1. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 『世にも奇妙な物語』の拡大版みたいな不思議なお話だが、いろいろな伏線が美しいまでにきれいに回収されていく様はカタルシス。一回も眠くならなかった。藤子・F・不二雄テイストが満載で、私はとても好きだった(『未来の思い出』という話によく似ていた)。過去を変えて誰かを救うと、誰かがひどい目に遭ってしまうというのも面白い。これを観ていて、「人間って自分だけじゃなくて他の人も救いたいと思うのが自然なんだな」と素直に感じられた。それにしても、あんなに簡単に日記読むだけで過去が変えられるなら、明日からでも日記つけたい。あと、アシュトン・カッチャーかっこいい。あんまり特徴無いけど、シンプルな機能美って感じ。 [DVD(字幕)] 8点(2005-10-30 00:15:57) |
2. バットマン ビギンズ
バットマン史上、最もダークかもしれない。両親が殺されたトラウマ、根本的な恐怖が全編に渡って通奏低音となっていて、震えた。”悪”と対峙する主人公が描かれていて、ただのヒーローものに終わらないドラマがあった。悪を知るには悪になる。人は、理解できないものを恐れる。これらのテーマがしっかりしていてヒーローが魅力的になった。悪役の精神科医がこれまた本当に悪そうで、あのマスク本気で怖い。ラストまでド派手なアクションが持続し、車などの小ネタもちりばめて飽きさせない。音楽も地味ながらハンス・ジマーの悲しげなメロディーが盛り上げる。最大の魅力だったのが、幼なじみのレイチェル(ケイティ・ホームズ)。これがまたかわいい。どことなく陰があって、思い詰めた感じ。「人間は中身より行動で見られるのよ」とか、吐く台詞も辛抱ならん!毒ガスを食らったレイチェルを車で助けるシーンはたまらなかった。ストーリーでは”ダークヒーローはヒロインとうまくいってはいけない”という鉄則をしっかり守ってブルースとすれ違うが、ラストで一気に泣かされた。面と向かって、あんなセリフは切なすぎる・・・しかもキスの後に。クリストファー・ノーラン監督、いいぞ!徹底して暗くしたところがすばらしかった。 [映画館(字幕)] 8点(2005-06-19 02:29:55) |
3. ハウルの動く城
「ですよねー、やっぱりヒロインの髪はショートですよねー宮崎さん!」みたいな映画でした。 6点(2004-12-23 21:46:44) |
4. パンチドランク・ラブ
ポール・トーマス・アンダーソン監督待望の新作。キレ気味で頭のヨワい男に降ってわいた恋の物語。とにかく『奇跡の海』以来、『レッド・ドラゴン』に至るまで変な男に巻き込まれっぱなしのエミリー・ワトソンがたまりません。不思議な色気を出せる人で結構ファンです。全体的におとぎ話のような雰囲気で、不器用な主人公を応援してしまいます。映画の初めにうち捨てられたおんぼろなオルガン?も最後には使ってくれる持ち主を見つけ、めでたしめでたし。でも、あまりに直線的な構図、90度単位にこだわり過ぎなカメラワークやちょっと気取った演出に食傷気味。これが最近の「おしゃれ映画」なのでしょうか。ちょっといやらしさを感じました。でも割と好みかも。時々挿入されるアートは色彩鮮やかで見とれました。 8点(2004-03-10 00:35:06) |
5. 八仙飯店之人肉饅頭
何とも不思議な映画。変に明るく、刑事達のコメディだかなんだかわからないなれ合いを見せられたかと思ったら普通にぐちゃぐちゃやり始めます。しかも人肉饅頭がメインじゃなくて、犯人が捕まった後にリンチシーンが長々と続きます。香港映画のネアカなノリが何ともミスマッチでなかなか楽しめました。欧米ではこんな映画あまりないです!B級ホラー好きじゃないと厳しいかと・・・。 3点(2003-11-28 01:28:36) |