1. ハリー・ポッターと秘密の部屋
前作はイマイチ客観的に観てしまったので乗り切れなかったのですが、盛りだくさんの内容が良かったのか私的には今作品の方が好感でした。前作は少しいい子ちゃん的内容が鼻についたのですが、今作品ではダークな雰囲気&それぞれのキャラクタ描写に深みが出て良かったですね。ただ難点を言うと、ハリー・ポッター本人が物語上あまり印象が無く、ダニエル君の余りの成長速度の速さに生理的な不快感を伴いました。(ま、仕方が無いんですけどね)またラストの黒幕が全く持ってインパクトに欠ける所が尻すぼみでしたね。せめて彼をもう少し知名度の高い俳優を起用するべきではなかったかと思いました。ケネス・ブラナーを無駄に使って欲しくなかったなぁ・・・・。それにしてもあの魔法学校って「闇の魔術に対抗する防御術」の教師っていつになったら安定するんでしょうかね? 7点(2003-05-09 15:45:54) |
2. ハンガー(1983)
麗しのドヌーヴが吸血鬼!う~ん、実に美しい。ケバケバしいメイクながらも気品漂う強烈な存在感で圧倒されました。「ハンガー」とは血そのものに対する”飢え”というよりは、生涯を共にする伴侶に対する”飢え”ではないかと思います。デヴィト・ボウイやスーザン・サランドンはドヌーヴの魅力に翻弄され吸血鬼の仲間になるものの、定期的に血を吸わずしては老化が急激に進み生きられない不完全な肉体。デヴィット・ボウイは急激な老化により、スーザン・サランドンは血のために恋人まで殺してしまった罪悪感から自殺を遂げ死んでしまう。特筆すべきは吸血鬼の女王であるドヌーヴ。彼女は血を求めるのは当然ですが、それ以上に永遠を誓える伴侶を求めるというというところ。これまで何人もの人間を虜にしては、その呪われた血の為結果的に殺してしまうという悲劇を繰り返す。デヴィットからスーザンへの乗り換えはまるで新しいおもちゃを見つけた子供のようで、彼女が何に飢えているのかが良くわかりました。これまでの展開をラストでどうでもいいようにひっくりかえしちゃったのが残念です。 6点(2003-04-20 20:32:35) |
3. バタフライ・キス
必然的に出会った二人の行き着く先はとても悲しいラスト。正直恐いくらいのアマンダ・プラマーの暴走ぶりがインパクト大です。体中鎖&ピアスだらけで文字通り体張ってます。 6点(2003-04-03 07:02:53) |
4. PERFECT BLUE
今もっとも注目している今敏監督。アニメーションでこの作品以上のサイコサスペンスは未だに出会えていません。売れないアイドルからスキャンダラスな女優へと転進し、いつしか本当の自分を見失っていく美痲。アイドルとしての虚像、女優としての不安定さに次第に現実なのか夢なのかの判断もつかなくなる。自由な表現が出来るアニメーションの特性を生かし映像的にも、ストーリー構成的にも秀逸ですよ。とにかく主人公の心理描写がすごいです。ただ連続ドラマの撮影なのに乳放り出したり、パンツ脱がされたりするのはありえないと思うんですが、その辺はちょっとやり過ぎのような... 9点(2003-02-12 03:42:20) |
5. バーディ
何とかしてマシュー・モディーンを助け出したいニコラス・ゲイジ。しかしマシュー・モディーンにとっての現実はどちらなのだろうか?深く考えさせられました。 5点(2003-02-12 02:22:42) |
6. 8人の女たち
とにかくこんなにゴージャズで魅力的な配役に脱帽ですよ。キャクタそれぞれに緻密な性格描写を出し、それにそって計算しつくされた配色、イメージ、衣装。例えば主人の妻であるカトリーヌ・ドヌーブは夫の生存中共同経営者と会社を乗っ取ろうともくろみ、不倫をししかもまだ秘密を隠し持つという設定。それに沿って常に危険と対岸し獲物を狙う獣の如く、豹柄で社長夫人にふさわしいエレガントな色使い。物語は過去の密室劇をパクったような内容に思えるかもしれませんが、そこにはオゾン監督らしい日常に潜むグロテスクさと刹那さを忘れていない。しかも彼の作品に観られる、自分の本当の姿をさらけ出した時に人は美しく輝けるという問題提起を忘れていない。目もくらむような映像の鮮やかさ、ドールハウスのようなセットを背景にそれぞれの個性で歌い、踊る女優陣たち。突然始まるミュージカルテイストには、女優たちの歌唱力を無視して妙な説得力と演技力に圧倒されます。オープニングからエンディングまでその世界観にはまる事間違いなしです。 9点(2003-01-21 23:49:59)(良:2票) |
7. パリの確率
ちょっと私的には嫌悪感を抱きました。精子がブッ飛んだり、ゲロンパ吐いたり、足元にオシッコかかったり、汚いよ。パッっとしない主人公とその仲間達にも共感は出来ないし恋人役のお姉さんも老けててもう一つ魅力的じゃない。(そのお友達もね)ただジャン・ポール・ベルモント(白髪のロン毛!!)が「パパァ~ン!」と父親(でも年下)に擦り寄ったり、慌てふためいたりするのを観ると応援したくなりますね。納得いかないのはあれだけ物語の中に伏線(J・P・ベルモントを見て「あなた父に似てるの)と女の人の友達が言ったり)や教訓めいた事を散りばめといて何らフォローをしていない所。最終的には恋人の体にムラムラきてエッチしちゃって、終わり良ければ全て良しってのはどうも共感できない。しかも消化不良な謎が多すぎる。例えば主人公を見つめる金髪のカワイ子ちゃんだって物語に前々絡まない割にはちょくちょく出てくるし、未来の世界に繋がってたあの二階の部屋だって繋がったままで終わっちゃうし、未来の世界から現代へやってきた孫だってエッチして何の説明もないままそれで終わり、部屋をブチ壊された兄弟が泣き喚いたりグロッキーになったりあんな長いシーンに何の意味があるのでしょうか?面白い題材ではありますが、それを生かしきれていないのが残念でした。ラストJ・P・ベルモントが砂漠で「ボワンッ!」と消滅しちゃうシーンは悲しく衝撃的で良かったでけどね。 5点(2002-12-04 03:31:47) |
8. バイオハザード(2001)
なんだろう、面白くなかった訳ではないんですがいまひとつパッっとしませんでしたね。こじんまりしててどっかで観た事のある演出で、後はミラ・ジョボビッチの奮闘振りを見ることだけが気になりました。アリスがアンブレラ社を壊滅させた犯人かもと疑惑を抱かせたそのすぐ後に真犯人をあっさりと見せてしまうという強引な展開は残念でした。「ナイト・オブ・リビングデット」とか「ゾンビ」とかのゾンビ映画で何が面白いってホントは人間が一番コワイって事だと思うんですよ。それがこの作品には無いし、後はCGで派手にやっちゃえ!てな軽い印象を受けました。「ゾンビ」とか「ナイト・オブ・リビングデット」とかはゾンビになって楽するか、苦労して生き残るかの選択に迫られた時の心情や行動が面白いから今でも人気があるんだと思うんですよね。ゾンビ映画の鉄則って訳じゃないんですが、登場人物それぞれの人物描写がこの作品には無い為、画面を通して客観的にしか観られませんでした。ま、ゲームの映画化だからと言われればそれまででしょうが、点数はこんなモンでしょ。 5点(2002-09-04 04:41:36) |
9. 春の日は過ぎゆく
物語は年上の女性との悲恋を通して自分を取り戻していくというありふれたストーリーなんですが、シーン毎の役者の演技も含め全てにリアリティを感じました。彼女と初めて一泊したときは当然主人公の髭が濃くなってるし、酔っ払った時は二人とも全身真っ赤になってて顔までもむくんでいる。馴れ合いになってくると彼女がムダ毛の処理をしながら会話をさせる。こういったシーンって言わば”汚い”シーンなんですが、あえてこれが新鮮であるのに今までの自分の恋愛経験とどこかオーバーラップするところがあって、人事では無くなってくるんですよね。主人公のユ・ジテ自体それ程男前ではないんですが、彼の演技とそのルックスがかえって自分を投影して、涙腺が緩みっぱなしでした。主人公を翻弄するイ・ヨンエはこれまた演じ方が自然体で如何にも自分勝手な年上の女性を演じてました。女性から観るとこれが逆に共感出来ないと思うかも知れないんで、これはやっぱり男の映画です。主人公が録音技師という事だけあって、竹林や稲畑、川のせせらぎ等美麗なシーンにも癒されました。全体的には派手な盛り上がりは無いですが、この物語の”自然体”を観て欲しいですね。劇中のBGMは切なくてめちゃ、良かったですね。ちなみにエンディングテーマはユーミン作曲です。 9点(2002-07-25 23:01:01) |
10. 花いちもんめ
十朱幸代って家庭内で苦悩する主婦を演じさせたらハマりますよね。切実な題材だけに見ている側として考えさせられました。千秋実が昏睡状態の奥さんをそうと分からずにオブって橋を渡るシーンには、胸が詰まる思いで涙してしまいました。ウチのじいちゃんが生前この作品を見ている時に「ワシもああなるかもな...」と冗談交じりに言われ、号泣したのを覚えています。 8点(2002-06-14 05:25:50) |
11. バタリアン
個人的にはコールタール男のキャラが気に入ってます。世紀末的エンディングはホラーの定番ですね。ま、続編は要らないでしょう。 7点(2002-06-14 05:11:36) |
12. ハロウィンH20
冒頭から全然ワクワクドキドキしない。しかも冒頭で殺されるおばさん、首を切られたのに傷口が無くて刃物から血のりが出てたのがマルわかり!強引過ぎる展開に主人公の自分よがりな解決。後半でも生き返ること知ってるクセにわざとらしくドキドキしちゃって....ま、これでJ・L・カーチスもこの作品と決別できるわけだからいいのかな?それほど前作を踏まえてないから白けるし、これを完結編と見せるには無理がある。戸を閉めた瞬間にマイクとローリーが鉢合わせるシーンは「はっ!」とさせられましたけどね。ローリーの恋人役のおじさん、ジョージ・クルーニーにそっくりでした。 4点(2002-06-02 19:12:50) |
13. ハリーとトント
某ビデオ屋で約3ヶ月貸し出し中で、やっとレンタルできた作品。期待以上の出来栄えにもう、感動しました。避けることの出来ない老化に友人は死に、初恋の女性はボケてしまう。家族と今ひとつなじめず、不安と恐怖を抱えながら頑固な老人がふとしたきっかけで一人旅(正確には愛猫のトントとの二人旅)をしていく。何気ないシーンに高齢化社会への問題を提起し、おかしさの中に哀愁を漂わせていました。アパートの大家にハリーが「景色はいいか?」と聞くと大家が「もう十分見飽きてる歳でしょ?」と言う。自分のことを忘れてしまっている初恋の老女との切ないダンス。フフッと笑ってしまう反面、不思議と悲しみが込み上げて来ました。この作品の素晴らしさをもっと知ってもらいたいです。 9点(2002-05-28 23:19:44)(良:1票) |
14. 廃市
約2週間で撮り終えたと言う作品。原作の作風をかなり意識していたのか大林監督作品としては異色で落ち着いた雰囲気を醸し出していました。柳川の静かで時間の歯車が止まってしまった町の悲しく切ないストーリーでした。大林監督本人の語りの中々よかったです。ただこの作風の時間軸に乗れない人は少し眠気を誘うかもしれませんね。 6点(2002-05-28 03:35:08) |
15. パニック・ルーム
もうグルングルン動きまくるカメラワークに驚きです!まるでミニチュアの豪邸をCCDカメラで撮影するかのようです。特に強盗が入るまでのシーンは3階から2階、1階へと壁をすり抜け、今度はキッチンのコーヒーメーカーの取ってへ抜け、ドアの鍵穴等々。この辺はかなりのカット数を要したんでしょうね。スゴイです。オープニングの何でも無いようなシーンもついやられた!と思いました。欲を言わせて頂くと全体的に何か物足りない気がしましたね。ジョデーも迫真の演技でしたが、子役の女の子もクールで中々の名演技でした。 7点(2002-05-26 17:19:12)(良:2票) |
16. ハリー、見知らぬ友人
ビデオパッケージに騙された.... 5点(2002-05-06 07:41:11) |
17. パンツの穴
菊池桃子のモノマネ、学校では当時おおはやりでした。幼心に「何で桃子ちゃん、エッチな映画に出とるんやろ...」と悲しかった記憶があります。言う程エッチって訳じゃないんですが、当時はね...しかしこの作品結構続編があった記憶がありますが、それもオドロキ!! 4点(2002-03-26 07:06:38) |
18. π(パイ)
216桁の文字に潜む恐怖っての?いや~、すごい発想力!!「世の中にはらせんが付きまとう」って言ってるそばからコーヒーにらせんを描くクリームの映像!意味があんのか無いのかよー分かりませんが、数字に対する愛情が少し湧きました。チキチキ言ってるBGMも中々良かったですしね。「ポクッ」って薬を飲むカットはいいですねぇ。あの頭の傷って4に見えるんですが、何か意味があるんでしょうか???ま、凡人にはこの作品は説明できません。ごめんなさい... 7点(2002-03-05 03:28:01) |
19. 反撥
得体の知れない何かに終始圧倒されっぱなしでした。毎夜姉の部屋から聞こえる卑猥な声に次第に精神を破壊されていく純真な少女。自分自身の精神のバランスが崩れゆく様を見事に表現しています。見知らぬ男性に冒され、日に日に崩れていく壁と観てるこっちまでおかしくなりそうな妄想の数々。カトリーヌ・ドヌーブをこれでもかと言わんばかりにアップでなめるように撮る、撮る、撮る!ポランスキーのフェチズムな演出がとにかく光っています。 8点(2002-02-10 21:13:47) |
20. パズル(1999)
やっぱり、騙された!「オープン・ユア・アイズ」っぽい作品かと思いきや、中途半端なサスペンスでした。稚拙なストーリーに変な展開に印象に残らないシーン...だって黒頭巾の人達がおもちゃの銃で主人公をひたすら撃つ!すると主人公はどんどん弱っていくんですよ!原因はその前に薬を飲まされてたんですが、その馬鹿さ加減に脱力です。疑ってた友人がやっぱり首謀者だったり、ヒロインの魅力がイマイチだったり、肩透かしの連続でした。ま、スペインっちゅう土地のお陰で映像的には綺麗に見えたのが救いでしょう。 4点(2002-02-08 22:32:02) |