1. ヒート
《ネタバレ》 テンポが悪く展開がのんびりとしているため、ただでさえ長い本作がさらにものすごく長く感じました。そこが逆に味を出している、とも言えるのかもしれないですが。また、登場人物の心理描写も雑駁としていてイマイチ伝わらず、感情移入もできず・・・。主人公二人の間柄でいえば、確かに視聴者からすればお互い似ているが、本人たちにとってはあの程度の絡みで相手をリスペクトしたり共感を覚えたりはしないのでは・・・と思ったり。また、どの登場人物も自分の生き様と愛という2つの側面が描かれていますが、どのカップルも魅力がない・・・。特にパチーノの奥さんに至ってはあんた自分で浮気しといて開きなおっとりますがな!とつっこみたくなりました。アクションシーンは良かったのですが、全体的にぼやっとしていて私にはちょっと合わない作風でした。 [DVD(字幕)] 5点(2016-02-16 13:25:54) |
2. 評決
面白かったです。が、全編通して抑揚なく淡々と進むので、若干退屈な感あり。眠い時には見ない方が良いかと思います。終始しっとりだった中で、最後のニューマンの上から回りこんでくるようなカメラワークには、おお!となりました。 [DVD(字幕)] 7点(2015-12-23 17:57:05) |
3. ビッグ・フィッシュ
非常に練られているし、考えさせられもする。かなり良い映画です。しかし、如何せん自分の苦手分野であり、正直なところ合わなかった・・・。見るタイミングが悪かったのかもしれない。全体的には、ファンタジーとリアルを合体させ、文学的な表現が多い作品だったと思います。前半はファンタジー9割で、後半に進むにつれリアルが浸食、そして全編通して文学的表現が他の映画より強め。国語が得意で、ファンタジーが好きな方にはストライクかと思います。私はその逆なもんだから、「素晴らしい」よりも「合わない」が前面に出てしまった。前半は申し訳ないけど退屈でした。前半にばら撒かれたパーツを後半に綺麗に回収していく様は見事だったけど、「どこまでがリアルか」を含め、全体的にぼやける感じの描き方はどうにも苦手なんですよね・・・。ただ一つ、親父の人生・価値観は凄く羨ましいものであるというのは間違いなかったです。 [DVD(字幕)] 4点(2015-03-08 01:51:01) |
4. ビリー・ザ・キッド(1930)
当たり前ですが、さすがに1930年モノとなると現代との感覚の違いや細部の大雑把さの度合いが大きく、馴染めないという点で私にとって大きく影響してしまった。笑いの感覚が合わないのは痛い。ストーリー面でも、基本的にビリーが感情にまかせ突っ走り、独断で判断し、結果関係者が死ぬと怒りあるいは涙し、さらに綺麗にまとまってる風になるというのはどうなのか・・・納得できない部分があります。あと急展開も多し。対してビリーとギャレットの関係の描き方は良かった。状況は深刻なのに互いのさりげない会話が友達だなぁと思わせられてほっこりしますね。 [DVD(字幕)] 4点(2015-01-01 03:50:18) |
5. 昼下りの決斗
良い作品だなあ。単なる娯楽ものとは違った意味で、面白い!というのとは違った意味で、すごく良い作品。 いつの時代もおんなじな若者と年配者との間にある壁。若い時は若い時なりにそれが正しいと思い考え・行動するから年配者の言うことをろくに聞こうとしないし、年配者としてはかつての自分の経験から若者を諭そうとするも、一方で「古臭い」部分があるのも事実。それでも自分が正しいと思ったことを貫く姿勢、作中の言葉でいえば「自尊心」や「誇り」を捨てなければいつか壁を越えて若者にもしっかりと響き、自然と伝わっていく。その辺の描き方がすごく上手いです。 もうひとつ、スティーブとギルの何気ない会話やお互いがお互いを知り尽くしているあの感じ。古くからの関係。これこそは年月を経ないと得られないものなので、すごく羨ましいですね。 [DVD(字幕)] 7点(2014-04-24 00:47:06) |
6. ビッグ・トレイル(1930)
恋愛や復讐(本作ではそういう言い方をしてないけど)も入れ込まれているが、最大の見どころはやはりタイトル通りビッグ・トレイル。河越え、砂漠、吹雪、インディアンの襲撃など数々の困難を乗り越えていく開拓民の話。「開拓」と一口にいっても実際はとんでもなく厳しい道のりなんだなぁということを改めて思い知らされます。なんといっても西へ西へと進む大幌馬車隊の画は圧巻の一言で、製作費バカ高というだけあってひとつひとつのシーンのスケールが違います。幌馬車、一度で良いから乗ってみたいなあ・・・ それにしてもジョン・ウェイン若!この年代のジョン・ウェイン作品は全然見てなかったので、最初登場した時はこのイケメン誰?という感じでした。ものすごいキザな台詞吐きつつ身軽に動きまくってるし。後年のジョン・ウェインのどっしりとした風格みたいなのは当然ながらないけど、若きジョン・ウェインも魅力溢れるナイスガイでした。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-03 00:29:15) |