2. パニック・ルーム
すごく上手な映画。D・フィンチャーは腕前の高い映画監督ですね。ストーリーにがっかり、って人が多いけど、この映画はのっけから伝統的なサスペンス映画の導入で、もともとそのような企画ではないはず。タイトルクレジットの後、ストーリーの舞台となる不動産の説明から一気に入るところなんて、すごく洗練されている。ちょっとキューブリックの「シャイニング」のホテルの説明シーンを彷彿させますね。手際のいい展開。泥棒たちの思惑も、少しデフォルメされてコミカルなところが子気味良かった。何か五十年代の映画みたいな。警官の出てくるくだりには関心させられました。この脚本、デビット・コープですよね。「スパイダーマン」の。同じ時期に公開していたのがちょっと不思議でした。鼻についたのは、つまんない映画ネタのセリフかな。十年たったら判らなくなる様なセリフ、なんで入れるんだろう? タイトルクレジットは歴史に残る必殺技でしたね。 8点(2003-01-09 16:38:33) |