1. 羊たちの沈黙
あの“キングコング”を想起させる、化け物と美女が静かに奏でるアブノーマルなラブストーリーがたまらない。二人の知性が絡まる程に、エロチシズムが溢れ出る。 [映画館(字幕)] 7点(2010-07-22 21:44:31) |
2. 桃色(ピンク)の店
《ネタバレ》 大人向けクリスマス映画の決定版!敢えてこう書くと確かに誤解を招きそうな、この邦題は最悪のミステイク。↓(sayzinさん)レヴューや、おそらく多くの方々が思っておられるように、この映画に関しては原題の直訳がベストの選択だったと思います。日本で洋画を鑑賞し、後世に伝えていく為の邦題の重要性を考えると本当に残念。それにしても、この小さな店での心温まるドラマは本当に気持ちのいい出来栄えですね。主役二人ももちろんいいですが(特に口喧嘩の場面はサラヴァン巧すぎです)配役で一番印象深いのが、脇役のペロヴィッチ、次いでペピ。そしてボスもいい味だしてます。(女店員二人は印象が薄く、逆に顔も声も一度も出てこないボス夫人の方が印象深いのも面白い)そしてラストで店員を食事に誘う場面のボスの“いじらしさ”に胸が詰まる思いでしたし、新入りの少年と意気投合してタクシーを呼ぶ場面、あの嬉しさが爆発した一瞬のスピード感が僕にとっては最高潮でした。 [DVD(字幕)] 8点(2008-08-05 06:05:32) |
3. 氷壁の女
《ネタバレ》 ガイドを含めた三人の男と女の関係の展開にしても、たっぷり導入している登山シーンにしても、たいした盛り上がりや派手さが無いのに、めちゃめちゃ見応えがあるんですよねー。ラストの一人が岩にあたって転落し、一人が戻ってくる。このシーンの見応え、女はどちらが戻ってくるのを本当に願ってたのか? でも確かに邦題は意味不明なんですけどね。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-07-01 08:57:38) |
4. 彼岸花
《ネタバレ》 冒頭から結婚披露宴での佐分利信の普通のスピーチと遠慮がちに起こる笑い声、もうこの時代のムードやテンポ、色彩と空気、そして人と会話、相槌、挨拶、空返事。どこをどう切り離して繋ぎ合わせても素晴らしすぎる、僕が追い求め、夢に描くシーンばかり。この極上のスープに詰まった味わいは、映画の出来さえも冷静に判断できないほど、自分にはたまらない妙味。娘が嫁いだ広島行きを、背中押されて決めたにも関わらず、"いや、まだはっきり決めた訳じゃないんだけどね" この台詞のおかしみ、"何笑ってんだ、何がおかしい?" はは、そりゃあ胸が熱くなるほどおかしいです。この台詞を言う側と聞く側が言葉の奥に互いが読み取る感情に、夫婦の年輪を感じる。 そういった味わいが随所に溢れでている、まさに気持ちさえ浄化されるほどの極上のスープです。 [DVD(字幕)] 10点(2007-06-11 06:35:59)(笑:1票) (良:1票) |
5. ヒズ・ガール・フライデー
全盛期のB&Bを彷彿させる、喋くりの高速回転による高揚感、もちろんそれだけではなく、ホークス監督の演出冴えわたっている楽しい作品ですねー!ケイリー・グラントは出演映画を観れば観るほど、この人の比類すべき対象はクーパーやジェームズ・スチュワート等では無く、ポパイやトム&ジェリーなのではないかと思えてくる。本作を観てもつくづくそう思える。それだけ圧倒的だ。 [DVD(字幕)] 7点(2007-01-07 00:30:52) |
6. ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
これは悩む~!もちろん映画としての批評は書けません(最後にじいさんが昇ってきたのは笑えるけど)もう発狂するオーディエンス、このリアリティに圧倒されます。それにしても、この当時のジョン・レノンのヴォーカルは、甘くって切実でとにかく最高に素晴らしい。聴いているだけで、ロックはこう歌うんだ!という説得力に満ち溢れています。個人的には、この時代のジョン・レノンに匹敵するヴォーカリストは初期エルヴィスだけだと思っています。とにかくビートルズ全アルバム中、一番大好きなのが本作なので、映画の点数はその分甘めになってしまいます。 [DVD(字幕)] 6点(2006-07-02 10:07:58) |