1. 薔薇の名前
《ネタバレ》 中世ヨーロッパの「キリスト教の悪」をここまで批判的に大胆にも表現している事を素直に評価した。 たしかショーン・コネリーが007を降り最初に出演した映画だったと思う。 これは同じシリーズに出演しているとイメージの固定化が進み他の役が来なくなるという後の俳優の誰もが選ぶ常識の魁となった。 また後に有名になるクリスチャン・スレーターもコネリーの弟子アドゾ役で好演している。 日本版横溝正史的なおどろおどろしい世界が延々と続くが結局は悪霊のせいでもなく「起こるべき理由がちゃんとある」という展開になっているのはこの手のミステリーの定石を踏んでいる。 ボクの好きな「アマデウス」のF・M・エイブラハムが今度も憎まれ役で熱演している。「憎まれ役が好演すると主役も引き立つ」という顕著な例。 しかし前半の前振に比べて後半がちょっとあっさりしすぎという事と、アドゾと娘のSEXシーンが含まれている事でR15指定が残念な事と合せ、7点評価にした。 [地上波(字幕)] 7点(2015-09-23 09:32:27) |