら映画視聴経験がさほど多くないので、今は明確な回答を保留しておこう。  3つの事件が絡み合いながら解決していくシークエンスにはちょっと無茶なところもあったが、最後はそれなりにきれいにおさまって、まあ、良かったかな、と。長い人生の中で醸成された深みの中にそこはかとない卑屈さが内包されたいかりや長介の演技にはテレビシリーズ同様の悲哀が存在したし、黒澤明監督の『天国と地獄』のオマージュであろうピンクの煙には思わずニヤリとさせられた。
[地上波(邦画)] 7点(2024-10-27 12:49:18)
4.  女吸血鬼 《ネタバレ》 
資産家である松村家では、娘・伊都子の誕生バーティーが行われていた。時を同じくして、彼女の恋人で新聞記者の大木民夫がタクシーでパーティーに向かっていた。その道中、タクシーの前に女がフラリと歩いてきた。避けきれず轢いてしまったと思った民夫と運転手はタクシーから降りるが、そこには誰もいない。パーティーではケーキを切ろうとした伊都子が誤って手を切ってしまう。ケーキにポタポタと落ちる血を見て複雑な表情を浮かべる父・重勝と執事。しばらくして、松村家に先ほどの女が現れる。「美和子、お前は美和子!!」。女は20年前行方不明になった重勝の妻で、伊都子の母の美和子だった。年月の経過にもかかわらず、美和子は若い時のままの姿だった…。  全体がとにかくチープで、時間をかけず低予算で作られたことが見えてしまう一作。新東宝の末期を象徴する一作といえるかもしれない。  本来は、低予算ならば作品のあらゆるところを絞り込んで作るべきなのだが、逆に本作は色々な要素を取り込みすぎたために、却って安っぽさが目につくこととなってしまった。具体例を挙げていこう。  まずは設定。タイトル通り吸血鬼という題材を掘り下げてシンプルに勝負すれば良かったのに、そこに狼男、海坊主、小人、謎の老婆、そして天草四郎といった、日本で怪しげとされる東西の様々な題材が乱暴に詰め込まれている。スタッフのサービス精神の現れかもしれないが、怖いものを集めたからもっと怖いでしょ、見どころが増えたでしょ、といった作りは、鑑賞者にお約束のようなものを押し付けたような、甘えたものになっていると思う。  甘えは物語にも及ぶ。本作の吸血鬼は天草四郎その人である。島原の乱が失敗し、籠城していた天草は、一緒にいた娘・勝姫の生き血を吸った。それにより天草は死ねなくなり、乙女の血を求めるようになったという。そしていつの頃からか、島原にある岩山の地下に西洋風の巨大な住み家を作り、手下の小人や海坊主、謎の老婆と住んでいるのである。  さらに天草は20年前、重勝と九州旅行に来ていた美和子の意識を遠隔操作で操り、彼女を引き寄せた。そして何故か20年経って、年を取らなくなった美和子は、記憶のないまま東京まで戻ったのだった。  …書いていて頭が痛くなってきた。ここまでの記述から、いかに本作がいい加減に作られているかがはっきりと分かったからだ。物語に整合性がない、必然性がないし辻褄が合わない。シーンそのものに大きな意味はなく、その場限りのシチュエーションの意外さやインパクトを優先に作られているのだ。  さらに、撮影に関しても手軽に済ませてしまっているのが分かってしまう。その最たるものが、人間と妖怪の最終決戦(?)のシーンだ。この場面は、先述の島原にある岩山の地下が舞台なのだが、何とその山には雪が積もっている。明らかにロケ地が九州ではないのだ。しかもカットが変わると雪の量が増えたり戻ったりする。おそらく天候の恢復を待てずに、関東近郊の山で撮影したのだろう。カットつなぎに矛盾が出るのを承知の上で。 そういえば本作では、これ以前のシーンでも、人物の吐く息がはっきりと白く見えるカットがある。やはり冬場の撮影だったのだろう。 ちなみに本作の公開日は、ウィキペディアでは1959年3月7日とあるが、手元にあるDVDの作品解説には1959年7月公開とある。どちらが正しいかは分からないが、いずれにせよ、スケジュールを考えれば冬に撮影されたのは間違いないだろう。  と、ここまで本作の色々な齟齬を挙げてきたが、題材が題材なので、お化け屋敷感覚で観れば結構楽しめるかもしれない。たとえば、吸血鬼役の天知茂から醸し出される妖しさやダンディズムは魅力的だし、小人の和久井勉が画面で動き回る姿には、作劇上大きな必然性がなくても、インパクトだけは十分にある。差別の温床になるからといった良識によって、現在ではメディアで小人の姿を見ることは殆どなくなってしまったことを考えると、本作は貴重な作品なのかもしれない。  インパクトという意味では、美和子を演ずる三原葉子の魅力も挙げなければならない。豊満な肉体と婀娜っぽい雰囲気を持ち合わせる彼女の存在そのものが、本作の持つ淫靡な雰囲気を生み出している。天知演ずる吸血鬼に燈台の底部でいたぶられてあえぐシーン、絵のモデルとしてセミヌードで横たわるシーン、そして、下着にハイヒールという格好で吸血鬼の手によって蝋人形にされた姿、どれもかなりエロチックで、本作の大きな見どころとなっているのは間違いない。  本作への結論。映画としてみると破綻だらけで、作品としての評価はかなり厳しい。だが、公には口にしにくい、いわばアングラな魅力は確かに存在する。カルトムービーと位置付けるのが妥当だろう。
[DVD(邦画)] 4点(2020-09-15 00:26:23)(良:1票)
000.00%
111.85%
200.00%
323.70%
423.70%
535.56%
6916.67%
7916.67%
81222.22%
9916.67%
10712.96%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS