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1.  ファイティング・タイガー
あのキアヌが初監督の題材としてカンフー映画を、しかも実質的にガチの香港映画として撮ってくれたのはすごく嬉しいことです。ですが、既に言われているようにアクションが終始同じテンションで撮られているので徐々に飽きてくるんですよね…。これは全体の演出にも言えることで、王道のストーリーをやるのはいいとしてものっぺりしていて盛り上がりに欠けていたと思います。何より失望したのは一番期待していた対イコ・ウワイス戦が主人公が乗り気で無いために中途半端なまま終わってしまったこと。イコの動きもなんだかギクシャクしていて「ザ・レイド」の時のような凄みが感じられず、せっかく呼んでおいて、この扱いはあんまりだと思いました。キアヌの悪役ぶりはなかなかハマっていましたが、ある程度予想していたとは言えワイヤー丸出しのカンフーには思わず笑っちゃったし…。あとエンドクレジットが北京市街観光ガイドみたいなゆったりしたものなのは何の意図があるんだろう…。
[DVD(字幕)] 5点(2015-06-20 17:25:46)
2.  ブラック・スコルピオン(2004)
「レッド・スコルピオン」と間違えて借りてしまった。まあ、あっちも大して面白い内容じゃなかったけど、こっちはそれに輪をかけてさらに面白くない。炭酸の抜けたサイダーみたいな腑抜けたアクション映画だった。それと最後のデートシーンは流す意味あったのか。
[DVD(字幕)] 3点(2013-04-29 22:51:36)
3.  富貴兵團
似たような原題に似たようなコンセプト。「『上海エクスプレス』の夢よ再び!」と大ヒットを当て込んだ上で立てられた企画のでしょうけれども、前作の“西部劇”よりも一層ジャンルモノとしての制約がある“脱獄モノ”を題材に選んだのは失敗だったような気がします。前作同様しょうもないコメディの釣る瓶打ちで観客の笑いを狙ってきますが、根幹のストーリーはやけにシリアスなので若干窮屈な感があるし、時代背景の暗さも相俟ってコメディ・アクション共にグレードが落ちている感は否めません。まあ腐ってもオールスター映画。ズラリと並んだ豪華な顔ぶれを見るだけでもそれなりの満足感は得られますが、前作のような大作を期待すると微妙な印象を受けると思います。
[DVD(字幕)] 6点(2009-11-23 00:52:33)
4.  フィスト・オブ・フューリー 復活!ドラゴン怒りの鉄拳 《ネタバレ》 
今のご時世にパチモンブルース・リー降臨。主役の石天龍はブルース・リーの正統的な後継者などと謳い文句にあるけど、昔流行ったパチモンブルース・リーと大差無しのただのなりきり詐欺師。しかもこのなりきりおっさん、全編に亘って「ホァッ」「アヒョ」「アッヒョォーーッ!」ととにかくうっさい。リーを愚弄しているようにしか見えず腹立ってきます。内容は『ドラゴン怒りの鉄拳』の主人公は実は死んでいなかったという設定で作られた続篇的内容だけど、筋立て自体は殆ど同じで別に後日談でなくてもいいような話だし、おまけになんと『怒りの鉄拳』でノラ・ミャオが演じたヒロインを殺してしまう。ホント何がやりたいんすか…。全体的に悪い意味でチープで同じ70年代功夫映画スタイルの『超酔拳』と比べて低予算ゆえの貧乏臭さばかりが目立つばかりで、「あの頃のカンフー映画が帰ってきた!!」という感動が一切無いのは虚しかった。
[ビデオ(字幕)] 1点(2009-11-23 00:46:38)
5.  風雲!格闘王
『風雲!格闘王』という邦題に沿わず、実はアクションは添え物で作りは完全にラブコメ……かといって、恋愛や笑いに力を注いでいる様子も無く……というようにどっち付かずな感じ。端役に功夫映画の名優を配してはいますが、彼らをリスペクトしている様子すらないのも疑問。一体、何を売りにしているのか理解に苦しみます
[DVD(字幕)] 3点(2006-03-31 22:44:27)
6.  ファイナル・ファイター/鉄拳英雄 《ネタバレ》 
リー・リンチェイの初にして唯一の監督作品。  「戦争が終わったのは広島に原爆を落としたアメリカのおかげだ!」と言い張り、傍若無人な振る舞いを続けるアメリカ海軍兵に青年ジェットが立ち向かう!、となんだか後のワンチャイシリーズを髣髴とさせるストーリーですが…。  アメ公のやる事といったら「中国人の悪口を言う」「乱暴運転する」「中国女といちゃつく」ぐらいというみみっちさ。 それにブチ切れた、明らかに器の小さすぎるジェットがアメ公どもを叩きのめしたことで、主人公とその周辺の人物に執拗に嫌がらせをするように。 本当に「アメリカの海軍ってそんなの暇なの?」ってぐらい絡んでくる絡んでくる。  サイドストーリーとして、主人公の兄貴分とその娘のわだかまりが打ち解けるというくだりが描かれ、「なんだ、リンチェイ。意外とやるじゃん。」とホロッとしていた矢先、またもや馬鹿アメ公が絡んできてヒロインと兄貴分を転落死させてしまうという展開によって感動の余韻が全てパーに。 アメリカ人というだけの理由で殺人の罪は問われないという理不尽さに怒り狂った主人公が敵討ちをしてもモヤモヤ感が残るのは、主人公を敵討ちへと突き動かす内的衝動が”中国人としてのアイデンティティ”というよりもただひたすら”アメリカ人への憎しみ”に傾向しているからでしょうか?  アクションは「流石、中国の至宝!」と唸らせてくれる出来栄えなんですけど、敵役が白人ばっかりでリンチェイのスピードに着いていけず、全体として緩慢になってしまっているので少々辛い。  けしてつまらなくはないんだけど、やっぱり演出の不自然さが目立ってしまってイマイチ感はぬぐえない残念な作品です。
[DVD(字幕)] 5点(2005-12-16 17:06:13)
7.  プロテクター
なかなか面白いと思うのですが、評価低いですな…。 確かにコミカル要素は殆ど皆無だし、話も薄っぺらいですが、それを繋ぐアクションに次ぐアクションの連続。 所謂ノンストップアクションムービーとしての作りが作品のテンポの良さに貢献していて飽きることなく見終わることが出来ました。 寧ろ中だるみが多いジャッキー自身が監督した作品よりも完成度は上であると思います。(個人的に)  前半のNYを舞台にしたパートはアメリカンアクションムービー調なんですが、後半、香港に舞台が移ると急にジャッキーアクション映画の雰囲気になるのが凄い。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-27 14:43:58)
8.  ファントム・ブライド/鬼新娘
チョウ・ユンファ、チェリー・チャン主演の「チャイニーズゴーストストーリー」現代版のような映画で幽霊悲恋ものの定番をなぞっただけの安易に先が読めるストーリーなので特筆すべきものはありません。ただ、最後の魔界に連れて行かれるシーンと少しグッときた。二人のファンならどうぞという感じ。
[ビデオ(字幕)] 4点(2005-07-24 16:31:20)
9.  ブレード/刀
ジミー・ウォングの出世作である『片腕必殺剣』のリメイクですが、共通しているのは主人公が片腕になってしまうところとヒロインが電波という点ぐらい。あとは殆どツイ・ハークのオリジナルで、ここで示される殺伐で混沌とした世界観とそこに息苦しくも這いつくばって暮らしている人々の息遣いが見て取れる一連の描写などはワンチャイシリーズに代表される彼の武侠映画独特のものです。けれどもワンチャイほど魅惑的でスタイリッシュではなく、まどろっこしくて禍々しい。登場人物たちの息づく世界の倦怠感、焦燥感がまるで見る側にもそのままのしかかってきそうな気迫が全編に漲っております。それらはここで散々言われている「ダルい」「かったるい」という不評系の声を産み出す要因にもなったわけですが、ツイ・ハークが表現したかったのは寧ろその“かったるさ”なんじゃないかなぁと再見してみて思うようになりました。唯一一点張りで評価され続けているクライマックスの決闘なんか顕著な例ですよね。切れ味の鈍そうな刀で血みどろのガッチャガチャしたチャンバラ。終いには刀の勝負そっちのけで殴り合ったり、首を絞めあっちゃう。体裁や名誉なんてこの闘いには関係無い。ただあるのは生死を決する闘い。露呈されるのは死に物狂いで生きようとする人間の生への執着心です。とにかくこのかったるさを含めた息苦しさ。私は好みです。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-11 02:26:57)
10.  ブラッド・ブラザース/刺馬 《ネタバレ》 
映画の冒頭。デビッド・チャン演じるチャン・ウェンシャンの不敵な笑顔に引き込まれてしまったあなたはもうこの映画の虜。チャンが語りだす清朝を震撼させた清朝四大奇案のひとつ『マー提督刺殺事件』の裏に隠された衝撃の真実。それは義理兄弟の契りを結んだ3人の男の悲しくも残酷な物語。ストーリー自体は安易に先が読める展開ではあるし、やや釈然としない部分もあるにはある。しかし、スローモーションを多用したクライマックスのカンフーファイトやどこか陰りをみせる役者たちの屈託に満ちた表情(特にデビッド・チャン演じるチャン・ウェンシャンがチン・リー演じるミランに時折向ける疑惑の眼光)など見所は実に多く、それを中だるみ一切無しで描くテンポのよさには見上げたものがあります。ゴジラの伊福部サウンド風の陳永煌のスコアも各場面場面を盛り上げるのに一役買っていて非常に秀逸。 役者の演技はどれも見応えたっぷりの素晴らしいものであったが、矢張り自らの野望を果たすためには手段を選ばない冷酷非情なマー・シンイに扮したティ・ロンが問答無用に素晴らしい。理想に燃える顔の下に魔性を隠した敵役をうまく演じきった。第19回アジア映画祭・第11回台湾金馬奨で主演男優賞ダブル受賞も伊達じゃないその名演を見るだけでも本作を見る価値は十分にあると言えよう。ただ、個人的には張徹監督の最高傑作とは思わないけどね。  ・・・・・・・・・ところで例のゴロゴロ転がるシーンですけど、ワタクシ初めはてっきりその奇想天外かつ怪奇な出来事を目の当たりにして「こうやって打撃の痛みを体現しているのだ。なんと斬新な表現法なんだ!」とわけのわからない納得の仕方をしていたのですが、他の張徹作品を見てみるとそんなに転がっていなかったので、これが彼の作風じゃないことが分かってホッとした。(これが張徹作品初体験作品だったので)
[DVD(字幕)] 7点(2005-07-05 14:37:56)
11.  ファイト・バック・トゥ・スクール2
一作目の大ヒットに気を良くした制作側がというパターンで作られた完全なる駄作。前作は「潜入捜査もの+学園コメディ」と云う強引なジャンルを、勢いで見せきった佳作だったけど、今回は何の工夫もない中途半端なギャグをダラダラ垂れ流すばかりでクスリとも笑えない。序盤のブラッキー・コーを尋問するシーンで既にダラケてたよ。唯一、クライマックスの銃撃戦は面白かった。シンチーも別人のようなカッコよさ。ミリタリー好きの監督だけあって、このシーンはすごく気合い入れてたんだろうね。ならば、思い切ってシンチー主演のガンアクション映画にした方が良かったかと思うけどさ。
[DVD(字幕)] 3点(2005-05-20 12:43:08)
12.  ファイト・バック・トゥ・スクール
公開当時、香港映画の歴代興行記録を塗り替えた作品らしいですが…確かにそこそこ面白いという評価こそが妥当ですね。特殊部隊が学校に潜入するという少々無理がある基本ストーリーに必然性ゼロのエピソードを織り混ぜ、強引なストーリー展開をテンポ良く見せるというまさに香港コメディの典型的スタイル。ギャグのほうもせいぜいクスリと笑える程度のものですが、そのクスリが結構楽しかったりする。 ドジではありますが、完全なヘタレではないチャウ・シンチーの役柄が少々新鮮だったり。
[DVD(字幕)] 6点(2005-04-27 15:47:56)
13.  ファイナル・プロジェクト
簡単なはずだった任務が、結局世界を股に駆けた重大な任務になってしまうという展開はなかなか面白い。  今回もジャッキーらしいユーモアに富んだアクションは健在で、スノーボードに水中戦とかなり楽しませてもらいましたが、肝心のクンフーアクションは…なんだかキレがいまひとつ。  これがポリスストーリーシリーズの一端である必然性があまり無いのもなんだかなぁ…。 警察という団体組織の倫理観と自己の倫理観のギャップに引き裂かれそうになりながらも、巨大な悪に立ち向かって行くというドラマ要素こそがこのシリーズの魅力だったはずなのですが…。
[ビデオ(吹替)] 6点(2004-12-17 18:15:29)
14.  ファイティング・マスター
ジャッキー初めて準主役という大役を務めた記念すべき作品だけど彼が出ている映画の中でも“ダントツのカス”みたいな存在かも。日中戦争中、日本人の横暴な仕打ちに我慢が出来なくなった戯劇団が将校をボコボコにしたので命を狙われる羽目になるという内容だけどその日本軍の横暴さときたら凄まじく醜く酷いのなんの…。老人を血反吐吐くまで甚振るわ、女性強姦しようしたら反抗されたので「バキヤロー!!」言いながらハサミで刺し殺したりとやりすぎなぐらいの傍若無人ぶり。この調子で善人が殺され続け、最後は大サービスとばかりに日本軍による戯劇団のメンバー、女子供かまわずの大虐殺(刃物で体を刻む、子供を地面に叩きつけて思いっきり踏み潰む、小さな子を崖に投げて衝突死といちいち不快度指数高い殺し方をする)。とうとうキレた主人公との直接対決になだれ込むけど、アクションがしょぼいのでカタルシスは全くなし。肝心のジャッキーは主人公の弟役での出演だけど、大した活躍を見せることなく中盤刃物で刺されアッサリ死亡と彼目当てでこの作品に飛びついた方は胸に穴が開いたような気分にさせられる。ある程度覚悟して借りたけど、想像以上につまらない上に不愉快な映画だった。
[ビデオ(字幕)] 1点(2004-11-26 22:32:10)(良:1票)
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