1. 大きな鳥と小さな鳥
トトーは昔「イタリアのチャップリン」と言われたそうだが、その後ダリオ・フォもロベルト・ベニーニも皆「イタリアのチャップリン」。あの国にはチャップリンが何人いるんだ!? マルクス主義とかにはウトい僕には何を言いたいのかよくわからなかったが、トトーとニネット・ダヴォリが時々見せる喜劇的なシーンは面白かった。だがやはり一番面白いのは↓スタッフ・キャスト名をふしをつけて歌ってしまう、あの開巻。 6点(2003-02-18 02:17:37) |
2. OK牧場の決斗
小さい頃TVで観て、カーク・ダグラス演じるドク・ホリデイのカッコ良さに惚れた。ワイアットに「荷物は?」と聞かれて、「オレにはコレがある」とポケットからトランプを取り出すシーン、肺病で死にかけてるのに最後の決闘にはしっかり現れるところ。ジョー・ヴァン・フリートの情婦が、いかにもこのヤクザな男に付き添う女という感じを出していて良かった。スタージェスの演出とフランキー・レインの主題歌が、全編たたきつけるような男らしさを貫いていて気持がいい。 9点(2003-01-06 00:14:54)(良:1票) |
3. オールウェイズ
期待せずに観たので、いい映画だと思いました。肩の力を抜いて撮っているせいか、リチャード・ドレイファスが主演のせいか、ヘプバーンが出ているせいか、スピルバーグらしい厭味のない素直ないい映画になっていたと思う。最後のドレイファス(の亡霊)と別れるシーンでのホリー・ハンターの顔が実にいいんだ。 7点(2002-12-31 00:33:50) |
4. オズの魔法使
まさに〝夢の工場で作られた〟というフレーズがぴったりくる映画。最初に「子供の心を大切にしている人達に捧ぐ」という意味の字幕が出てくるが、そうでない人(オレだけど)にも楽しめたのは、お伽の世界を完全に作って現実の匂いをさせないセットと音楽、そしてかかし、ブリキ、ライオンの三人と魔女に扮したヒトの芸達者なパントマイム的な動きのせいだろう。良い魔女になったヒトはいかにもそういう感じ。ヴィクター・フレミングはこれと「風と共に去りぬ」を作っただけでも名監督に列していいと思う。 9点(2002-12-19 02:30:13)(良:1票) |
5. オルカ
シャチが泳ぐ海洋画面とモリコーネの音楽が哀切で美しかった。観た後で原作を読んだら結末が違っていた。オルカが氷片を傾けてノランをずり落とすところまでは同じだが、その後クルリと踵を返しノランを殺さずに大海原へと去って行く。この終わりかたの方が絶対感動的だったと思うのだが、なんで変えてしまったのだろう。映画のリチャード・ハリスの方がよほど同情に値するノランを演じきっていたというのに。 7点(2002-12-17 23:09:19)(良:1票) |
6. オーソン・ウェルズのフェイク
この映画には注意が必要です。ウソのようなホントの話とウソのような大ボラが混ざっているので、ウカウカ観ていたらしっかりダマされた。オーソン・ウェルズの映画奇術。だが単なるダマシ映画ではなく、真作と贋作の問題や芸術一般についても考えさせてくれる。一夜のマジックショウといった締めくくりもいい。 8点(2002-12-16 01:20:07)(良:1票) |
7. オリエント急行殺人事件(1974)
このポアロは原作のイメージからは程遠いけど、アルバート・フィニーの化け方があまりに見事なので、それで満足してしまった。むしろシドニー・ルメットが監督という方がミスチョイスではないかと思った。どうもクリスティのあの優雅な感じが出ない。 7点(2002-12-11 14:20:44) |