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1.  武士道残酷物語 《ネタバレ》 
現代のサラリーマンと封建時代の藩士の雇用での最大の違いは、藩主と藩士の雇用関係が永代就職であること。つまり、ある役目(仕事)をその家の家督者が代々引き継いでゆくというもの。土地も家も藩主から拝領しているものなので、武士の身分である限り、独立は叶わない。更に職分が硬直していて出世することはほとんどない。これは、藩士は子子孫孫に至るまで藩主には頭が上がらないことを意味する。不祥事と起こせば一家のみならず、連座制により親類中にも累が及んだ。がんじがらめである。これが藩主に対して「絶対服従」であらなければならない理由である。ここに悲劇の生まれる土壌がある。藩主は時に放恣、専横になるだろうし、藩士は忍従、卑屈に傾いてゆくだろう。だから「武士道残酷物語」はあったに違いないと思う。だが問題は見せ方である。 不運の宿縁の連鎖が七代も続くことにいささか無理がある上に、各話の主人公を同じ役者が演じているのでは現実味に欠ける。ギャグとしか思えない。同一人物が近習小姓から老人役までを演じる必要性はないだろう。どう考えても不自然だ。純粋に武士の被虐性を表現したいのなら、そのような不合理な設定をするわけがない。「大人の事情」が働いているのだ。だから白けてしまう。 江戸時代の各話はそれなりに興味をかりたてられた。個人の力ではどうすることもできない重圧、運命、特殊事情がくみ取られ、主人公の悲しみ、苦しみに共鳴できた。しかし明治以降の各話は底が薄い。元廃嫡藩主を世話をする話はいくらなんでも作り過ぎ。先祖の不幸を考えれば、藩主に対してあのような憐憫を持つ筈がない。特攻の話は、取り立てて特殊性が感じられない。国家により国民がマインドコントロールされていた時代で、飯倉家だけが不幸を背負ったわけではない。現代サラリーマンの話は、完全に自業自得だ。産業スパイを誰に強要されたわけではない。自分達の利得に目がくらんだだけの話だ。それに会社組織を藩に見立てることはナンセンスだろう。会社がいやなら辞めればいいだけの話だ。武士よりも土地持ちの百姓の方が自由があった。サラリーマンはそれ以上の自由を持っている。自分達の不幸を会社や社会の所為にするのは慎みたいものだ。
[DVD(邦画)] 6点(2013-09-11 04:55:19)(良:1票)
2.  ブリット 《ネタバレ》 
常に死と隣り合わせの寂漠たる刑事の日常を描く野心作。残酷な犯罪に不感症になっていく刑事の悲劇を描きたかったのだろう。強烈なガン・アクション、スピード感あふれるカーチェースは見応えがあるが、肝心なサスペンスの妙味がない。ちょっとしたカットで描く独特な人間ドラマ、凝ったカメラワーク、俳優などは一流なのに、あまりにもお粗末すぎる脚本が作品を台無しにしているという勿体無い作品。 冒頭、組織の金をくすねたジョン・ロスが殺し屋に襲われる。弟の援助を得て車で逃走するが、駐車場で待ち構える殺し屋に至近距離から何度も撃たれても当たらない。殺し屋失格だ。ジョンの身代わりのレニックが指示通りにホテルで手紙を受け取ろうとするが、手紙はない。どうして?2つしかない支持書きの1つをペンで消す不自然さ。裁判の証言に立つ予定のジョン(実はレニック)を警察が保護するが、ホテルから移動して保護下に置くことをしない。殺し屋がくるが、わざわざフロントから電話をよこすまぬけぶり。レニックとは段取りがついていたはず。刑事はもっと間抜けで電話で上司に支持を仰ぐ始末。殺し屋は何故か、刑事の脚とレニックの胸を撃ち、とどめを刺さずに去る。次にレニックが運ばれた病院を襲うが、何故か看護婦が男の姿を見ただけで叫び声をあげる。刑事がレニックの女の居場所に行こうとするが、あいにく警察車両がなくて、仕方なく恋人と恋人の車で向かう。そんな馬鹿な!ホテルに着くと、女は殺されていた。殺したのはジョンだが、何故殺した?レニックに旅券を用意させて受け取ればよいだけ。カバンの中身の服がすべて新品なのも謎。ジョンのいる飛行機の座席までわかっているのに逮捕できない。単独行動するからだ。ジョンが拳銃を持っているのもありえない。最終的にジョンを射殺する刑事。証人が消えて組織の勝利。刑事は家に帰って、恋人の待つベッドへ。恋人「暴力と死に囲まれた仕事で不感症になってる」と批判していたのに、いつのまに仲直りしたの。いわくありげな上院議員も刑事の上司も恋人もあまり物語に絡まないのも不満。 最大の謎はレニックがドアの鍵を外した理由。ジョンとどういう取り決めがあったのか?刑事が撃たれて逃走する予定なのはわかるが、殺し屋はどうやってあの場所を知ったのか?ジョンがチクったのか。刑事の買い物姿を描くより、そこのところを描いてほしい。
[DVD(字幕)] 6点(2012-12-09 17:44:01)(良:1票)
3.  フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン) 《ネタバレ》 
【ストーリー】フランケンシュタインの不死の心臓、Uボート、死なない兵士の研究、広島原爆投下、放射能研究と被曝少女、急速に巨大化するフランケン、謎の地底怪獣、動き回る手、生命の謎に挑む博士等々、コンテンツがてんこ盛りで興味深い。しかし各々がぶつぎりで存在し、有機的につながっていない。被曝少女の悲劇は小さな扱いだし、放射能とフランケンとの関係も不明のまま、どうも中心となるテーマがないのだ。いっそのことフランケン研究をしていていたドイツのマッド・サイエンティストを日本に連れてくればよかった。そうすれば一本の流れができた。フランケンが心優しき怪人で自己犠牲により地底怪獣と共に地底に沈む。それにより生命の謎も永遠に分らなくなる、こういう大筋にすれば良くなったのではないだろうか。フランケンが沈む時に感情移入できるように作るのが肝要だ。 【演出】被曝少女が博士にプレゼントする刺繍、 水野久美の心尽くしの料理、博士が手に取るこけし、フランケンが手に取る水野のネックレスの宝石、博士の作るバーベキューなど、観客が見たり部分、当然アップで映すべきところを映していない。演出上のきめ細かさがない。監督失格。 【特撮】事故を起こす警察車両、怪獣に襲われる馬、疾走する猪など、本物を使えばよい場面までミニチュア撮影している。特技監督の趣味が出てしまった場面で、子供が見ても本物には見えない。 【フランケン】フランケンかどうか手足を切断しなければ真偽は不明という論議が馬鹿らしい。細胞を調べれば普通の人間と違うのは明白だ。フランケンが猪罠を掘るが、あれだけ大きくて素早いのだから猪は手で楽に捕獲できると思う。もっと知性をもたせるべき。 【怪獣対決】フランケンは心優しき正義の怪人、地底怪獣は人類の敵という図式にしたかったようだ。だがフランケンは顔が気持ちが悪い上に筋肉が貧相で弱そうだ。一方地底怪獣は顔がキュートすぎると思う。家畜や人間を襲うのだが、残虐シーンはカットしてあるので凶暴には見えない。結局美術が失敗している。最大の見せ場である決闘シーンだが、臨場感、巨大感、重量感が不足し、コミカルなプロセスごっこに終始した感がある。せっかくの「火を吐く大怪獣」が台無しである。森林火災だけは存在感があった。蛇足だが、広島原爆爆発シーンは哀れにも美しく、印象的だ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-02-24 14:58:41)
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