2. 踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!
《ネタバレ》 ファンとして、従来の"踊る"シリーズと同じものを期待してると肩透かしを喰らいますね。これまでのように勢いもなく所轄の仕事=捜査して犯人確保という部分が弱く、そこに物足りなさを感じました。内容的にもテレビスペシャルで良かったような気がします。無駄にスケール広げて映画に耐え得るようにした感がありますね。いかりや長介が亡くなったことを乗り越える為とは言えちょっとそれに捉われ過ぎています。和久さんの親族を登場させる意味もなかったです。青島が病気で死ぬかもしれないとか、日向真奈美が死にたい願望とか、生と死に対するメッセージを発信したかったのは分かりますが、くどすぎて冷めます。誰も"踊る"にそんなメッセージ性求めてないでしょう。とは言え、最近の映画やドラマって大抵死ぬ死なないで感動を誘うようなのが多い中で、青島に関してはそこを笑いのネタにしてしまうから潔いです。それと、時代の変化・年齢の変化・キャリアの変化とある程度リアルタイムで進んでるシリーズなので、事件の起き方もまさに現代社会を反映していますし、登場人物もキャラ付けは変わらない中に社会、仕事における立場の変化が出ています。その変化に挑戦するのが"踊る"であり、他の刑事ものと一線を画している部分なので、従来と同じような展開にして売れるフォーマットの焼き直しのようなことをしていないのが個人的に高評価です。そこに、シリーズを見続けてきた人なら「おぉ」となる場面があるので、相変わらずファンへのサービス精神を忘れていないのも良いです。織田裕二と深津絵里の掛け合いとか軽妙ですばらしかったです。大ヒットとシリーズとしての内容が期待される久しぶりの続編という条件下で考えれば、だいぶ健闘したのではないでしょうか。 [映画館(邦画)] 7点(2010-07-25 13:55:18) |