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プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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21.  ハンニバル(2001)
前作は、連続殺人犯の追跡と若き捜査官の成長物語を軸とした王道の刑事ものでしたが、そこにレクター博士という特殊なスパイスを加えたことで、歴史的な傑作へと変貌を遂げた作品でした。対して本作はレクター博士を見るためだけに作られた続編であり、多くの要素が有機的に絡み合っていた前作と比べると、根本的に分の悪い企画だったと思います。いわば「美人すぎる○○」みたいなもので、政治家やスポーツ選手にしては美人なので世の注目を集めるが、その美貌のみを抽出してグラビアなんかをやらせると、一気に色褪せてしまうというあのパターンと同じ。レクター博士は脇役でこそ映えるキャラクターなのです。バッファロービルを捜査するクラリスに重要なヒントを与えるが、決して多くは説明しない。「もうあと一言欲しい」というところでクラリスと観客を放り出してしまうことが、彼の知性や存在感をより大きく感じさせていました。一方本作では主人公となった博士が何から何まで丁寧に説明してくれるのですが、このことが彼の存在を小さくする原因となっています。リドリー・スコットは企画が根本的に抱えるこの欠点を理解していたようで、開き直って残酷な見せ場をこれでもかと盛り込むことで観客の恐怖心を煽ろうとしますが、完成した映画は見せれば見せるほど恐怖の底が知れてしまうという悪循環に陥っています。メイソン・ヴァージャーというもう一人の狂人を加えるというテコ入れもなされていますが、このキャラクターも完全な出オチで、インパクトがあるのは初めて顔を晒す場面のみ。ビジュアルの巨匠リドリー・スコットの限界がここにあったと思います(かと言って、仮にジョナサン・デミが続投しても優れた作品を作れたとは思えませんが)。
[DVD(字幕)] 4点(2011-10-03 23:58:52)(良:1票)
22.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 
ファミリー映画として徹底的に毒を抜いた結果として敵に恐怖感や威圧感がなくなり、アクションから緊迫感が失われたという点が前作の問題点でしたが、続編ではこの点がクリアーされています。グチャグチャベチョベチョの気持ち悪いデイビー・ジョーンズ軍団は悪役としてきちんと機能しているし、フライングダッチマン号が海から登場する場面の威圧感もお見事。大ヒットに浮かれず前作の問題点をきちんと洗い出していたようで、ブラッカイマーはなかなかやる男だなと感心しました。。。と、本作を評価できるのはここまで。苦手だった前作よりはマシになっているものの、それでも本作は満足とは程遠い仕上がりとなっています。プロデューサーがシリーズの方向性を正したことで明らかになったのは、監督の演出力があまりに低すぎるということ。海賊と言えど所詮は犯罪者、味方同士であっても騙し合いが頻繁になされる物語となっているのですが、監督が人間ドラマを描けず、また各キャラクターの腹の内をきちんと整理できていないため、この騙し合いがまったく面白くありません。ラストバトルにおけるジャックとエリザベスのキスなどは最たるもので、自らの命が大事で一度は逃げたものの、エリザベスへの思いから船へ戻ったジャック、ジャックの思いを知りつつ、みんなを守るため彼を船に縛り付けて生贄にしたエリザベス、そして二人のキスを目撃してしまったウィル、この3者の思いが交錯する重要な場面なのですが、各キャラクターの心情や背景がまったく整理できていないため、見ている側は特に何も感じさせられません。場面の取捨選択もマズく、例えばジャック、ウィル、ノリントンの3人がチャンバラをする場面などは、どうせ誰かが誰かを殺すということはありえないシチュエーションなのですから、さっさと終わらせてしまえばいいのです。しかし本作ではこの緊張感のないチャンバラが延々と続き、おまけに妙に凝ったスタントまでが繰り広げられ、労力と上映時間を費やすべきところを完全に間違えています。本作はすべてがこの状態で、物語が濃密である結果としての長い上映時間ならともかく、薄いドラマや意味のないアクションを2時間半もダラダラと見せられるのですから困ったものです。面白かったのはバルボッサが再登場するラストだけなのですが、なんだかんだで続きが気になるラストを持ってくる商売のうまさには感心しました。
[ブルーレイ(吹替)] 4点(2010-08-29 18:21:36)(良:1票)
23.  バニラ・スカイ 《ネタバレ》 
そこそこ満足できたオリジナルに対して、こちらは見終わった後なんか腑に落ちませんでした。何が悪いんだろうなって考えてたんですけど、原因はトム・クルーズにあるとわかりました。この映画って結局夢オチだったわけですけど、顔面が変形してうちひしがれるまでが現実、ペネロペに優しく起こされてからが夢って区分だったでしょ。それがおかしいんですよ。だって、トム・クルーズのルックスで、大企業の社長で、誕生会にはスピルバーグまで遊びに来て、キャメロン・ディアスが恋人でって、これこそ夢じゃないですか。私としては、そこに違和感が残ったんですね。もっとも夢っぽい部分が現実だったわけですから。だいたい、自分がトム・クルーズであるって時点で男にとっては夢のようなことなんですよ。なので、現実のデビット役はフィリップ・シーモア・ホフマンとし、全編ホフマンの夢のことにすればよかったんです。モテないホフマンはある日リコール社へ行ってサイファーよろしくマトリックスにつないでもらい、自分が若くて金持ちでハンサムに生まれ変わった仮想現実の世界で生きることにするんです。しかし、ブサイクであるという自分の潜在意識が夢に違和感を覚え、完璧に設定されているはずの夢を侵食し始めます。潜在意識はトム・クルーズの顔面を醜く変形させ、そこからプログラムがどんどん狂っていくわけです。そしてラストは、夢に残れと説得するスネーク・プリスケンと、目を覚ませと赤いカプセルを飲ませようとするモーフィアスが対決。それでいいんじゃないです?って、この映画のことを考えると、次々と他の映画のことが頭をよぎるのはなぜでしょう?それだけこの映画がオリジナリティーを欠いてるってことなんでしょうか?
4点(2005-01-23 00:26:35)
24.  パーフェクト ストーム
漁師の自業自得、なんてことは思わないんですけど、やっぱりメリハリのない話のせいでかなり退屈しました。後半は荒れ狂う波とジョージ・クルーニーが叫ぶ顔ばかりでしたからね。海ばかりの画面は単調になることはわかってるんだから、本当に力を入れるべきはドラマパートだったんです。なんとしても漁師たちには助かって欲しいと思えるように仕向けるべきだったんですけど、基本的にこの映画はSFX頼み。そりゃ退屈しますよ。とはいえ、「その日、地球がゆがんだ」という大げさにも程がある宣伝コピーには燃えました。
4点(2004-09-01 16:27:24)
25.  バベル
一応は劇場公開時にも鑑賞したものの、記憶喪失にでもなったのかと思うほど内容を覚えていなかったので、再度の鑑賞となりました。作品賞を含むオスカー大量ノミネートにカンヌ映画祭監督賞受賞と、完成時には恐ろしく評価の高かった本作ですが、果たして本当に優れた映画なのだろうかという点には大きな疑問符が付きます。タイトルが示す通り、本作は人類のコミュニケーション不全を壮大なスケールで描いた作品なのですが、劇中起こるトラブルはどれもバカな奴がバカなことをしでかした結果のものであって、「人間の悲しい性」みたいなものは感じさせられませんでした。そもそもの問題として、感情移入可能な登場人物が一人もいないというのは、ドラマとして失格でしょう。出て来るのは、感情の振れ幅の激しいヒステリックな人間か、恐ろしいほど考えの足りないバカのどちらか。観ていて疲れましたよ。。。 また、4つのエピソードを交錯させるという構成も、さほど効果をあげていないように感じました。この手の映画は、バラバラに進行していたエピソードがクライマックスに向けて収斂していき、最終的にひとつの結論を導き出すという構成をとることが常套手段なのですが、一方で本作は最後まで各エピソードが独立したままなので結論部分が弱くなり、そのために肩透かしを食らったような気分にさせられました。。。 さらに、ひとつひとつの場面が妙に長いことも、観客のテンションを下げる原因となっています。一目見れば分かることを数十秒かけて見せる。こういうムダな時間の積み重ねにより全体が非常に間延びしてしまい、せっかくの美しい撮影も、観客にフラストレーションを抱かせる原因にしかなっていません。
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2013-09-29 02:56:25)
26.  パニッシャー(2004) 《ネタバレ》 
ジュマンジ、ダイハード3、アルマゲドンと偏差値の低い脚本を書き続けてきたジョナサン・ヘンズリーという人物の初監督作だそうですが、今まで以上に適当でぬるい腰砕け映画でした。私がここ数年見た映画の中でもっとも変な映画かもしれません。大手スタジオ&一流プロデューサーが作った大作とは到底思えない出来で、低予算だったドルフ・ラングレン版の方がずっと筋が通っており、完成度も高いです。復讐アクションというこれ以上わかりやすいものもないってくらい単刀直入な話なのに、主人公への共感がほとんどできないという奇跡をこの映画は成し遂げています。目の前で一族郎党皆殺しにされ怒りに燃える主人公ですが、その復讐は夜な夜な尾行とイタ電を繰り返し、浮気をでっち上げるというすさまじい手口。ボロアパートを勝手にパニッシャー基地にリフォームし、車もパニッシャー仕様にわざわざ改造したにも関わらず、復讐の基本が「嫌がらせ」というのはあんまりでは・・・。その間にはビルからトラボルタの金をまいたり、アパートの隣人とのほのぼのエピソードがあったり、コントとしか思えない味のある刺客が現れたりで、この映画が一体何をしたいのかがわからなくなってきます。家族を殺された者同士の復讐というハードな設定にも関わらず、バイオレンスをせずにヘンテコなエピソードばかり盛り込んでくるので、作り手の意図がまったく見えてこないんですね。「これはコメディをやってんのか?」と錯覚してしまったほどです。前半で寝返らせたチンピラがほとんど話に絡んで来ないという謎もあるし。しかし、クライマックスは突然凄惨なムードに突入してまたビックリ。パニッシャーによってでっちあげられた事実無根の浮気疑惑で殺されてしまう部下&奥さんがかわいそうでした。トラボルタの最期も悲惨なもので、無力なトラボルタを車で引きずって爆破という実に陰惨な殺し方をします(ちょっとお笑いウルトラクイズ入ってますが)。こういうのって、パニッシャーとトラボルタがさしで対決して、お互いに怒りをぶちまけながら最後は正義が勝つというのが普通のパターンだと思うんですが、これほど後味の悪い仕置きってのも珍しいと思います。そうやって汚い手口ばかり使うパニッシャーですが、ラストでは「世の中の悪いやつは俺が成敗するからな」とひとりで決意します。こんなアブナイ人に好き放題振る舞われたら世の中が迷惑しますから。
[DVD(吹替)] 3点(2006-09-30 19:01:39)(笑:1票)
27.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
ブラッカイマーはキャスティングに抜群のセンスを持つ人物ですが、本作でもそのセンスが如何なく発揮されています。ブルームとナイトレイの絵に描いたような美男美女ぶりはファンタジックな時代劇にピッタリだし、一方で物語を進めるのはデップとラッシュという演技の出来る俳優二人。この意外な組み合わせが素晴らしく効果をあげています。デップ本人すら気付いていなかったであろう一面を開花させ、オスカーノミネートまでさせた手腕はなかなかのものです。。。と、本作を評価できるのはここまで。肝心の中身はまったく楽しめませんでした。「海賊」や「呪い」を扱っている割に恐怖心や威圧感を抱かせず、薄っぺらなアクションと軽いセリフが143分という長丁場に渡って繰り広げられるのみ。「悪い海賊に追われる→捕まる→脱出」という展開を何度も繰り返すのですが、悪役である海賊が怖くないためチェイスに緊迫感が伴っていません。ファミリー映画であっても悪役は怖く演出すべきなのですが(ディズニーのアニメ作品でもやっていることです)、ファミリー映画に慣れていないブラッカイマーは徹底的に刺激を抑えた安心品質に仕上げるというミスを犯し、活劇としては致命的に締まりのない出来となっています。また、味方となる海賊の描き方も不十分。主人公達の船を動かすクルー程度の扱いとなっているのですが、海賊たる者、大海原を自由に駆け巡るロマンを体現した存在でなければなりません。驚いたのは中盤のチェイスで、ここは彼ら海賊の腕の見せ所だったはずなのですが、海についてはド素人のエリザベスやウィルからの指示によって動き、万策尽きると「良い作戦はないか?」とウィルに尋ねる始末。何を考えてこんな展開にしたのかと不思議でなりません。ラストの戦いにしても、洞窟の中ではジャックとウィルが戦い、外では良い海賊vs悪い海賊の大決戦が繰り広げられるべきなのですが、本作では「俺達じゃ勝てないから」と海賊達がそそくさと帰ってしまいます。海賊をテーマにしながら、海賊がまったく描けていないのです。また「呪い」の扱いもマズく、バルボッサ達が呪いに苦しむ描写がないため、戦いの目的がボケボケとなってしまっています。そもそも、悪い海賊が不死身の力を手にしようとする物語ならともかく、不死身の海賊がその力から解放されようとする物語では、ジャックやウィルは快く協力してやればいいじゃないかと思うのですが。
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2004-09-07 18:50:36)(良:1票)
28.  パッセンジャーズ 《ネタバレ》 
映画の前半、主人公クレアが姉に対してかけた電話が通じなかった時に、「まさか例の映画のあのオチか?」と悪い予感がしました。とはいえ本作はそこそこのスターが共演し、それなりのバジェットもかかっているハリウッド映画。10年も前の大ヒット作と同じオチをかましてくることはないだろう、これはミスディレクションで、もうひと捻りしてくるに違いないと思って最後まで鑑賞したのですが、なんとそのまんまのオチでした。過去の映画のオチをまんま引用し、観客はいまだにこのオチで騙されると思っていた製作陣の手抜きぶり、厚顔無恥ぶりには驚かされました。オチに至るまでの物語にもまるで面白みがなく、たった90分の映画であるにも関わらず、観ているのが苦痛で仕方ありませんでした。。。 本人オチ映画は90年代から00年代にかけて多く製作されましたが、その中でも評価の高かった作品はオチ以外のパートも十分に面白く、オチを知った上での繰り返しの鑑賞に耐えられる完成度を誇っていました。裏を返せば、映画としてのポテンシャルが高ければこそ、オチは衝撃的であることができるのです。この点、後発である本作が、なぜ過去の秀作から学ばなかったのかと不思議でなりません。 
[DVD(吹替)] 2点(2012-01-11 23:16:49)(良:1票)
29.  パンチドランク・ラブ
ポール・トーマス・アンダーソンが稀代の天才監督であることは紛れもない事実なのですが、この映画には最悪なまでに退屈させられました。カンヌ映画祭で監督賞を獲った作品だけあって、技術的には見るべき点が多くあります。役者の演技はどれも良いし、ところどころ笑わせる場面もあるのですが、本筋のラブストーリーが分かったような分からないような話でまったく付いていけませんでした。主人公がどれほどの問題行動を起こしても彼を受け入れ続けるリナの心境が腑に落ちないし、そもそもリナとは何者なのかもよく分かりません。「恋愛とは感じるものだ、理屈ではない」という意図から敢えて説明を省略しているのでしょうが、だとしたら観客にもバリーやリナの心境を感じさせる演出を施すべきでした。「実験的」という言葉を免罪符に、監督はあらゆる説明を放棄しているように思います。説明不足といえば、冒頭の事故、置き去りにされたピアノ、主人公の青いスーツ等、思わせぶりに登場しながら結局何の伏線でもなかったという個々のアイテムの肩透かしにも参りました。面白そうなアイテムを思いつくままにぶちまけて後片付けなしというのはストーリーテラーとして失格でしょう。シュールな物語にパズルのピースを巧妙に忍ばせるデビッド・リンチの技を学んでいただきたいところです。
[DVD(吹替)] 2点(2011-05-29 22:32:36)
30.  バッドボーイズ2バッド 《ネタバレ》 
内容らしい内容はなく、アクションをコラージュしただけの作品。ヴァンダムやセガールを嗜む私にとっては嫌いなタイプのジャンルではないのですが、そんな私でもこの内容で2時間半はかなり厳しく感じました。まず、展開があまりにメチャクチャ。本作の最大の見せ場である前半のカーチェイスは本筋とほとんど関係ないし、クライマックスの人質奪還も唐突すぎます。「俺の知り合いのCIAが協力してくれるぜ」「キューバで反政府ゲリラやってる弟に連絡とってやるよ」「元特殊部隊員を集めてやるぜ」って、マイアミ市警の刑事ったら人脈すごすぎ(笑)。ヴァンダムやセガールの映画でも、もっとちゃんとしてますよ。しっちゃかめっちゃかな映画なので緻密な物語である必要はないのですが、さすがに「ありえねーよ」とつっこむしかない物語で2時間半も引っ張るのは厳しすぎます。そして、「トランスフォーマー」シリーズにも引き継がれているまったく笑えないコメディパートはもはや拷問レベル。30分にも渡ってグダグダのやりとりを見せられる中盤は酷いにも程があります。コメディ経験の少ないメル・ギブソンとダニー・グローバーの掛け合いであってもほのぼのとした空気を作ることが出来ていた「リーサル・ウェポン」と比較すると、プロのコメディアンであるマーティン・ローレンスとコメディ経験も豊富なウィル・スミスを使いながらクスリとも笑えない本作はちょっと出来が悪すぎます。死体がゴロゴロ転がるカーチェイスや蜂の巣にされるピーター・ストーメアなど、笑わせようとしているのに悪趣味すぎてまったく笑えない場面も多くあり、マイケル・ベイはコメディをやるのをやめた方がいいと思います。アクションパートが良いだけに、コメディパートの出来の悪さが余計に目立っています。
[DVD(吹替)] 2点(2011-01-17 00:24:05)
31.  バーティカル・リミット
前半はそれなりに楽しめました。雪山を舐めた金持ちが、案の定遭難するところまでは。しかし、本筋に入ると話は急激に失速をします。生存者の命は36時間しかもたないというタイムリミットを設定したにも関わらず、救助隊の出発までが妙にまったりしていること。いざとなればあうんの呼吸でチームが編成され、さっさと出発してしまう。そんな、きびきびとしたプロの仕事で緊迫感を煽るべきだったのに、「大変だぁ」とセリフで言うだけで行動が伴っていないのでは緊迫感が伝わりません。ようやく雪山に入ってからは、発生する危機は人災ばかり。うっかり荷物を落としてしまったとか、そのレベルの危機の連続が繰り広げられるのです。さらに、見せ場の大半がクリフハンガーから拝借されています。クリフハンガーは「派手さ」と「やりすぎ」の間でギリギリのバランスを保っており、生身の人間が戦っているという緊張感が伴っていました。しかし本作のアクションは完全にやりすぎ。そして、みなさんご指摘のニトロです。映画会社が派手な爆破シーンを作りたくて、かなりムリな形で物語に挿入されたのが丸出しですが、そんな商売目的であっても、脚本家はもう少し知恵を使ってニトロを物語に絡めるべきでした。なぜダイナマイトではなくニトロでなければならなかったのか?その説明すらありません。挙句には、太陽光に当てるとニトロが爆発するという重要なことに、登山をはじめてから気付くというお粗末ぶり。また、本作の倫理観にも問題があります。「雪山に民主主義はなく、リーダーの決断に従わねばならない」。これを守らなかったために金持ちは遭難したのですが、クライマックス近くでは、主人公は救助隊のリーダーを無視した行動をとります。物語の倫理観には首尾一貫性が必要ですが、本作にはそれがないのです。「極限状態ではより多くの人間が生き残るために、少数の命を切り捨てる決断をせねばならない」という命題についても同様。物語中悪役と位置付けられている金持ちは、助かる見込みのない負傷者には貴重な物資を与えず、これを生存の可能性のある者のみで使おうと主張しますが、この行動がどう見ても理にかなっていて、本作の倫理観に照らしても妥当なのです。通常のストーリーテリングであれば悪役は物語の倫理観に反する行動をとるべきなのですが、それが守られていないため本作は一体何を言いたいのかがよく分からなくなっています。
[DVD(吹替)] 2点(2010-06-30 20:02:13)(良:3票)
32.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
ダラダラと長いだけで本当につまらない映画でした。「1」「2」でも監督の力量不足が気になっていたのですが、それでもかっこいい音楽や豪華な映像によってある程度は誤魔化せていました。しかし、3作目ともなるといよいよ限界が来ています。脚本に書いてあることをただ撮っているだけで、何のこだわりもない演出。肝心のクラマックスも音がデカイだけでハラハラもドキドキもせず、何も良いところがありません。脚本はなかなか野心的で二転三転どころか五転も六転もする練りに練られた内容なのですが、監督の演出がこれに追い付かず映画を台無しにしています。登場人物の感情の移り変わりを丁寧に演出していないため、裏切りに次ぐ裏切りが観客にとってのサプライズになっていないのです。シリーズ化決定の時点で、この監督は降板させておくべきでした。
[映画館(字幕)] 1点(2008-06-21 02:30:37)(良:2票)
33.  パール・ハーバー
親友同士の男に二股をかけた挙句、生まれてきた子供に死んだ方の男の名前をつけるという、史上稀に見るすばらしいラブストーリーでした。これで泣けたって人は、大変ないい人だと思います。オレオレ詐欺とかに引っかからないように注意しましょう。そして主人公いわく、「日本への空襲は軍事施設に限定された」そうです。映画って勉強になるなぁ~。「インデペンデンス・デイ」を見た宇宙人の気持ちが理解できる映画でした。
1点(2004-07-28 00:57:46)(笑:6票) (良:3票)
34.  ハリー・ポッターと賢者の石
あまりに凡作すぎてついて行けません。途中からはウルク・ハイにでも襲われないかなぁって思いながら見ました。無意味に長いわりに、最後のトータルリコール状の敵との戦いはえらいアッサリ風味だし。そういえばポッター=ルークですよね。後には親父から勧誘されるんでしょうか?まぁ、私はそれまでシリーズを見続けないと思いますけど。
1点(2004-06-19 14:48:11)
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