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プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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1.  パッチギ! LOVE&PEACE 《ネタバレ》 
今思うと、前作「パッチギ!」は(井筒作品としては例外的と言えるほど)ウェルメイドな作品だった。だからこそ井筒作品に触れたことのなかった観客にも受け入れられた。それゆえ今回の作品に同様のものを(意識的・無意識的に)期待した観客の中には期待や予想を裏切られ、失望した人もいると思う。かく言う自分も最初に観た時は唖然とした。前作以上に映画に盛られたいわゆる社会的・思想的要素。露骨に、赤裸々に「差別」が語られる(余談だが、ここまで差別を正面から扱った邦画は、皆無とは言わないまでもそれほど多くはない。アメリカ映画では珍しくないのだが、邦画の枠で考えると突出して見えるのかもしれない)。そして、多くの要素―朝鮮人差別や戦争、芸能界、家族、孤独、絶望、そして「難病モノ(!)」―がこれでもかとばかりにブチ込まれていることもあり、前作と比較すると物語や整合性が破綻しているし、混乱しているとさえ言える(ネタバレになるが一例を挙げれば、結局難病の子供は死ぬ訳でもなく治る訳でもない。つまり何らかの分かり易い決着もなく、「投げられっぱなし」なのだ)。■井筒はなぜ、前作以上に予算も公開規模も増え、また観客の期待も上がった作品でこのような「暴投」をしたのか。たぶん、彼が本当に喧嘩を売っているのは石原慎太郎などではなく前作に“安住”する「観客」に対してなのだ。前述した様々な要素を「どやねん!」とばかりに無造作に、ぶっきらぼうに提示し、挑発する(まるで「怒劇」の森崎東のように)。インタビューで彼は「日本の歴史」やら「家族の絆」やらテーマめいたものを語っているが、本当に言いたかったことはそんな言葉で語れるものではない(言葉で語れるものを表現するなら、映画なんぞ撮る必要はない。「ゲルニカ」が単に「反戦」を訴えたいだけのものなら、ピカソは「戦争反対!」と描けば良かったのだ)。彼は「日本の歴史」「家族の絆」「差別の実態」といった言葉では表現できないもの(或いはそれら全てを含んだもの)、映画でしか表現し得ないものを「映画的」としか言いようがないやり方であぶり出し、さらけ出そうとした。この作品で「思想」や「メッセージ」はあくまで表層的なものでしかない。■この作品は「読む」映画ではなく「観る」映画。つまり本当の「映画」。誰が何と言おうと断然支持します。
[映画館(邦画)] 10点(2007-05-24 16:42:13)(良:4票)
2.  ハドソン・ホーク
この監督さんの「ヘザース」と「アップルゲイツ」は悪趣味な感じが鼻についてヤだったんだけど、これは案外面白かった。監督個人の悪趣味と、無駄に金をかけるハリウッド的悪趣味(名優J・コバーンに何ちゅう役やらせとんねん!)がくっついた結果、互いに臭みを打ち消しあったって感じ?ちょうど泥臭いドジョウと泥臭いゴボウを一緒にした柳川鍋が絶妙なハーモニーを奏でるような(「美味しんぼ」14巻「ぼけとつっこみ」より)。ちょっとトボけてていい加減でアナーキーで、まさに実写版ルパン三世。念力珍作戦より、オモロイよ(←それと比べんのかよ)。
[DVD(字幕)] 7点(2006-11-15 19:06:19)
3.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 
悪かった所:1.犯罪的なまでの冗長さ。「細部が豊か」な映画は好きだけど「貧困な細部(情報)」でイタズラに時間引き延ばしてどーする。2.「東インド会社」とか出てくるからてっきり台頭する帝国主義とか描くのかと思ったけど、アテが外れた。3.「スターウォーズ」の模倣が目立つ(例えばあの脱獄囚二人組はモロR2D2&C3PO、ってか「隠し砦の三悪人」のあの二人)。んが、「スターウォーズ」には少なくともルーカスの作品に対する愛(とこだわり)が感じられたのに対し(それが「俺は人物なんかより、メカやクリーチャーの方がだーい好きなのさあ!」という、あんまり共感できないものであったにせよ、ま、愛は愛だから)、こっちには打算的なやっつけ仕事のようにしか思えない。4.前作もそうだったけど、演出がもぉ、ダメダメ。例えば酒場(?)で突然始まる乱闘のシーンとか「お前絶っっっ対、ジョン・フォードとか観てないだろ!え、観てる?んじゃ、なおさらダメだあ!」と叫びたくなる。5.コミカルな面とシリアスな面が、あんま噛み合ってない。ま、アメリカ人のセンスだとどうなのか分からんけど。6.あのエンディング、要は思わせぶりな所でCMに入る(んでCMあけると大した事ない)テレビ番組とおんなじじゃん。■(部分的に)良かった所:1.スパロウ船長が大勢の食人族(?)に追いかけられる所(ちょっとドリフっぽかった)2.同じく食人族に捕らえられたウィルとスパロウの手下が網で団子になったままゴロゴロする所。3.串刺しスパロウの木の実コント。4.後半の水車の三つ巴の戦い(キートンやマルクス兄弟っぽかった)。・・・って位だなあ。つーか、個人的には「ゲド戦記」よりこっちの方が分からない、色んな意味で。
[映画館(字幕)] 5点(2006-08-23 20:44:07)
4.  バンビ 《ネタバレ》 
良かったなあ、これ。ほどよい擬人化と、ほどよいリアルさがいい塩梅にブレンドされた魅力的な動物たち。春夏秋冬が移ろう中でバンビの誕生から、やがて自らが親になるまでを繊細に描いた本作は、まるで叙事詩のようです。
[DVD(字幕)] 8点(2006-07-12 18:07:23)(良:1票)
5.  バッドアス!
「スウィート・スウィートバック」と続けて鑑賞。当時、黒人としては数少ない成功した監督だったメルヴィンが、(白人が主流である)映画会社からさかんに「ウケるコメディーを撮れ」と言われ続けていたにもかかわらず、少ない予算と日数、その他諸々の障害を乗り越えて「スウィート~」を完成させ、ヒットさせたという実話を元にしているのだから、話は勿論面白い。ただ、これは仕方のないことなのかもしれないけれど、オリジナルの「スウィート~」に比べてしまうと、どうしてもパワー不足のように感じてしまう。この作品の中でもメルヴィンが、周りから「独裁者」と言われるくらい唯我独尊の振る舞いで映画を作っていたという事、或いは徹夜で編集作業をしたせいで危うく失明しかけたエピソードなども語られているのだけれど、思うに実際は、ここで描かれてるよりももっともっとkey違いじみててスリリングな現場だったんじゃないか、と思うのだ。そう思うと、やっぱりこの作品は、普通のハリウッド作品にありがちな、ありふれたサクセスストーリーのように感じてしまう。んんん、題材が面白すぎる、というのも映画にとっては善し悪しだな。ただ、当時の状況がわりと丁寧に説明されているので(ってその“親切さ”が映画のパワー不足の要因であるとも思うのだけれど)、黒人映画の歴史に興味のある人は観てみて損はないです。 
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-22 19:24:43)
6.  花よりもなほ
う~ん、、えっと、衣装や美術セット、それにリアリズム志向の照明はすごく良かったと思います(後で、溝口や黒澤の作品に携わっていたスタッフが参加していたことを知り、納得)。それに、武士を主人公にしながら、人間の「弱さ」と「したたかに生きる力強さ」を描こうとした姿勢はとても現代的で評価したい。例えばこれが、短編小説として発表されたものだったら、とても良質な好篇になっていたと思う(こんなことを映画作品に言うのはかなり失礼かもしれないけれど)。でも、映画としては、、一言で言うと「ピリッとしてない」んだなぁ、何か。不遜と傲慢を承知で言えば、映画作りを頭の中だけでやっていて、血肉化してないというか、、う~ん、是枝監督の作品好きだし、今回の作品は意欲的なチャレンジだったと思うし、褒めたかったんだけどなあ、、あ、あの、いつもぷりぷりしてた田畑智子は可愛らしくて良かった。・・・最初の方のお風呂のシーンで岡田君のフンドシ一丁の裸姿でも見せてくれてたら、もちょっと評価高かったんだけどな(ナンデヤネン)。
[映画館(邦画)] 5点(2006-06-06 17:36:13)(良:1票)
7.  幕末 《ネタバレ》 
聞く所によると、この作品は中村錦之助が「中村プロ」を設立してまもなくの頃に製作した作品だそうな。だからなのか、それとも気のせいか、やたらと気合が入ってる印象があります。リアリズムに徹しようとしたのか照明も暗めだし、吉永小百合(おりょう)も竜馬と結婚した後はちゃんと眉を剃ってお歯黒してたし(当時のサユリストはひいただろうなー)。ただ、その熱意が作品の質に反映してたかどうかというと、どうかなあ・・・。ただちょっと興味深かったというか「おや?」と思ったのが二点。ひとつは寺田屋で襲撃された時龍馬がばしばし人を斬ってたとこ。確か実際にはピストルを使っただけで人は斬ってなかったと思うのだけれど、やっぱ錦之助は、チャンバラがしたかったのかな?それともうひとつは、龍馬が中岡慎太郎と共に暗殺される晩に語る台詞で、既存の階級社会に対する憤りから「天皇制の廃止(厳密に言えば、現人神としての天皇の否定、かな?ちょっと微妙な言い方だったんだけど)」を訴えていた所。調べてみたら監督・脚本の伊藤大輔は戦前共産党シンパで、傾向映画(当時盛り上がっていたマルクス主義に影響を受けた作品のこと)なんかも撮ってたのだそうな。ちょっと「へぇ~」と思いました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-01-27 16:10:40)
8.  パーフェクト・ワールド 《ネタバレ》 
イーストウッド作品の中で、特に突出しているとか異彩を放っているとかではないけれど、良い作品だと思います。ただ、どこが良いのか具体的に説明するのは難しいなあ・・・何というか、真っ当な監督が真っ当な脚本を元に真っ当なスタッフ・キャストを起用して真っ当に撮った真っ当な作品、という感じ、というか、武道の達人が、ただ突っ立ってるだけなのにどこにもスキがない感じ、というか、凄い書家がさらさらさら~と筆を走らせるだけで凄い字を書いちゃう、みたいな・・・うーん、うまく言えない。ともかく、ブッチが撃たれるシーンは泣きました。
[DVD(字幕)] 9点(2005-12-27 15:34:53)
9.  バンパイア・キッス 《ネタバレ》 
最初の方は、割とありがちな80年代の安っぽーいB級映画(ちょいエロ含む)のような雰囲気だったのが、中盤辺りからヘンな方向へ行く。この作品を「ホラー」と捉えた観客は、主人公が一夜を共にした女性はバンパイアである、というのを当然の前提として(だってホラーだから)観るのだけれど、主人公が鏡を見ておののくシーンを観て「おや?」と思わされる。もし彼がバンパイアに噛まれ自らも吸血鬼と化したのなら(ホラーのお約束として)鏡に映らなくなる筈なのに、鏡にはその姿がしっかりと映っている。それなのに彼が恐れおののいている、という事は、つまり彼の精神が「おかしく」なっているのだ、とやっと気づかされ、セラピストに通っているという設定も実は伏線だったのだという事が分かる。そこから主人公の暴走・妄想が一気に加速。ニコラス・ケイジの秘書に対する態度がエスカレートしていく所はまるでサイコ・サスペンスなのだが、その一方で生きた○○○○を食らったりしてるのは異様に滑稽だったりする。つまりこれは見る角度によってホラーにも見えるしサイコ・サスペンスに見えるし、ブラックコメディにも見えるという、まるで騙し絵のような作品。作品の質が凄く良く出来てる、という訳ではないけれど、その映画の構造がなかなか面白かった。・・・それにしてもニコラス・ケイジ、大した役者さんだわ。多分そんなにギャラが高いわけでもなかっただろうに、アレを口にするとは・・・。役者が役作りの為に増量・減量したとかいって褒められたりするけど、この作品のニコラス・ケイジには適いませんわ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-03 18:59:08)
10.  旗本退屈男 謎の幽霊船 《ネタバレ》 
はひゃひゃ、僕はこれが初「退屈男」体験だったのですが、【バカ王子】さんと同じこと考えちゃいました、「よっぽど退屈なのかよ!」って(笑)。正直そんなに面白いとは思えなかったのだけれど、江戸時代、薩摩藩に従属してた琉球での「某国(てか中国、当時は清か)の陰謀も絡んだお家騒動、というストーリーは、これが沖縄返還前・中国との国交回復前に作られた作品ということを考えると、ちょっと興味深い面がありますね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-10-25 18:44:03)
11.  ハメット
噂によると、この作品でヴェンダースとコッポラの間でひと悶着あったとか。そういう先入観があるからかもしれないけれど、どっちかというとコッポラ色が強いような気がしました。じゃあわざわざヴェンダースをドイツから呼び寄せたりしないで、自分で撮れば良かったんじゃないの?と、ついつい余計なことを考えてしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-09-23 20:32:46)
12.  反則王
んー、「昼間は冴えない銀行員が夜は反則レスラーとして大活躍」というあらすじを見た時は期待したんだけど、ちょっとアテが外れたかな。主人公が強くなる過程に説得力が感じられないし、館長のプロレスに対する思い入れやこだわりがどういうものなのかもいまいちよく分からないし、それにいくら弱小団体だからって、他のレスラーが弱過ぎない?ひょっとしたら僕が楽しみ方を間違えているかもしれないけど・・・。
[DVD(字幕)] 4点(2005-07-24 18:16:26)
13.  バッドサンタ
僕の場合「良いと思った映画」と「好きな映画」は微妙に違うのだけれど、これは間違いなく「好きな映画」。確かに現在のアメリカで屈指の演技派ビリー・ボブ・ソーントンは素晴らしいし、アメリカ社会やポリティカリー・コレクト(政治的公平性、とでも訳せばいいのかな?様々な人種や立場の人々の人権に配慮して公平にしましょってやつ。ほれ、インディアンじゃなくて“ネイティヴ・アメリカン”って言ったりする、あれ)の欺瞞的な部分を皮肉ったりする視点も痛快。しかーし!だ。この作品の最大の功労者は何つってもあの太っちょの“キッド”を演じたブレッド・ケリー君でしょう!B・B・ソーントンにfuckだshitだassholeだと散々四文字言葉で罵られても、ちっちゃな瞳で「ねえ、サンド食べる?クッキーはどう?」なんて・・・あーもぉ可愛すぎ!ってか、あの子が出てくるだけで泣ける、マジで。やっぱ僕がクリスマス映画が好きなのは、別にキリスト教信者だからでもこの世が素晴らしいと思ってるからでもなくて、こんなクソッタレな世の中でも、どこかに信じるに値するもの、希望を抱く価値のあるもの(それを人間の善意とか良心とか言うのは、クサくてヤなんだけどさ)があるんだ!と思わせてくれるから。そういう意味でこの作品は「素晴らしき哉、人生!」や「三十四丁目の奇蹟」などの名作と同じ系譜にある、紛れもない正統派の「名作」だと思う。 
[DVD(字幕)] 8点(2005-05-22 18:37:27)(良:1票)
14.  バーバー吉野
う~ん、アイデアは面白いと思うけど・・・「小学生男子はみんな吉野刈り」が当然とされている町、という設定が何だか排外的で閉塞感のある共同体、てか独裁体制国家のように見えてしまって(そう考えると、もたいまさこが金正日に見えてきた)違和感がずっと残ってしまった。それにあの男の子達が吉野刈りに反発する理由が「女の子にモテたいから」ってのもちょっと疑問。あの年頃って多少色気づいて「カッコ良くなりたい」と思ったりとか、或いはHなものに興味を持ったりはするけど、そんでも「恋愛」とかに関してはオク手であんな堂々としてないと思うけどな(だから“♪女の中に、男が一人”とかっていう囃し文句がある訳で。大人になって考えると「それってハーレムじゃん!」って思うんだけどね笑)。あとお父さんのリストラやお姉さんの失恋のエピソードもあんまし生きてないし。でも、秘密基地にエロ本隠す所とか(ちなみに僕の友人のT辺君は押入れの上の棚に隠してました)、のぼり棒ネタ(僕は運動音痴で、そもそものぼり棒に登れなかったのだけれど、多いらしいっすね、のぼり棒で“目覚めちゃう”のって)とか、あと「カブト虫の研究」のくだりとか、小学生男子のおサルっぽい感じが良く出てたと思います。そういえばこの作品「新しい“スタンド・バイ・ミー”みたいな宣伝文句がついてたけど、あの東京からの転校生役の子はちょっとリバー・フェニックスに似てなくもないな。
[DVD(字幕)] 4点(2005-04-27 16:01:53)
15.  バックマン家の人々 《ネタバレ》 
登場人物の一人一人が実に丁寧に描かれている、「端正」な家族群像劇。好きなシーンは三つ。スティーヴ・マーティン演じるジルが、息子の為「カウボーイ・ジル」に変身する所と、ニック・モラリスが愛想を尽かして出て行った奥さんの前で結婚式の歌を歌う所、そして終盤で、姉がいじめられていると勘違いした幼い弟が学芸会の舞台に上がってしまう所。「家族をやってく」という、決して楽なことばかりでない人生の営みをきめ細やかに描きながら、「でも子供を持って親になる人生って、案外悪くないよ?」と優しく語りかけてくれる(最後のおばあちゃんの言葉は圧巻)。この作品、男性か女性か、或いは既婚者か未婚者かで見方が分かれると思うけれど、未婚者のワタクシは、かなり結婚したくなったぞ・・・そうだ、明日、プロポ-ズしよう、池脇千鶴に(妄)。
9点(2005-03-24 19:09:00)
16.  裸足のピクニック
「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」の矢口史靖がPFFのスカラーシップで撮った初期の作品。実は好みで言うと、この作品、あんまし好きじゃない。ていうか、僕もかなり根性がひん曲がってる方だけど、この作品に漂うシニカルな悪意とは、ちょっと周波数が違う感じ。だからホントは3点位にしたいんだけど、脚本なんかは確かに巧いし、製作費が僅か2千万円(!)にもかかわらず完成度は高いし、も少し世間に知られても良いんじゃないかなーと思うので、暫定的にこの点数にしておきます。
8点(2005-03-17 18:19:38)
17.  ハットしてキャット
ボー・ウェルチと言えば、全世界67万人(推定、てか、勘)のシザーハンズファンは覚えておかなければならない名前である。何故なら、あの「シザーハンズ」の、一見ファンタジックでありながらどこか病的なものを漂わせるカラフルな街並みを創造したのは彼なのだから。という訳で、そんな彼の監督作なら、たとえローリング・ストーン誌のピーター・トラヴァースに「ケバくて悪趣味」とこき下ろされても、ラズベリー賞を受賞したとしても、観なくちゃ駄目じゃん!つー事で、(恐る恐る)鑑賞・・・結論から言うと、そんなに酷くはないと思います。確かにあの色使いは好みが分かれる所だし(流石の僕も、あのド紫のカップケーキはゲッと思った)、ちょっとCGに頼りすぎかなーと思ったけど、あのギャグの雰囲気は、まるで往年の名作ギャグマンガ「マカロニほうれん荘」のようで(つまりキャットとモノ一号・二号がトシちゃんときんどーさんで、金魚がそうじ君、ラリーはクマ先生って所か。ま、30代以上の人しか分からないかもしれないけど)、なかなか楽しかったっすよ。贔屓目で見ると、ちょっと狂気入ってるエンタメ根性が、昔のディズニー映画(「メリー・ポピンズ」とか)を彷彿とさせないでもない・・・ってちょっと褒めすぎか。 
6点(2005-03-16 20:21:36)
18.  蝿男の恐怖 《ネタバレ》 
ホントはリメイクの方の「ザ・フライ」を観ようと思ったのだけれど、ちょっとホラー初心者のワタクシにはキツ過ぎるかな、と思い、こっちをまず観てみる事にしました(何たって「“シザーハンズ”の発明家」ことヴィンセント・プライス御大も出演してるし)。・・・怖い。これはホラーというよりスリラーに近いのではないでしょうか。まず蝿男が死んでいる所から始まるのに意表を突かれたし、あの物質転送機の存在自体も怖い。んで肝心の蝿男もなかなか出てこなくてかえってドキドキが高まるし、「白い頭の蝿」がどういうのなのかもすげー気になるし。それに冒頭でさりげなく猫の伏線が張られているところなど、脚本もよく練られていたと思います。それにしても、科学の進歩が早すぎて、人間の感性や習慣などが追いつかない、というのは重要な指摘だよなあ。
8点(2005-02-11 17:00:22)(良:1票)
19.  パッチギ! 《ネタバレ》 
やられた!やられたチギよ、井筒監督!年初めからこんな素晴らしい青春映画を見せてくれるなんて!もーワタクシはアンタについて行くッチギ!でも実は、結構不安もあったチギ。個人的に井筒作品の中でもケンカ青春モノ(「ガキ帝国」と「岸和田少年愚連隊」)は苦手だったし、ひょっとして「スパイ・ゾルゲ」みたいな妙に啓蒙臭い、説明的な映画だったらどうしよう、と思ってたのだけど、そんなのは全くの杞憂だったチギ。確かに日朝の歴史とかに関して説明的な台詞もあったりしたけど、チッチッチ、そんなアラ探しをしていては本質は見えないチギよ。これは何よりもまず、あっつーい、ぬくーい青春映画であり、恋愛映画なのだチギ。恋を阻む障害を前にした若者が悩み、傷つき、壁を乗り越えようと奮闘する・・・その姿はいつの時代、どこの場所でもある普遍的なテーマだし、この作品はたまたま在日朝鮮人の少女に恋をした高校生の話だったというだけの事。そしてこの映画では沢山ケンカのシーンが出てくるけど、このケンカは往年の名作「トラック野郎」シリーズと同じく、決してただの「暴力」ではなく(その証拠?に鉄棒とかも使ってるけど決して頭は殴ってない)、「祭り」であり「コミュニケーション」であり「生きている証」なのだチギ。だからこそ何度も出てくる頭突き(パッチギ)や飛び蹴りが爽快で感動的で泣けるチギ。若手の俳優の演技もやたら熱いし(特に朝鮮高校の番長役の高岡蒼佑が主役を食う勢いで素晴らしい)、クライマックスシーンも大いに泣けるチギ。そうそう、これは他の井筒作品にも言える事だけど、この作品には絶対的な悪人が登場しないチギ。井筒監督は主役たちだけでなく、例えば朝鮮高校を目の敵にするいかにも体育会系右翼みたいな空手部大西も、或いは毛沢東かぶれのダメ教師も、後に学生運動に傾倒していく主人公の友人もそれぞれ愛情のある描き方をしてるチギ。登場人物たちの未来を暗示するラストに込められていたもの、それは「みんなそれぞれ考え方も違うから、生き方も違うし、時にはぶつかり合ったりもするやろ。でもそれぞれが、それぞれなりに精一杯生きていこうや。そりゃ生きてく中で色んな困難もあるわなあ。そーゆー時はな、パッチギかましたれ!」という力強ーいメッセージ、すなわち「生」に対する強烈な「イエス!」なのだ。おっしゃあ、俺も行くぜ、パッチギるぜ!
10点(2005-01-23 19:01:26)(良:11票)
20.  薄桜記
♪んっふっふ~、黒猫おねいさま、密室で若い殿方をユーワクするなんて、いけませんことよ~(笑)。さてさて、市川雷蔵の代表作とも言われるこの作品ですが、ちょっと台詞やナレーションで説明し過ぎの気がしました(まあ入り組んだ話なので、多少はしょうがないのだけれど)。もう少し短くシャープにも出来たんじゃないでしょうか。それと【黒猫クロマティ】さんも仰られてますが真城千都世はどちらかというと悪女タイプ(別にけなしてるわけじゃないですよ、念のため)の女優さんだと思うので、も少し清純タイプの方が千春役には合ってたんじゃないかなーと思いました。とはいえ市川雷蔵は見事役にはまっていたと思います。欲を言えば、ブレイク前のカツシンの愛嬌、可愛らしさをもっと前面に出して欲しかったなー。
6点(2005-01-11 18:06:28)(良:1票)
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