1. ベイビー・ドライバー
《ネタバレ》 コレ系(ミュージカル風味)の映画は大嫌いです。しかし本作は選曲のセンスが良かったのと、音楽=ダンス=主人公の心境(小躍り)となっていて、ミュージカルの方向に行っていないのが良かったです。 でもツッコミどころは多く、「耳鳴り設定」が早々におざなりになってしまっているのは残念でした。また「ボスの心情」が変わり過ぎていて、ラスト絶対裏あるでしょ?とすら感じてしまうほどのご都合主義(適当?)感はどうかと思ってしまいました。 また「買収してある警察との武器取引」に関しても、普通ならボスから「絶対手を出すなよ」としつこくクギを刺されてお使いに出されるべきなのに、子飼いだということを伏せてお使いに行かせる意味が判りませんでした。(バッツ=ジェイミーフォックスに行かせたら、ああなるに決まってる) あと、主人公とバディ(ジョン・ハム)が心を通わせるシーンがありますが、アレも意味が判りませんでした。あれだけ敵対するなら二人で音楽を聴いて心を通わせるようなシーンは必要なかったと思います。 良い点としては、ベイビー&デボラの恋愛がとんとん拍子に進み過ぎてて素敵でした(イイなあ若いって)。まるで高校生みたいで可愛くて素敵です。また、随所にちりばめられている”主人公のイイ人設定”がラストで効いていて、現実的でキレイにまとまったエンディングは素晴らしかったです。かなり甘めですがこの点数としておきます。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-02-05 17:33:02) |
2. ペット 檻の中の乙女
日本語タイトルが微妙。いや確かに私のようなエロを期待した観客はごっそり囲えたと思います。でも内容を知るとどうしても副題は要らなかったと思ってしまいますね、この映画は色んな意味で「PET」なのですから。 上記のように他目的で鑑賞した方も多かったと思いますが、これが予想に反して非常に面白い映画に仕上がっています。終盤の部分はもう少し丁寧に描いて頂きたかったとは思いますが、それでも8割方は上質な脚本だったといえるでしょう。 まずLOSTの準主役だったドミニク・モナハン(セス)が素晴らしい。キモメンだけど優しい、でも友達としては一線を引きたい人物をウマく表現しています。対するクセニア・ソロ(ホリー)は若干大根なところもありましたが、「とっつきにくい感じの美女」というメンドクサイ女性設定なので意外と合っていました。 オープニングに出てくるワンちゃん(PET)たちも何となく「飼育」を連想させますし、「檻」「キモメン」「美女」「ストーカー」「洗脳(治す)」「愛」「妄想」などのキーワードから色んな事柄を想像しがちです。でも物語は全く予想しない、意外と深い方向へ話が膨らんでゆきます。 序盤、元カレから電話がかかってきた時のホリーのセリフ「あなたの被害妄想なところ嫌いよ」も非常に上手いです。思った以上に深い内容を含んでいて脚本としては本当に見事でしたが、惜しいのはラストです。ラストがもっと丁寧でリアルな方向でしたら永久保存版だったと思います。本当に残念な作品です。(ラストでB級映画になってしまった感があります) [インターネット(字幕)] 7点(2020-04-07 12:21:32) |
3. ベスト・キッド(1984)
当時小中学生程度だった私はこの映画に熱中しました。いわばジャッキーチェンシリーズの子供向け版(子供からしたらまさしくリアル版だが)といった感じのカンフー映画で、確かに今見たらかなり陳腐で寒い流れですが時代というか、、子供ながらに自分の感性とかいろんなものがベストマッチした当時の時代ならではの素敵な映画でした。皆さんもきっと自室で鶴のポーズを真似たハズ(笑) プロットはベタベタですが押さえるべきはシッカリ押さえてあり、これ以上足しても引いてもダメという黄金バランスです。今の感性で見たらあちこち学芸会レベルになっちゃうので、そのあたりは多少盛って見るのが正解でしょうか。大人になって今の感性で見てみるとアリ(エリザベス・シュー)に一目ぼれされる流れはマジで無いと思いましたね、なんかハラたつし。そのあたりを差し引きつつ、80年代の青春映画・スポコン映画が好きな方にはハズれない作品だと思います!!(今の感覚では4点、当時の感覚では8点、間をとって6点といたしました) 余談ですが2018年に34年の歳月を経て「コブラ会」なる映画が作られているようです。1984年の二人(ダニエルとジョニー)のその後の明暗を敵目線で追った映画のようですが、正直イラネって気はしますね・・(汗) [インターネット(字幕)] 6点(2018-08-29 11:30:12) |
4. ベイマックス
《ネタバレ》 世間の評価では「大人の男性のほうがハマるようだ」、という書き込みが目立ったので期待していましたが期待値が高すぎたのか、予想よりはるかに子供向けの仕上がりでした。 今流行の外国製アニメらしいストーリーで、全体的に判りやすいのに多少のヒネりも入った脚本は及第点。ラストの別れは結構感動的ですが、よくあるプロットといってしまえばその程度でもあります。全体的に目立つような粗もなく、映像も非常に美しい映画ですが何となく印象が薄い作品です。個人的には先日鑑賞したピクサーの「ウォーリー」のほうが印象的だったという意味ではいくらか上位に位置するように感じました。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2015-06-02 11:14:20) |
5. ベネディクト・カンバーバッチ ホーキング<TVM>
《ネタバレ》 現在も活躍中の車椅子の天才物理学者「スティーブン・ホーキング」を、シャーロックで大ブレイクした天才俳優カンバーバッチが演じたTVドラマです。BS放送「コズミックフロント」では超おなじみのホーキングですが、彼の語り口は非常に優しく丁寧です。もちろんコンピュータで読み取った合成音声の言葉を日本語訳で判りやすく朗読しているものと思いますが、難しい宇宙論の説明がなされる場面でもホーキングが説明すると判りやすいという印象を受けます。 そんな彼の人生での大転換期ともいえる病発症時のドラマです。彼女とのやり取りなどもう少し深く掘り下げてあればより感動できたと思いますが、1時間半の尺でビッグバン理論の結論までもってゆく過程は割りと見事です。星に詳しくない人が見ても大丈夫なように作られています。 星空が好きな方にはもちろんですが上質なドラマが好きな方にもお勧めできるドラマチックな仕上がりになっています。できれば少しだけ宇宙のことを理解しておくと100倍楽しめると思います!なお、カンバーバッチファンには彼の演技力は必見です。 [DVD(字幕)] 5点(2015-05-08 12:07:29) |
6. ベンジャミン・バトン/数奇な人生
ストーリー、描写、キャスティング、全てが面白いんですが「じじいとして生まれ、年とともに赤ちゃんに戻ってゆく」という根本的に有り得ない設定が受け入れられませんでした。 映画自体は人生の縮図になっており素晴らしいものでしたが、設定にリアリティが感じられないのは致命的です。やはりフォレストガンプのようにリアルに受け入れることができる状態でないと説得力が感じられません。惜しい映画です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-09-25 15:08:40) |