1. ブレードランナー 2049
《ネタバレ》 黄砂が舞い飛ぶような独特の映像美はこの監督の持ち味でしょうか。 その反面で、思わせぶりなモノや人を出すものの、ほとんどが出オチで、 有機的に物語に絡んでこないのもこの監督の特徴のようです。 この映画に関してもそう、沢山の思わせぶりなモノや人が出てくるが、 出オチばかりで、役目はそれだけなの? 映画上でその役目を果たすためだけに 設定されたキャラクターなの? と何度肩すかしを食わせられたことか。 貧相な骨格に、無理矢理肉を貼り付けてでっち上げたような 映画全体を貫くチグハグ感がとても残念な映画でした。 最後の最後のセリフ 「(オレは)お前の何なんだ?」に習い、 この映画に「この映画は何なんだ?」 という言葉をおくります。 [映画館(字幕)] 5点(2018-01-07 14:09:24) |
2. フレンチ・コネクション2
《ネタバレ》 前作の泥臭さから一転。いかにも映画的な刑事物に様変わりしていました。フレンチ・コネクションに求めるのはこういう物じゃないんだけどなぁという先入観があったせいか、どうにもその作り物臭さが受け入れられず。大げさな音楽もあいまってあまり面白いとは思えませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-09-21 11:45:23) |
3. フレンチ・コネクション
《ネタバレ》 泥臭く地べたを這いつくばるような刑事物。張り込み。空振り。がさ入れ。ともかく地味な操作が目立ちますが、実際はこんな感じなんだろうなぁと想像が出来るリアルさ。ドブのにおいすら漂ってきそうな雰囲気は見事。この空気は貴重だと思えます。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-09-21 11:42:55) |
4. 複製された男
《ネタバレ》 難解な比喩や暗喩を込めても、本筋の物語が面白くなければ単なる思わせぶりな自己満足に終わってしまいます。この映画が良い見本でしょう。自分と同じ顔をした男を映画で見つけたので接触した。相手が自分の彼女を抱きたいと言いだし、自信満々で寝取ったその帰り道、事故死してしまう。本筋は本当にこれだけ。良いところ30分程度の内容を映画サイズに引き延ばしているので退屈で仕方がなかったです。 [レーザーディスク(字幕)] 3点(2015-09-18 20:40:40) |
5. フォックスキャッチャー
《ネタバレ》 自己承認欲求が肥大した人間が、妬みのあまり自分の持ち得ぬ物を持っている男を殺害してしまうという悲しいお話でした。地位も名誉も金も、家柄すら文句のつけようがない御曹司。しかし誰からも尊敬されていないばかりが、セレブ特有の傲慢さと幼稚な性格が小馬鹿にされています。そんな人間が人望を金で買おうとしたのが悲劇のきっかけ。困窮した金メダリストを金で引っ張って自分のレスリングチームを作り、コーチに就任する。人生の導き手となったはずが誰も尊敬してくれない。そりゃそうです。泥臭い部分は他人任せ。自分は気まぐれで練習に付き合ったり付き合わなかったり。そもそもレスリングに関しては素人。逆に泥臭い部分を一手に引き受け、人望のある副コーチが徐々に眩しくて見ていられなくなり・・。実際は金を基礎に主従関係しか築けない御曹司に対し、唯一対等の立場で接していたのがこの副コーチ。友達として付き合うべき男なのですが。実話ベースと言いつつ、実際はかなり時系列などをいじってあるそうなので、あくまで映画のストーリーとしてはこの点数。 [映画館(字幕)] 6点(2015-04-19 11:20:41) |
6. プロメテウス
《ネタバレ》 映像は美しいですが、それ以外見所のない映画です。登場人物がもれなく馬鹿。まともな人間はひとりもいません。さらに意味不明な展開ばかり。筋道の通った展開はほとんどありません。続編があるようなのであえて謎解きは後に回すという形なのでしょうが、あまりにも後回しにし過ぎるのはどうかと。 [DVD(吹替)] 3点(2015-02-18 16:10:24) |
7. フューリー(2014)
《ネタバレ》 ティーガー戦車戦までは良かったのですが、その後のグダグダさにがっかりしてしまう映画でした。特に最後の籠城戦。生きることを最優先にしている軍曹があのような破れかぶれの自殺行為をしたのが不可解。敵大隊の戦力は戦車に立てこもっても数分で乗員を消し炭に変えられるほどのものです。それが解らないはずがないのですが。また異様な戦車の耐久力、射撃の的のようにバタバタとただただ無策に倒される敵大隊、手榴弾が戦車内で爆発したにも関わらず綺麗な死に顔のままの軍曹。ランボーよろしく敵をなぎ倒す場面など。ご都合主義満載の映画的な展開にげんなりしてしまいました。中盤の占領した町でのエピソードが緊張感を伴うものだったので余計に。リアルさを売りにティーガー戦車の実物まで走らせておいて、どうして最後の最後でヒーロー然とした展開にしてしまったのか。残念な映画でした。改めてプライベート・ライアンを見ての感想。どうやらこの映画はプライベート・ライアンを下敷きに作ったように感じられました。話の大まかな流れから、人物設定まで。 そう考えると新兵のエピソードもまんまアパム。最後の無謀な戦闘もプライベート・ライアンの流れをいただいたものと考えると納得。 [映画館(字幕)] 5点(2015-01-28 00:20:03) |
8. [Focus]/フォーカス(1996)
《ネタバレ》 浅野さん、白井さんの演技力に尽きる映画でした。浅野さんの盗聴オタクの人物像も見事。もじもじしている気弱な姿はまさにそのもの。何よりも白井さんの演じた業界人。強引で押しつけがましく、口先だけ。取材対象を小馬鹿にしているような態度も真に迫っていました。ドキュメンタリーを見ているような錯覚を覚えるほど。低予算でも面白いものは作れるという証明でもあります。一見の価値がある映画です。 [DVD(邦画)] 7点(2015-01-23 23:48:23) |
9. フルスピード
《ネタバレ》 ゆるスピード。色々考えましたがこの一言がすべて表しています。 見ればわかる。 [地上波(吹替)] 3点(2010-02-05 11:21:15) |
10. フライトプラン
赤川次郎が原作したような映画でした。映画的な展開が全て。そのために辻褄だとか、物語が破綻していてもお構いなし。あまりにご都合主義ばかりなので見終わったあとでげんなりとするのも赤川次郎的。誘拐までご都合主義じゃないと成り立たないなんていくらなんでも酷すぎる。気持ちよく騙され、唸らされるのがミステリーだとしたら、この映画は単なるミス、程度です。 [地上波(吹替)] 2点(2008-04-07 11:29:18) |
11. フライト・オブ・フェニックス
オリジナルは無駄のそぎ落とされた痩身の映画でした。見ているだけで喉が渇いてきて、でも一時も目を離すことが出来ないような緊迫感。リメイクだと肥満した映画になってしまいました。オリジナルに無駄なエピソードをこれでもかこれでもかと付け加えて、ことごとくそれが裏目に出る。ご都合主義や余計な付け足し感が目立ち、脂肪のせいで身動きがとれなくなってしまったような印象です。リメイクに名作なしの格言を実感せずにいられませんでした。 [地上波(吹替)] 4点(2007-08-02 23:00:45) |