21. ヘッドハンター(2011)
《ネタバレ》 これは面白かったですよ~。ハリウッド映画並みのテンポの良さで、ハラハラドキドキの逃走劇を見せてくれます。肥だめの中に隠れたり、わんこに襲われたり、頭丸めて全裸になったり、印象深いシーンは目白押しなのですが、エンターテイメントだけでなく、内容的にもひねりが効いてるところが感心します。身長が低いことをコンプレックスに持つ不細工な主人公がイケメン元軍人に殺されんとするも、頭脳戦で逆転勝ちしコンプレックスも解消、めでたしめでたしという、いわば一人の人間の成長物語になってる(笑)。発信器がジェルという設定に、なんじゃそりゃ、て最初は思ったのですが、そのために主人公はスキンヘッドになるわけですね。そして妻に遭って、自分の気持ちを吐露する。要するに、主人公が妻に気持ちを打ち明けることによって、コンプレックスや虚栄心がはがれ落ちる。スキンヘッドはそのメタファーでもあるわけですね。そこらへんが巧いなと思いました。よく出来た娯楽作、おすすめです。 [DVD(字幕)] 8点(2013-01-25 14:51:47) |
22. ペイド・バック
《ネタバレ》 なかなか良い映画だったと思います。構成も上手いし、サスペンスフルな展開でぐいぐいと観客を引き込ませてくれます。イスラエルの秘密諜報機関モサドの3人が、ナチスの戦犯ヴォーゲルを誘拐し裁判にかけようと企てる。普段は温厚そうな産婦人科医のヴォーゲルも拘束されると絵に描いたような邪悪っぷりを発揮するのですが、仲間たちとの葛藤やヴォーゲルに煽られ頭に血が上る様子など、息詰る攻防で観ていて面白い。特に秀逸だなと思ったのは、レイチェルとヴォーゲルの間に3度ある肉弾戦ですね。派手さはないけど、凄く力強い映像になってる。レイチェルがヴォーゲルに注射を打ち顔色が変わっていく様子とか、レイチェルが襲撃され、顔に傷を負い蹴られるシーンとか、ラストの凶器の刺し合いのシーンとか、手に汗握るような凄みがあって良かったですね。秀作だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-26 23:11:53) |
23. HELL(2011)
《ネタバレ》 ローランド・エメリッヒ製作総指揮による近未来SF映画。地球の気温が10℃上昇し、 文明が崩壊した世界での生き残りを描く内容。 低予算なので地味ではありますが、それでも埃っぽさとか風景が焦土化している 感じとか、そういう表現がなされていて映像的に安っぽさは感じません。 食人一家から脱走するシーンもハラハラさせる展開でなかなか良かったです。 ただ、ツッコミどころもやっぱりあって、あの一家のツメの甘さといいましょうか、 そんなんだったらそりゃ逃げられるのも当然だろ~って思っちゃうシーンも多々あります。 それから、水を探しまわらないといけないような環境なのに、森の木々は普通に生えてるんですよね。 そのへんも少し気になったかな、、。 何度も見たいとまでは思わないけれど、一度暇つぶしに見る分には十分な娯楽性を 兼ね備えていると思います。 [DVD(字幕)] 6点(2012-09-18 11:26:42) |
24. ヘルレイザー3
《ネタバレ》 これはこれで、特殊メイクとか頑張っていると思うんですよ。だけどなんだろうなぁ、前2作にあったような、なんかよくわからんけど凄い勢いとか、エグさみたいなものがなくなってるような気がする。ピンヘッドのバックグラウンドが明かされるのはいいけど、新たに出てきた魔導士が、目がカメラになってたりとか頭にCDが刺さってたりとか「え?そういう方向に行くん?」て思っちゃった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-09-10 01:39:19) |
25. ヘルレイザー2
《ネタバレ》 前作ほどのインパクトはなかったものの、これはこれでよく出来ていたと思います。特に、魔導士になった主治医が凄いですね。相当おぞましいキャラですよ。前作は、男が皮膚の復元役だったけど、本作はジュリアっていう女性が復元キャラになってて、男の場合は脅迫や暴力でやったのがジュリアの場合は女の武器を使う。これがまたヤラシイ。それから、地獄の迷宮のヴィジュアル。これもまたなかなか魅力的でよかったですね。サイケデリックな映像でしたし。まぁ、あんまり怖くなかったけど、普通映画の続編ってどうしても1作目より劣っちゃうのが定番だけど、本作はむしろ正統進化してる出来映えでもあり、「よく出来た続編」の数少ないうちの一つに数えても良いと思いますね。 [DVD(字幕)] 6点(2012-08-26 01:52:40) |
26. 変態島
《ネタバレ》 あの、一体全体、どのへんが「変態」なんでしょうか?「5分に1回、変態の連続!」というキャッチコピーがついてましたが、どこにそんなシーンがあったんですか?こんなアホな邦題をつけた犯人は一体誰ですか?え?アルバトロス?ま~たあの会社か!(笑)。てなわけで、タイトルに偽り有りです。どうせつけるなら、変態島じゃなく、狂気の島とかそんな感じじゃないでしょうか。一言で言うと、ものすごく救い様のない内容です。息子が行方不明になり、両親はその息子を捜そうとするも、金をふんだくられ、幾度も騙され、やがて母ちゃんは正気を失い、父ちゃんは殺されておしまいです。不気味な雰囲気や、映像センスは硬派な作りでとても良く出来ていたのですが、結局のところ、何が言いたいのかよくわからない作品です。人身売買の告発?子を失った親の悲しみ?中盤まではまだ理解出来るものの、母ちゃんが真顔になって不気味な子供がワラワラ出てきてからはもうお手上げです。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-29 01:20:24) |
27. ベストセラー
《ネタバレ》 韓国映画見てると毎回思うんですけど、登場人物が怒っているときは100%の力で怒ってるし、泣き叫んでるときは100パーセントの力で泣き叫んでるし、なんというか喜怒哀楽が常にMAXなんですよね(笑)。良くも悪くも、それが韓国映画の特徴なのかなと思います。娘さんが実は死んでいたと言う展開は早々にわかっちゃったんだけど、後半のサスペンスな展開からはなかなか面白く観る事が出来ました。特に、男三人に追いかけられ、家に拘束されるまでが良い。村人の兄ちゃんもそのうちの一味という展開も巧いんだけど、その後で突如全力で仲間割れしだすんですよね(笑)。ホラーとサスペンスにさらにコメディが割り込んできたみたいな感じで笑ってしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-16 15:36:00) |
28. ベロニカは死ぬことにした(2009)
《ネタバレ》 なにもかも揃って順調な生活を送っている主人公が自殺を選び、 病院で余命7日と宣告されそこから一人の男性を愛し生に目覚めると言う内容。 人間ていうのは無い物ねだりと言いましょうか、わがままな生き物ですからね。普段満たされて当たり前になっちゃうと、そこから喜びを感じられず、制限され限られた状況になると一つ一つの喜びに気づきだす。 それを端的に描き切ると言うお話で、それ自体共感出来る。 相当地味で一般受けはしそうにないが、佳作の部類かなと個人的には思う。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-05 02:27:02) |
29. HAZE ヘイズ
《ネタバレ》 わずか50分くらいしかない映画で、起承転結のうちの起だけで終わったみたいな感じでしたね(笑)。わけのわからないコンクリート空間に閉じ込められ、あちこちケガしながら這いずり回り、一人の女性と出会う。そしてバラバラ死体が浮かぶ水中を進みながら、、、と、その不条理感やブラックユーモアは凄く好きなんですけど、それだけなんですよね。意味不明なラストで締めくくられちゃって、「へ?なんじゃそりゃ?」という感じ。塚本さんの作品はだいたいみんなそんな締め方だけど、この作品は尺が短いせいか特にそういう印象でした。 [DVD(邦画)] 4点(2012-04-04 21:46:46) |
30. ベンジャミン・バトン/数奇な人生
《ネタバレ》 凄く上質なラブストーリーだと思いました。ベンジャミンと、デイジーとの間で、度々起きるすれ違いが共感を持ってみれたので、とても感情移入してしまいしまた。生まれながらにして老体で、年を取るごとに若返っていくという、ありえない設定なわけですが、これは男女のわかり得ない感覚というか、誰しもが経験するすれ違いというものを、設定として具現化したものなんだろうと思います。しかし、そのような性差による運命を持ってしても、やはり男と女はひかれ合い、そして互いに永遠を信じる。だからこそ愛ははかなく、はかないからこそ美しいんだと。年を重ねられた方々が見るとまた違ったものを感じるのだろうと思うけど、僕には、恋愛がうまくいかない自分へのある種の鎮痛剤のような作品でありました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-22 19:38:58) |
31. 蛇にピアス
《ネタバレ》 私の知り合いにもいるんですよねぇ~。ウルトラサディスト、入れ墨好き、殺人願望なんかがある人が。いや殺人願望って言ってもね、別に殺しがしたいとかそういうことじゃなくて、女の子が苦しむ姿に興奮するっていうそういうことですけどね。まぁ、私にはそういうのは全くないんですけど、でもこの作品はそういう系統の人たちの世界をもの凄くリアルに描いてるなぁと感心致しました。ルイ、アマ、シバの3人が素晴らしいまでにハマり役。吉高由里子もほんとに舌にピアスするのが素晴らしい。これをやらずにごまかしちゃったらこの作品に説得力は生まれない。ヌードだって本物だしね。勿論、一般の人から見たらね、なんでそんなに向こう見ずなの、なんでそんな人と付き合うの、なんでそんなことしちゃうのって思う事はあるかもしれないけどね、私にはそういう不合理さがむしろリアルで共感持てましたね。見た目はアレですけど、彼らはとても純粋で、一途で、自分に正直ですよ。だけどそういう人は現実社会でははみ出し者になっちゃうから、結果として無駄に苦しむはめになるんです。ただ、「どちらが鮮やかに殺してくれるだろう」はさすがに行き過ぎやけどね、、、。20歳の金原さんが書いた小説を、72歳の蜷川さんが見事に映像化した渾身の一作です。 [DVD(邦画)] 8点(2009-01-31 00:18:41) |
32. ベオウルフ/呪われし勇者
《ネタバレ》 なぜわざわざフルCGでやる必要があるのか?実写でやればいいんじゃ?などという文言は今のロバート・ゼメキスには通用致しません。彼はCGアニメーションに完全にハマってしまったらしく、その方面の先生までしているそうな。前の「ポーラー・エクスプレス」と比べると、そりゃもう格段に進歩していますよ。わざわざ炎さらめく点滅画面で人々を戦わせたり、わざわざベオウルフを全裸にして剣やら影やらでイチモツを隠すなどして、つまりはわざとチャレンジングなことをやって見せてる。監督の意気込みは伝わってきますけど、それにつきあってCGを作る製作陣はそりゃもう大変でしょう。コミカルな動きと台詞の数々。最後まで飽きる事無く鑑賞する事が出来た、見事な力作そして娯楽作。 [DVD(字幕)] 7点(2008-04-14 16:50:53) |
33. ヘル・レイザー
久々に見返してみましたが、いや~なかなかのものですね。 カルト的人気があるのも頷けます。 まず、話がカルトなんですよ。 極限の快楽を得られるパズル・ボックスってなんやねん(笑)。 男が生き返るために人の肉片を集めて復元するとか、 凡人には思いつかないようなストーリー展開。 そしてなにより、異世界の住人の見た目の凄いこと凄いこと。 これまたカルトですよ。この作品の子力はこの グロクリーチャーたちの造形とか特殊メイクにあります。 CGがない時代に、ローテクな特殊効果や手作りで ここまでよくがんばったな、と。クライヴ・バーカーが 原作・脚本・監督したってことだから、まさに 自分の創造世界を一からクリエイトしようという、 並々ならぬ意気込みのようなものを感じます。 [DVD(字幕)] 6点(2005-10-20 01:05:00) |
34. ヘアスプレー(1988)
いつものごとくあらゆるものを小馬鹿にする精神には頭が下がります。だけど断言しちゃうと、やっぱりジョン・ウォーターズの映画はストーリーの面白さは最低レベルだと思います。この人の作品はどれもこれも短い。長い話が作れないからなのか、そこまで気力がもたないのか、、、。 4点(2004-07-05 00:47:47) |
35. ベートーベン2
いやぁー、前作の方が面白かったでしょ。というかストーリーラインは前作とほとんど一緒。今回はかわいい子供ワンコたちが追加で、その分見ててほのぼの、、、、それだけですな。 5点(2004-05-09 00:13:25) |
36. ペイチェック 消された記憶
ディックの短編は、確かもっとアイテムが少なかったと思う。見る前は19個もアイテム増やして、ちょっと多すぎなんじゃないの?とも思ったけど、実際観てみると、話の展開とスピーディーさを保つ為には、これぐらいあった方がいいのかな、とも思った。過去の自分は未来の自分を知っていて、今の自分は過去の自分を知らない。そんなありえない世界が成り立つSFとしての醍醐味が、この話の面白み、サスペンス性なんだと思う。アクションは、まぁそれなりに平凡なものだし、特別どこがジョン・ウーってほどでもないけど、意味のない出方をしてきた鳩を見て、あ、ジョン・ウーの映画だ、と認識させてくれた(笑)。 6点(2004-03-13 20:09:15) |
37. ヘヴィメタル FAKK2
なんかCGとアニメがあんまり合致してなくて浮いてるような感じがする。映像は前作の方が手作り感というか、独特な世界も堪能できてよかったと思う。でもストーリーはこっちの方が上かな。あのハイレグねえちゃんをすごく応援してる自分がいた。 5点(2003-07-07 21:37:16) |
38. ペイネ愛の世界旅行
モリコーネのテーマ曲がいいね。話なんかむしろないといった方がいいかもしれません、結局は愛だと言いたいようです。カルト的でさえあるアニメーション。 5点(2003-06-07 23:41:18) |
39. ベイビー・イッツ・ユー
うむ、主役の女の人、ちょっとだけヘプバーンに似てたな。 5点(2003-06-04 03:42:56) |
40. ヘビー・メタル
結構好きですよ、こういうの。ディズニーの対極にあるようなアニメだよね。ディズニーがオレンジジュースとかアップルジュースだとしたら、これは南国のフルーツ+青汁みたいな(笑)。DVDの特典に出てくるおっちゃん達が言うには、「ブレード・ランナー」のリドリー・スコットはヘヴィメタル誌を持ち歩いてたらしいし、「フィフス・エレメント」はこれの影響を受けてるらしい。 6点(2003-06-02 20:21:26) |