1. 蛇にピアス
《ネタバレ》 蜷川幸雄による落ち着いた雰囲気・出演者の3人については言うこと無し。主役も川村ひかる似の美人で、惜しげもなくヌード・ピアスに挑戦しており好感が持てる。大物役者のチョイ役も初めて「此れなら有り」と思った。問題はストーリー、正直よく此れで賞を獲れたなと。ヤクザが出てきて結局”人の生死”によってでしか感情の起伏などが展開されないのである。あのな!ピアスや刺青を入れると即闇世界と繋がるのかよ。普通の生活を描く方が難しいし、その方がピアス=痛みという題材が生きるだろうに。主役の性格もあり得ないな、先を読まないで行動する奴を見るとイライラする。最後も、サディストと拷問を単に一緒にしている。 [DVD(邦画)] 5点(2009-03-05 00:32:05) |
2. ベオウルフ/呪われし勇者
《ネタバレ》 ハリウッドでしか味わえない映像技術だし、アクションもそれなりに楽しめた。しかし観終わった後味がなんとも悪い、結局何も残らないという無情な結末の時に感じるそれである。最初のバケモノも悪者=醜いという何時もの西洋ファンタジーそのままで、更に知能が弱いということで虐めのような感情を持ってしまう。そもそも、この主役のオッサンは何でそんなに強いのか?生い立ちや修行といった根拠が無いから常に冷めて見てしまう。そして、この映画には人間ドラマが殆どない。王妃との駆け引きなど皆無だし、怪物との関係により身内に争いが起きるのだと思っていたが特に無かった。母親の姿も微妙、もう少しエロを強調するかとんでもない化け物でないと。 [DVD(字幕)] 4点(2008-06-22 02:53:34) |
3. ペリカン文書
《ネタバレ》 ペリカンの意味はしっかりしておりよろしい。まあアレですな、時代劇や刑事ドラマで良くある”放っておけばいいのに、ちょっかいを出して自ら自分の首を絞める”というやつ。また政府が雇った殺し屋にしてはお粗末過ぎる、病死や事故死に見せかけるのが基本では無いのか。何より怖いのは世論とマスコミだろう。映画だから仕方が無いが、マフィアじゃあるまいし車爆破も無い。この頃のジュリア・ロバーツが一番綺麗で好きだ、ちょっとしたサービスも有り。デンゼルも相変わらず若いのに風格がある。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-17 20:54:15) |
4. ヘルボーイ
赤鬼のような主役に魅力を感じない。でかい腕や銃は期待はずれで全く迫力を感じないし、性格もいたって内向的。悪魔といっている割には、最後のボスなどエイリアンと何ら変わらないし、やっつける方法もいつものパターン。良かったのはナチスの暗殺者ぐらいで、人間型の特殊能力を持った者がどんどん出ると思っていたので、完全に趣味と違った。 [DVD(字幕)] 3点(2005-08-19 00:51:36) |
5. 變臉~この櫂に手をそえて~
中国映画独特のストレートな人と人との触れ合いを描いた感動作なのだが、今回は時代背景が重すぎて流石に手放しに心温まる作品とは言えなかった。子役は男と間違われる程なので、正直かわいく無いのだが、老人にビクビクする様子など実にいじらしく直ぐに感情移入出来た。特に「観音様は女で拝まれるのに、どうして女の子は疎まれるのか」と爺さんに聞くシーン。爺さんも理不尽と分かっているので言い返す言葉が無い。中国の男女区別の問題は「一人っ子政策」により現在でも、女子の間引きや嫁不足があると聞く。トム・クランシーの小説では、女子が生まれた瞬間殺害される様子が生々しく書かれている。人口増加はそのまま環境問題に繋がってくるので実に難しい問題だと思う。しかし今回、中国の闇の部分をありのままに描いた制作者には拍手を送りたい。 8点(2005-01-09 03:46:09) |