1. オールド・ボーイ(2013)
《ネタバレ》 韓国版を背脂ギトギトのラーメンだとしたら、こちらはさっぱり醤油味。話の内容も整理されていて解りやすい。ですが、灰汁を抜いたら味気なくなってしまったような印象です。話がサラサラと流れすぎてえぐみがないので、印象が薄い。出演者もこの話にはあっていないようで、いまいち印象が薄い。灰汁の塊のようだった韓国版を期待してみれば、すべてがマイルド。あえて見るだけのものでもありませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-11-08 10:41:02) |
2. 思い出のマーニー
《ネタバレ》 ひと言でいえば秀才の作った映画だと感じました。天才的な突出した部分がなく、どこか型にはまっているような作風。努力では越えられない才能という壁を見せつけられたような気がします。あちこちで不自然な部分があるのはもちろん、脇役の魅力のなさや、割り振られた役割以上物語に絡んで来ないなど、こういう感覚的な物はやはり宮崎監督の才能なんでしょう。宮崎監督だったら太っちょメガネが大筋に絡んできて、ともにマーニーの謎を解明、仲直りという流れになったような気がします。ジブリでなくても他のスタジオでも作れそうな映画、あえてジブリで作る意味が感じられませんでした。 [DVD(邦画)] 6点(2015-04-11 02:16:33)(良:1票) |
3. 王立宇宙軍 オネアミスの翼
《ネタバレ》 精緻に作り込まれた世界観は素晴らしい。年月を経ても古びない名作といっても良いと思います。ただし、脚本は別。世界観とは裏腹にこなれていない脚本のせいで微妙な出来になってしまいました。まるで脚本の初心者用のテンプレートを使って作ったような出来。-どこか映研の素人が作ったように感じられるのはこの辺のせいでしょうか。脚本がもっと凝縮していれば文句のつけようがない名作映画だったと思うのですが。 [DVD(邦画)] 6点(2015-02-15 21:44:03) |
4. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 所々挟まれるギャグシーンでクスっと笑うのと対照的に、物語は容赦なくダークな方向へと突き進んでいきます。映画や本をたくさん読んでいる人の裏をかくような数々の場面。美しい女性のパートナーが都合良く現れたり、探偵物で良くある犯人を前にしてトリックを暴くような場面まですべてが伏線の上にあるもの。緻密な場面設定とは裏腹に、どうでも良い部分や設定はばっさりと省く。ご都合主義な部分も気にならないのはその勢いのせいでしょうか。催眠術というのも120分という映画の枠に収めるための割り切りだと思います。原作の骨子を使いつつも、映画独自の練り上げられた脚本がまた見事。原作の動機の弱さが復讐内容と濃密に絡んだものへと昇華されています。原作の動機。自分が歌っているのを見て、相手が涙を流した。自分の中にある孤独を見透かされ、気づかされたことが復讐の原因というのは説得力を持たせるに厳しいかなと。血がにおうようなバイオレンス映画において、韓国は一歩も二歩も先に進んでいるように感じられました。 [DVD(字幕)] 8点(2015-01-24 00:08:40) |
5. 音符と昆布
《ネタバレ》 前作cherry pieとまったく同様の評価。最後まで見るのが辛い。この企画を通した無謀な勇気に1点。それに乗っかった出資者の勇気に1点。PVとして短時間つまみ食いするには悪くないので1点の計3点が限界の映画でした。 [地上波(邦画)] 3点(2010-01-06 15:14:09) |
6. 大いなる西部
《ネタバレ》 テレビなので大幅にカットされていたためでしょうか、良くわからないというのが正直なところ。二家族の確執も、それを取り巻く周囲の状況も。主人公に至ってはこいつは何者で何を考えてるんだろうとずっと疑問に思ってしまう。誰にも感情移入できず置いてきぼりにされたようないやーな後味が残りました。 [地上波(吹替)] 3点(2008-01-23 11:48:36) |