1. フェイス/オフ
《ネタバレ》 正直、アクションに関しては笑っちゃうくらいテンプレ通りで、視聴中にジョン・ウー監督だと分かるくらいにベタベタである。顔面移植手術も噴飯もの出来だが、それでも映画としては面白かった。普通入れ替わりモノはコメディ寄りになるのだが、バチバチにシリアスな映画でやるのがまず新鮮だ。その中でジョン・トラヴォルタとニコラス・ケイジの演技が実に素晴らしい。顔面は本人でも中身が別人であると一目で分かるほどの見事な演じ分けに感心した。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2021-08-29 16:10:13) |
2. プラットフォーム
《ネタバレ》 予告編を見て「CUBE」のようなソリッドシチュエーションスリラーを期待して見ましたが、ちょっと作りが惜しかったです。 舞台設定と中盤くらいまでの展開は良いですね。異常な環境で極限状態に置かれた人間たちの行動を見るのは興味深かったです。エグいシーンも結構ありましたが、予告編の時点で示唆されていたので大丈夫でした。主人公たちが「この構造を変える」と行動を起こすのもワクワクする展開ですが、終盤のシナリオが杜撰だったように感じました。 【以下ネタバレ】 「プラットフォームに子供を乗せて戻す事が管理者へのメッセージになる」というラストですが、それは成立しないと思われます。食べ物が得られない下階層の人間たちがそこに留まるのであれば「同じ階層の相手を殺して食べる」か「死ぬ」の2択しかありません。ならば「一か八かプラットフォームに乗って上に行く」という3つ目の選択をした人は少なからず居たはずです。仮に100階層で食料が無くなると仮定すると、劇中で確認できる範囲だけでも毎月500人以上がその選択を迫られます。3つ目の選択をしたのが100人に1人だったとしても、毎月5人は上がってくるのです。なので、管理者は上がってきた子供に対して「また誰か来たぞ」といつもの対応(殺すのか戻すのか逃がすのかは分かりませんが)をするだけで、何のメッセージにもならないのです。このラストにするのであれば、「プラットフォームに乗って上がった者は今まで誰も居ない」事を示す必要がありました。 他にも未解決の疑問があります。 ・子供を探して降りて行った女性は何故子供にに出会えていないのか?(嘘だったのならあの子は何?) ・連帯感を育むための矯正施設との事だが、食べ物の量は皆で分け合っても足りておらず、「協力したところで解決できない」のでは施設の存在意義と矛盾している。 あえて未解決のままにして観客に考えさせるのであれば、「この施設は何のために作られたのだろう?」にするべきだったかと思います。 もっとマクロな視点では、この映画のメッセージも不明瞭です。「この階層構造は資本主義社会の縮図であって、それを皮肉っているのでは」とも思いましたが、良く考えると色々と当てはまりません。例えば現実の富裕層は、製品やらエネルギーやらエンターテイメントやらの価値を社会に生み出していますが、この場所の上層階は消費するだけで何の価値も生み出していません。この場所では努力をしても階層を上がる事は出来ませんし、富める者が益々富む事もありません。どの階層になるかはただの運であり、資本主義社会の皮肉とするには不適合でしょう。 と言うわけで、シナリオを楽しむこともメッセージを受け取る事も未解決でモヤモヤが多い感想になりました。起承転までを評価してこの点数です。 [映画館(字幕)] 6点(2021-02-02 12:10:58)(良:2票) |
3. プロジェクトA
アクション・刑事ものとして見たのが良くなかったか、コメディ色が強すぎてイマイチ盛り上がりませんでした。「刺されようが爆破されようがどうせギャグ補正で死なないんでしょ?」と言う前提が出来てしまって、バトルに緊張感が無かったです。 決着の付け方とか、コメディとして笑えるポイントはちょこちょこあったのでこの評価。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-01-27 14:49:43) |
4. ファイト・クラブ
とんでもない映画だ。狂っている。 でも彼らを狂っていると感じているオマエは正常なのか? 正常って何だ? [インターネット(字幕)] 9点(2018-09-17 11:23:42) |
5. ブレイブハート
《ネタバレ》 ウィリアム・ウォレスについては全く知らなかったが、中々面白かった。 老獪で恐しきエドワード1世、緊迫したシーンにアクセントを添えるスティーヴン等、登場キャラクターが良い味を出している。特に気に入ったのはロバート親子だ。深謀遠慮なリアリストである父親と、理想と実利の間で苦悩する息子が実に人間臭くて魅力的だった。 戦闘シーンも迫力がありつつ毎回展開が違って飽きさせない。レイプや拷問のシーンを凄惨に描かなかったのも正解に思う。作品として描きたい部分ではないだろうし。 しかし一つだけ気に入らないシーンがある。それはウォレスとイザベラ王女のラブロマンスだ。シナリオ的に不要であるどころか、ウォレスが戦うきっかけになった「妻を殺された事への復讐」に影を落とす。史実とも矛盾しているそうだし、尺的にも不要だ。これが無ければもう1点高く出来ていた。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-12-16 01:52:10) |
6. ブルース・ブラザース
《ネタバレ》 正直な所、シナリオだけを評価すると4~5点くらいの作品に思う。コメディ部分を評価しようにも、笑えたのはぶっ飛ぶ電話ボックスと酒瓶を投げまくる客達くらい。大量のカークラッシュや大げさな軍隊出動などナンセンスさで面白さを出そうとしているシーンもあるのだが、私にはヒットせずクドく感じた。 だが私はこの映画を他の人にお勧めしたい。それはライブシーンの音楽が非常に魅力的だからだ。ホテルの『Everybody Needs Somebody to Love』シーンでは観客と一緒に「You! You! You!」と指さしていたし、ラストの『Jailhouse Rock』では囚人たちと一緒に腰を振っていた。ミュージカルとして見ればとっても楽しい作品である。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-11-04 01:16:51) |
7. フォーン・ブース
《ネタバレ》 最初は面白かったんですが、犯人の人物像が見えてくるにつれて消沈していきました。正義の代行者とでも言いたげな犯人ですが、やってる事はタチの悪い愉快犯です。謎に満ちて始まると期待が膨らみますが、見えてきた謎が大した事無いと落胆も大きいですね。犯人が捕まらないのはこの手の映画では必然ですが、この際捕まって貰った方が良かったかも。 前半のドキドキ感を評価してこの点数です。 [DVD(字幕)] 5点(2006-10-05 00:16:34) |