1. ピッチブラック
いやん、リック(犯罪者)がかっくいい!「おまえのせいだ、おまえのせいだ」とギャンギャン喚く小悪党より、ずっとずっと魅力的!でも、こういう男に惚れた日にゃあ、「俺に惚れたら泣きを見るぜ」どころか「俺に惚れたら死ぬぜ」よね(そして、たぶんほんとに死ぬ)。いやいや、これは見っけものでした。ドラエもんさんに感謝(メシはしっかり食べたけど)。 8点(2001-07-08 16:20:10) |
2. ビッグ・マネー・ブルース
フィラデルフィアに住む青年(J.キューザック)が現金輸送車の落とし物120万ドルを拾ってしまい、おバカなもんだから周りを巻き込んでしまってエライコッチャ、エライコッチャの顛末。フィラデルフィアで実際に起こった事件を元にした話らしいけど、これ、コメディーではないよ。働けど働けど楽にならない暮らし。働き過ぎて最後には拳を握ることさえできなくなった父親。そんな環境に育ったキューザック自身も失業中。追い詰められたキューザックが「自分がこの金をもらって何が悪い、誰が傷つくんだ!」と叫ぶ場面などは、笑ってられない。金を持たすと本性が出るとはよく言うけど、キューザックの家族(兄役のJ.ガンドルフィーニが名演)が全員「お金は必要。でも、こんなお金じゃない。返してこい」というのには、思わず姿勢を正してしまいます。J.フィリップ・シーモア(こんなに細かったのね)、話題のベニトロなど、脇役も豪華。 8点(2001-04-29 14:14:17) |
3. ビッグママ・ハウス
ストーリーは、どってことないんだけど、観た後に楽しかったなと思えるのは、俳優陣のキャラかね。少々やりすぎのケもあるんだけど、ま、いっか。 7点(2001-03-15 01:44:26) |
4. ビッグ・ダディ
「独身男がいきなり子持ちに」という設定は、「スリーメン・アンド・ベイビー」の二番煎じだし、「スリーメン」の方がじぇったい面白い。それに、最後に晴れて○○○になったサンドラーが、ウェイトレスの元彼女に対して、勝ち誇ったよう振る舞うのも、なんだか笑い飛ばせない。 4点(2001-01-25 07:09:35) |
5. ピースメーカー
確かに「悪役」である*べき*テロリストが同じ「人間」として登場してしまうと、「娯楽」にはなりませんね。でも、私はレダーのこうした姿勢を評価したいと思う。アクションやキッドマンの脚よりも、私には「テロリスト」の悲しい瞳が忘れられない。 9点(2001-01-15 16:54:44) |
6. ビッグ・チャンス
スペイシーとデビートの絶妙のコンビ。あの長い台詞を流暢にこなすスペイシーには舌を巻く。ビジネスマンものの、一見淡々としたストーリーだけど、百千練磨の営業マンを演じるスペイシーの「毒舌」の陰に、同僚と新人への優しい視線が垣間見えて、ふーむ、やっぱりスペイシーだのうと思わせる。 8点(2001-01-14 07:43:10) |
7. ヒマラヤ杉に降る雪
第二次大戦中の日系米国人の強制収容をめぐっては、素晴らしいドキュメンタリーが数多く出ているが、この「事件」がハリウッドにまで行ったということは、日系人にとっては大きな成果だろう。この映画に出てくるイーサン・ホークらのように、「アメリカ人」が全員、日系の強制収容に賛成したわけではない。日系人だけの収容は違法であると戦った白人弁護士らもいるし、日系人の男性と結婚した白人女性の中には、夫と共に収容所に行くことを決意し、4年間、収容所で暮らした女性もいる。「アメリカ」には白人と黒人だけしか住んでいないような錯覚を招くハリウッド映画の中では「異色」というか、やっとここまで来たか、と感慨深いものがある。 8点(2001-01-04 08:38:09) |