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プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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21.  フレイルティー/妄執
ビックリしました。ビル・パクストンというぱっとしない俳優の初監督作で、しかもサイコサスペンスという難しいジャンルに挑戦なんて誰が期待するんだって思いますが、これが大変な出来で本当に驚かされました。確かに脚本の出来が秀逸というアドバンテージもありますが、監督の采配が驚くほど的確であることも否定できません。何を見せて何を見せないべきかという判断が非常に的確だし、役者から良い縁起を引き出しているのも自身が俳優のビル・パクストンならではと言えます。この映画が独特なのはサイコキラーの父親を持った子供達の物語ということであり、狙われる被害者や犯人を追う刑事を主役としてきたこれまでのサイコサスペンスとは一線を画しているところにこれまでにはない面白さがありますが、こうした前代未聞の題材だけに従来のサスペンスとはアプローチが大きく異なります。「羊たちの沈黙」のレクター博士や「セブン」のジョン・ドゥなどはおおよそこの世のものとは思えぬ異常性を発揮して作品の要となりましたが、ここでのサイコキラーはただ異常なだけではいけないのです。愛する父親が殺人鬼となった時に子供達はどんな反応を示すのかがテーマだけに、異常性を発揮する前の親子関係がきっちり描けていないと題材は価値を失います。そこに来て監督ビル・パクストンはこの特殊な親子関係を違和感なく見せてくるのですから大したものです。同時に俳優ビル・パクストンは良い父親と狂気のサイコキラーを多重人格ではなく同一人物の中で見せるという難しい演技も成功させているし、まさかここまで才能のある人だとは思いませんでした。知られざる傑作とはこのことなんだなと思わせる魅力的な映画です。
[DVD(吹替)] 9点(2006-11-18 01:32:10)(良:1票)
22.  フライトプラン 《ネタバレ》 
力技の面白い映画でした。「飛んでいる飛行機という完全な密室で娘が姿を消し、機内の誰もが娘のことを知らないと言う」このようなとんでもない話をきっちりと映画の形に押し込め、かつちゃんとしたオチもつけてきた脚本のアイデアは非常に秀逸と評価できます。確かに「娘が誰にも見られていない」というトリックはあまりに杜撰で、ジョディ親子が機内の誰かと一言でもあいさつを交わしていれば崩壊する大変な危うさ。こんな無茶な計画はありえません。がしかしこの荒唐無稽な前振りありきでこれをどう料理するかがこの映画の味とも言えるわけで、できれば目をつむってあげるのがいいかと思います。スーパーマンを見て「そんなやつはいねぇよ」なんてつっこまないのと同じだと思ってあげてください。製作側もこの大きな欠点については十分承知していたようで、だからこそ97分というすさまじい短時間で観客に考える余裕を与えずに見せ切ったのでしょう。前振りが無茶すぎるということを除けばかなり良く練られた脚本で、これ以上は求められない完成度だと思います。ただし、監督の演出がいま一歩追いついていないような気はしました。ジョディ・フォスターをただワーワー騒がせるだけでなく、彼女の追い詰められた心境や中盤での迷いをより観客に伝えることも必要だったし、飛行機内という特殊な密室の特性を映像的に面白く撮れていないのも残念。特にジョディの描き方が終始平板だったのは致命的で、「こんな人が同じ飛行機にいたらやだなぁ~」と思わせて共感どころか反感を抱かせるような人物にしてしまったのは監督の計算ミスだったと思います。「娘は実在しないのでは?」という中盤のひねりも、ジョディの迷いの描写が薄かった為に映画全体におけるひとつの山の役割を果たしていなかったし。このすさまじい設定の映画を卒なくまとめているということで監督は十分に仕事を果たしたとも言えますが、デ・パルマやヒッチコックらはこれ以上に荒唐無稽な脚本を名作に仕上げていることを考えると、監督の采配次第では傑作になった可能性があったと思います。
[DVD(吹替)] 7点(2006-11-13 21:38:29)
23.  フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い 《ネタバレ》 
優しいママに育てられ更生した元悪ガキ4人兄弟がママの死をきっかけに乱暴者に戻って復讐するという、男の男による男のための正しい映画です。葬式で兄弟が久しぶりに集まるシーンからして実に男描写がうまく、今はおとなしくしてるが目の奥にはワルさが活き活きと残ってるあの様子は実に絶妙。兄弟の絆やママへの愛情も冒頭の15分ほどでほぼ描き切れており、この辺は本当にうまいなと感心しました。ママは話の要でありながら登場シーンはほんのわずかしかありませんが、それでも兄弟が復讐に燃える動機となるには十分なほど彼女の人柄は伝わっているのです。この辺の出来がいいのでママのエピソードはもっと見たい気もしましたが、映画全体が湿っぽくなりすぎてテンポを妨げないようドラマを最小限にとどめている製作側の判断は正しかったと思います。荒っぽい下町の描写も類型的ながらもよくできており、出てくるやつがたいてい幼馴染みでいい歳したおじさんが「あいつはケンカ強くてよぉ」なんて言ってる様子は見ていて楽しかったです。世界中どんな国でも下町ってのはあんなもんなんですね。ちゃらちゃらしてる町の不良や若いチンピラを「本当のワルを教えてやる」とでも言わんばかりに4兄弟が痛めつける様子も実に痛快。男の見たいものが凝縮された素敵な映画です。がしかし、欲を言えば話のクライマックスをもっとエモーショナルにして欲しかったです。ママに加えて末の弟まで殺されて復讐に燃える3人が、多勢に無勢を承知の上で敵のアジトにかち込んでいくなんて展開にしてくれれば最強の漢映画となったかもしれないのに、そこそこトンチの利いたあの展開は話の流れにあまりそぐわないような気がしました。あんちゃんとボスの素手ゴロという決着の付け方は良かったのですが、ボスがあんちゃんと互角にやりあうってのも流れに沿ってないと思います。実力もないのに下の者に威張りまくるというキャラ設定だっただけに、今はカタギやってるが本当は死ぬほど強いあんちゃんにボコボコにされまくり、徹底的に情けない姿をさらす最期の方があのタイプには合ってたと思うし、今はツメを隠してる元不良が久しぶりに本物の実力を見せるカタルシスを味わうにもその方がよかったと思います。が、そんな不満も帳消しになるほど面白く、下町や不良の空気が気持ちよく、下町映画(そんなジャンルあるのか?)としては最高クラスの出来だったと思います。
[DVD(吹替)] 8点(2006-11-03 20:54:21)(良:1票)
24.  ブラック・ダリア
この話にデ・パルマというのは最高の組み合わせではないでしょうか。性と殺人が密接に絡み合うというテーマはこれまでのデ・パルマが執拗に描いてきたものだし、残酷でドロドロしてるんだけどなぜか上品という風格もデ・パルマでこそ出せる独特の味わい。この話をもっともうまく見せられる監督はデ・パルマであり、またデ・パルマの才能をもっとも発揮できるのはこの話であり、両者にとって理想的な出会いであったと思います。正直、この映画の脚本自体はそれほどクォリティが高くありません。まず話が入り組みすぎてわかりにくすぎ。かなり映画を見慣れており、映画文法やデ・パルマの手法を正確に把握できる者ですら、最初から最後まで集中していなければ理解できないほどわかりづらいというのは映画の脚本としては致命的。一般の観客では到底理解不能な話になっているのはさすがに問題だと思います。また、それほどわかりづらい話でありながら、謎解きの興奮が薄いのも映画の脚本としては失格。見ている人間の頭をさんざん悩ませながら、結局謎のほとんどはセリフで語られてしまいます。もっと動きのある謎解きにしてくれないと、映画でやっている意味が半減します。そんな完璧とは言えない脚本なのですが、かなり良いメンバーが集まったおかげで謎解き以外にも見るべき要素が加わった結果、映画としては救われたと思います。時に過剰に感じられるデ・パルマのテクニックがこの映画の雰囲気には良く馴染んでいて、饒舌なテクニックにより業の深い話を効果的に見せると同時に、テクニックにはある意味機械的な感触があるおかげで、必要以上に陰惨さを感じさせず話の風格を妨げさせないという、相反するふたつの効果を挙げているのは驚きです。また、ジョシュ・ハートネットとスカーレット・ヨハンソンのふたりが期待以上に良く、このふたりが出ているだけで画面が引き締まっていました。ヒラリー・スワンクに絶世の美人の資産家令嬢をやらせたのはミスキャストでしたが、確かに彼女の演技力にも見るものはあり、そこに期待してのキャスティングだったのだろうなと思います。そんなわけで決して完成された映画ではなく、見る者がどの要素に重きを置くかで評価の大きく変わる映画ではありますが、私としては大いに評価したいと思います。
[映画館(字幕)] 8点(2006-10-28 15:22:31)(良:3票)
25.  ブラディ・サンデー
大して有名な映画でもないし、ポール・グリーングラスという人もさして有名監督ではないのであまり期待せずに見たのですが、ほとんどの日本人が知らないうちにこんなすごい映画が作られていたことに驚きました。1972年に起きた実話をきわめてマジメに再現する作品で、映画的な脚色やドラマティックな演出はことごとく排除され、音楽すら使わないという徹底ぶりなのですが、だからと言ってこの手の映画にありがちな企画倒れや製作者の自己満足に終わることなく、映画として十分におもしろく作られているのがすごいところ。この映画はもはや「ドキュメンタリータッチ」という生易しいものではなく、1972年1月30日という日を丸ごと再現することに挑み、成功しています。あたかもその日その場にカメラが居合わせたかのような映像やセリフが続いて空気感まで再現してみせ、観客もその場にいたかのような臨場感を味わわせてみせます。ドラマ的な脚色は廃されているため前半の話は淡々と進むものの、無作為なように見えて実は巧みに話をまとめていくので退屈さは感じさせず、見る側のテンションを落とさないまま「血の日曜日事件」へと突入していきます。「血の日曜日」での監督の手腕は本当に圧倒的で、平和的に行われるはずだったデモが徐々に混乱していき、やがて丸腰の市民への発砲へ至っていくまでの様子をデモ隊、イギリス軍の双方の視点を巧みに交えながら、きわめて的確に描いていきます。また画面作りもしっかりしていて、実際のデモの中にカメラがいたとしか思えないほどリアルな映像であの事件を観客にも追体験させる一方で、同時に映画的な見せ場としての機能も十分果たしており、不謹慎ながら見ている側を興奮させるのです。このポール・グリーングラスという監督はタダモノではありません。画面作りに並ではない才能を見せると同時に、インテリジェントな題材の脚本を自ら書き、もっとも適切な手法で見せてくるのですから。ウィリアム・フリードキンが今の世代の監督なら、多分こんな風になっただろうなと思わせるようなすごい監督です。
[DVD(字幕)] 9点(2006-10-24 22:32:18)(良:1票)
26.  ブルース・オールマイティ
自分の人生は最悪だと思ってた主人公が「素晴らしき哉、人生」に気づくまでという、超オーソドックスな物語です。日本人には神様を恨むなんて感覚はありませんが、自分はなんて運が悪いんだと運命を呪いたくなることはよくありますよね。そういう時にこれを見ると、少なからずポジティブになれる映画です。主人公もジェームズ・ステュアートのように清廉潔白そのものって感じの人物ではなく、私達のようにいやらしい欲望を持った人物ですから、自分の日常を投影して見ることができます。神様の力を得て欲望を実現するというのも、現実逃避のためによくやる妄想。それを映像化したということで、前半はとっても楽しい仕上がりでした。何かデカイことをするわけでもなく、あくまで日常のゲスい欲望を満たすために神の力を使うってのがいいですね。ジム・キャリーの顔芸も光ります。しかし一転、後半は一気にトーンダウンし、物語の結論もあまりに月並みなものとなってしまいます。「神通力をもっても人の心は変えられない」「傲慢さが愛する人を遠ざける」「あるがままの自分を受け入れよう」「何気ない日常こそ幸せ」・・・新味のない上に説教くさい話ばかりで、まるで道徳の授業のような居心地の悪さを感じました。神様のセリフも陳腐なものばかりで、モーガン・フリーマンでなければ目も当てられなかったことでしょう。テーマの時点でコメディタッチの感動作を狙った映画であることはわかりますが、もっと独自の結論を準備して欲しかったですね。あの主人公が最後には真っ白な人物になってめでたしめでたしではなく、人を食ったようなところを少しは残していてくれればまだよかったのですが。
[DVD(吹替)] 6点(2006-03-05 22:54:14)
27.  フライト・オブ・フェニックス
これはすごいです。超地味なキャスト、超地味なお話のためにほとんど注目されなかった作品ですが、鑑賞後には「本物の映画を見たなぁ」と大満足できる傑作でした。オーソドックスで新しいものは何もないものの、話やキャラクターをちゃんと追いかけることでここまで面白いものができるんですね。あれこれ揉めながらもみんなで力を合わせるという展開はまさに直球勝負ですが、そこに小エピソードを適度なタイミングで挿入して話の緊迫感を維持するという計算の巧みさもあり、これはまさに理想的な脚本のあり方でしょう。そうした話の構成のうまさがあったからこそ、ラストがあれほど爽快だったんです。映画を好きになった子供の頃に感じていた、あの映画の本質的な楽しみを久々に味わったって感じです。そんな極上の脚本に加えて、ジョン・ムーア監督のビジュアルセンスも炸裂。「エネミーライン」のような駄作においてすら独特のビジュアル意匠を見せ付けていたジョン・ムーアのセンスがここでは大きく作品に貢献しています。思わず「もう一回見せて」と言いたくなるほどの圧倒的な墜落シーンの後はすべて砂漠。砂漠を延々2時間も見せられるわけですが、ジョン・ムーアの映像は砂漠の美しさや恐ろしさをあますところなく伝え、2時間の映像を単調にはしていません。「ドーン・オブ・ザ・デッド」のザック・スナイダー、「コンスタンティン」のフランシス・ローレンスと並んで、これからのハリウッド大作を引っ張って行きそうな才能だと思います。願わくば、マイケル・ベイではなくデビッド・フィンチャーのように育って欲しいものです。
[DVD(吹替)] 9点(2005-11-19 19:29:58)(良:1票)
28.  ブラザーフッド(2004)
韓国映画はなぜここまでベタベタなんでしょうね。過剰も過剰、正常なドラマとしてはすでに成立しないレベルにまで行っちゃってます。兄弟愛=過剰、兄弟の変貌ぶり=極端、ドラマを盛り上げる音楽=大袈裟。間違いなく「プライベート・ライアン」の影響を受けた本作ですが、同じく過剰な演出が感動の邪魔をするスピ演出の悪い面まで引き継いでしまったようです。その一方で、戦時下の混乱や戦場のストレス、捕虜への虐待などの脇の部分はよくできていたことが、本作のクォリティーが決して低くないことを証明しています。だからこそもったいないわけです。もっと地に足のついたドラマであれば、より感動できる映画になったでしょうに。また売りである戦闘シーンに関しても、同様のもったいなさを感じます。ハリウッドの何分の一の予算でここまでの戦闘シーンを作り上げたのは本当に立派で、「予算がないから」と適当なレベルでお茶を濁す日本映画界とのレベルの違いを見せ付けられました。技術レベル云々ではなく、韓国映画界の持つ熱意を感じましたね。しかし、戦闘シーンもドラマパート同様にしつこすぎるのが残念。兵士同士の肉弾戦が異様なまでに長いために緊張感がなくなり、しかも劇中何度も何度も出てくるんですね。実際の戦場の生死とは、もっと刹那的なものだと思います。どこからともなく飛んできた銃弾であっさりと命を落とす、そんなものではないですかね。ゴロゴロと上になったり下になったりを延々見せられるのは、本筋とあまり関係のない路上プロレスを延々3分もやってしまった「ゼイリブ」みたいでしたよ。ま、この直球勝負のしつこさが韓国映画の味といえば味なんでしょうけど、私には違和感がありますね。ま、ヨーロッパあたりの映画祭で賞を獲るような起伏のない映画にはもっと違和感を覚えるんですけどね。
[DVD(吹替)] 5点(2005-06-05 18:42:29)(良:1票)
29.  プッシーキャッツ
映画としての出来はアレですけど、アイドル映画としては珠玉の仕上がりだと思います。「かわいい」の一言で説明のつくステキな映画でしたから。楽曲のレベルの高さもうれしかったです。毎度のことながら、ハリウッド製ミュージカルの楽曲はなぜこんなにもレベルが高いのかと思ってしまいます。そしてなによりレイチェル・リー・クック(以下クック)ですよ。まさかクックを映してるだけで90分をもたせる映画が存在するだなんて、こいつは奇跡です。正直、クックさえ映ってればよかったですもん。ノーブラでわいわいとか、サービスも結構してくれるし。まさに低年齢化した「チャーリーズ・エンジェル」でした。アイドルさんたちを邪魔しない程度のお話には、この際つっこみますまい。考えてみれば傑作「ファントム・オブ・パラダイス」と同じような話ではあったんですけどね。冒頭に登場するデジューはジューシー・フルーツだったし、クックはジェシカ・ハーパーに似てなくもないし。ま、印象は正反対の映画ですけど。しかしアメリカのわからんのは、タラ・リードがマット・デイモンの大ファンだってシーンがあったでしょ。別にマットが悪いってわけじゃありませんけど、「なんでマット?」って感じです。アメリカ人って、なぜかあのジミーちゃんを心底かっこいいと思ってるんですよね。この趣味はちょっとわからんです。同じく、クックがいまいちパっとしない理由もわかりません。あんだけかわいかったらもっと売れてもいいような気もするんですけど、意外にも大作への出演経験がないんですね。ウィノナが万引きでダメになった今、あのポジションにとって代わるのはクックしかいないでしょ。と思ってもう数年になるんですけど、ねぇ。点数に関しては、さすがに面白い映画ではなかったので7点以上は不可能。クック&楽曲に6点を献上します。
6点(2004-10-08 00:11:53)(良:1票)
30.  ブラッド・ワーク
(注意!:激しくネタバレしてます。未見の方が読まれると必ず後悔します。自己責任で読んで下さい) 地道な捜査を重ねて行くあたり、本物のサスペンスって感じでうれしかったです。こういうの書かせるとブライアン・ヘルゲランドはうまいですね。確かにツッコミどころもいろいろあって、冒頭、あのシチュエーションで犯人が逃げおおせたのは不自然だし、銃撃した車に逃げられても何のフォローもなし。あの車、早く警察で追跡しろよ。ラストだって、イーストウッドひとりで助けに行く前に、早く警察に連絡しろよって思ったし。しかし、全体としてはなかなかに上質なサスペンスだったと思います。心臓移植された元刑事というヘンテコな設定もちゃんと活きていて、イーストウッドが発作で死にはしないかと終始ハラハラしながら見ることができました。ジェフ・ダニエルズがよくないという意見もありますが、私はよかったと思いますよ。確かに後半、キ○ガイがバレた後の演技は月並みでしたけど、気のいいごくつぶしの演技はピッタリきてました。「Mrダマー」とか「スピード」とか、相変わらず相棒役が似合いますねと思いながら見てました。そのおかげでドンデンは結構衝撃的でしたよ。イーストウッドもこの意外性を狙ってキャスティングしたんだと思います。そして最後に残る印象は「ダーティーハリー6」。そう思えば、ジェフ・ダニエルズもスコルピオに見えてきます。
7点(2004-09-10 23:34:51)(良:1票)
31.  ブラックホーク・ダウン
アメリカ万歳映画だと言う人もいますが、それは間違い。これはアメリカがどうしたとか、ソマリアがどうしたとかいう話ではなく、もっと普遍的な、戦争というテーマを包括的に扱った映画だと思います。ソマリア内戦はあくまで題材なのです。空襲の被害をテーマにした「火垂るの墓」が反米映画ではないのと同じです。この映画は政治的な意味において、戦争を肯定も否定もしていません。意見を超えた真実を見せようとしてるんです。「パール・ハーバー」のような代物とは混同されないように。戦場を徹底的に見せるという目的において、この映画は完全に成功しています。映像ですべてを語ってしまってますから。そして戦争というものの捉え方も、この映画は正しいと思います。兵士はなぜ戦うのか?そこに仲間がいるから、それだけ。反戦でも厭戦でもなく、これが戦場の真実、戦争を職業とした兵士の意見だと思います。アメリカの正義も、民主主義の布教もここにはないのです。この映画が提示するのは、よい悪いではないのです。
10点(2004-08-01 17:31:05)(笑:4票) (良:10票)
32.  PLANET OF THE APES/猿の惑星
【2011/10/24レビュー変更しました】 リアリティとSFとの間で絶妙なバランスをとっている猿の特殊メイクと、その特殊メイクで大暴れするティム・ロスの演技は素晴らしいのですが、それ以外には特に見どころのない仕上がりとなっています。公開当時には「期待したほどではないが、それなりに観ることはできる娯楽作」というのが本作の一般的な評価でしたが、現在になって見返すと完全な駄作だと思います。原作及びオリジナルは文化の対立や文明の逆転がテーマだったのですが、一方で本作の主人公レオは猿が支配する世界に直面しても特に驚きを見せないし、猿達もレオが持ち込んだハイテクに対して恐れを抱きません。これこそが本作最大のミスであり、異なる文化が遭遇した時のリアクションをより丁寧に描写していれば、もっとマトモな映画になっていたはずです。。。「猿の惑星」をリメイクする企画はなんと1988年から存在しており、93年には当時世界一の大スターであり、肉体派俳優としてチャールトン・ヘストンの後釜に適任だったアーノルド・シュワルツェネッガー主演、オリバー・ストーン監督で話が進んでいたのですが(シュワは、同じくヘストン主演の「オメガマン」リメイクにも関わっていました)、これが何年かけてもまるで企画がまとまらないハリウッド史上屈指の問題児となりました。95年頃にはストーンが抜け、かわりにクリス・コロンバスやピーター・ジャクソン、ローランド・エメリッヒが次々と関わるもうまくいかず、97年頃にはシュワの相談役として企画に参加するようになったジェームズ・キャメロンがプロジェクトの中心人物となり、98年頃になるとキャメロン製作・脚本、マイケル・ベイ監督で話が進んでいたのですが、結局頓挫。そしてキャメロンが抜けた後にこの企画を引き継いだのがティム・バートンでした。錚々たるクリエイター達が挫折を繰り返した企画にバートンはビビったのか、本作のバートンは徹底的に保守的です。シナリオ通りに撮影を進めることを優先したためバートンらしさは失われ、普通のアクション大作に終わっています。物語は宇宙ステーションにはじまり、知能を発達させた猿とのファーストコンタクト、都市からの脱出、人間と猿との大決戦、そして猿文明のルーツの暴露とテンコ盛りではあるものの、監督の腰が座っていないために観客の感情や知的好奇心に訴えるSFアクションになっていません。 
[映画館(字幕)] 1点(2004-06-02 00:22:46)(良:5票)
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