1. 星の王子ニューヨークへ行く
《ネタバレ》 いろいろとツッコミどころ満載ではありますが、細かいことは言わずにひたすら楽しむのが正解な映画。 「大切なのは金や権威じゃない愛なんだ!」という王子の青さと、周囲のアンバランスさが何とも言えず面白かったです。 床屋のシーンも冗長なように思えて、最後には「すげえ!」と唸らせます。 [地上波(字幕)] 7点(2022-12-29 09:14:33) |
2. ボヘミアン・ラプソディ
《ネタバレ》 フレディ・マーキュリーという人物が、なぜあそこまでロックスターたりえたのかが良くわかる作品でした。 人種、宗教、セクシャリティ、そして音楽業界の中での存在・・・そのすべてがマイノリティであった彼だからこそ、我々が縛られているすべてのしがらみから脱却し、なりたい自分である「フレディ・マーキュリー」という存在にまで到達できたのだなと痛感しました。 そして、その彼の周りに、ロック界では異端児とも言えるメンバーが集まり「クイーン」というバンドが生まれたこともまた「フレディ・マーキュリー」という稀代のロックアイコンを生み出した奇跡であったのだなと感じました。 あとは、クイーンファンにはたまらない小ネタもふんだんにもりこまれているのも良かったです。 [映画館(字幕)] 8点(2018-12-04 00:06:11)(良:1票) |
3. 亡国のイージス
《ネタバレ》 「日本人よ、これが戦争だ!」ということを多くの国民に教えるための映画なんでしょうが・・・ 実際に起こりそうではありますががあくまでもフィクションの物語を使って、「ほら、平和ボケした日本の皆さん、我々の隣にはこんな危険な国家が存在していて、我々に戦争を挑んでくるかもしれませんよ!そろそろ目覚めないとまずいですよ!」と危機感を煽るやり方はどうも違和感を感じます。 [地上波(邦画)] 4点(2014-07-11 22:51:38)(良:1票) |
4. ボスニア
《ネタバレ》 戦争、特に内戦の悲惨さ、やりきれなさを巧みに描いた傑作です。ユーモラスな描写も、あまりにもどうにもならなくて「笑うしかない」という自虐的なものであって、悲惨な状況をいっそう際立たせる効果を生み出しています。 脚本・演出が良く出来ていて、全く飽きさせることがなく映画としても良くできています(やや、ムスリム側の非道さを強調しているきらいはありますが)。 こういう作品を観ていると、「平和」というものは「みんな仲良くしましょう」とか「愛があれば・・・」とかそういう甘っちょろいだけのものではなく、人間が人間として生きていくために、それが例え虚飾に満ち溢れたものであろうとも、あらゆる手段を講じて築き上げ維持していかなければならない「仕組み」なんだなということに気づかされますね。 ちなみに、映画の中で出てくるスローガン「ボスニアを東京へ」の元ネタは、セルビアのサッカークラブ レッドスターがUEFAチャンピオンズリーグを制覇して東京で行われるトヨタカップに出場することを祝して使われたチャント(「セルビアを東京へ」)です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2013-04-21 09:33:48) |
5. ポエトリー アグネスの詩
《ネタバレ》 目先の欲望に執着し、美を求める「詩」的な心を忘れかけている現代人への問題提起なのかもしれません。 イ・チャンドン監督がまたまた素晴らしい作品を作ってくれました。下世話とも言える通俗的な出来事を描きながらも、そこに哲学的でもある芸術性を巧みに融合させていて、静かな作風でありながら我々観客の心を鷲掴みにし激しくシェイクするような仕上がりになっています。殆どムダの無い場面場面の緻密な積み重ねも見事でした(特にバドミントンの場面の使い方が素晴らしかったですね。タイトルバックの背景の発想も凄いです)。 本当に、監督の次の作品が待ち遠しくなってしまいました。 [映画館(字幕)] 8点(2012-09-23 10:09:04) |
6. ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡
《ネタバレ》 まあ、言ってみれば日本酒の利き酒コンテストで外国産のものが1番になるようなもんですからね・・・・。ワインはフランスだけのものではなく、世界中どこでも美味しいワインが造れることを世界中に知らしめた革命的な出来事を描いた映画でした。 とにかくワインが飲みたくなるような、魅力的な映画でした。というか、シャトーモンテレーナのワインを購入してしまいました! [DVD(字幕)] 8点(2011-11-03 23:59:16) |
7. ボーイズ・オン・ザ・ラン
《ネタバレ》 痛々しく、生々しく・・・なんと言うか日々自問自答していることを映像化され、晒されているようでとてもキツい作品でした。まあ、主人公役の峯田が惨めったらしくはあるものの非常にロックの魂を感じさせる演技だったのでまだ救われましたけどね。これで、本当に冴えない奴が演じてたら悶絶してたかもしれませんw 敵役の松田龍平も良い演技してましたね。確かにいるんですよ、こういう奴・・・(以下略) 何というか、この世界観はキツいけれども非常に共感できますね。原作は未読ですが、一度読んでみようかと思いました。 [DVD(邦画)] 8点(2011-06-22 23:37:00)(良:1票) |
8. ホワイト・オン・ライス
《ネタバレ》 在米日本人の生活の様子が描かれていて非常に興味深い作品でした。まあ、主人公のダメさ加減は同世代の人間としては中々思うところがありましたね。裕木奈江も雰囲気が昔と変わってませんでしたね。 [DVD(字幕)] 7点(2011-06-16 00:29:37) |
9. 星空のマリオネット
《ネタバレ》 内容的にはひたすらやりきれないエピソードが積み重なり破滅へ突き進んでいく感じで、退屈さと絶望に満ち溢れた酷い作品なんですけどね・・・・(ケンちゃんのパパがまた凄いことになっていて見てはいけないものを見た気分です・・・)。作品全体に流れる虚無的なムードは嫌いではないです。 まあ、どうにもならないことにいつまでも囚われていては破滅するしかないんですよね。どうにもならないことはどうにもならないこととして割り切っていくしかない、そこから自分の人生を切り拓いていかなきゃいけないなんてことを考えてしまいました。 [ビデオ(邦画)] 6点(2011-05-25 23:50:02) |
10. ポー川のひかり
《ネタバレ》 オルミ監督が「キリストさん」を通して我々に「書物や神に頼るだけではダメだ。自ら動かなければ!」というメッセージを伝えるためにこの作品は作られたのではないか・・・・そんな印象を持ちました。 そのメッセージの象徴として、大量の書物に釘が打ち付けられている衝撃的な映像を作り出すセンスはさすが巨匠としか言いようがありません。 キリスト教色が強い寓話的な物語なので日本人にはやや理解するのが難しい面もあったのですが、ポー川の雄大な姿とほんわかとした雰囲気に惹き込まれてしまいました。 [映画館(字幕)] 7点(2011-05-02 00:47:45) |
11. 骨(1997)
《ネタバレ》 そもそも、旧植民地からの移民が多く住むスラム街というシチュエーション自体が十分ドラマ性(語弊があるかもしれませんが)を持っているわけで余計な脚色は逆にそのドラマ性をぼやかしてしまうのかも知れませんね。そういった意味で余計なものを削ぎ落としたこの作品の製作手法は間違ってはいないと思います。 ただ、事前に作品内容についてある程度の予備知識を持っていないとはっきり言って何がなんだか良くわからないのではないかなとは思いました。 [映画館(字幕)] 6点(2010-10-01 00:26:08) |
12. ボルベール/帰郷
《ネタバレ》 下手な監督が撮っていたら陳腐なB級サスペンスになってしまいそうな題材を、ここまで芸術的に美しく、そして抜群に面白い特級の作品に仕立て上げてしまうアルモドバルの才能に感服してしまいました。 まあ女性の逞しさ、したたかさの前には、男は到底かなわないな・・・・と感じさせる作品でしたね。 [地上波(字幕)] 8点(2010-08-09 23:38:20) |
13. ボローニャの夕暮れ
《ネタバレ》 ムッソリーニ政権時代のイタリアの雰囲気が伝わってきたのは興味深かったですが、ストーリー自体は中々評価が難しいですね・・・・。何というか、日本人の感性とはちょっと合わない感じがします。良く出来ているとは思いましたが、見る人によって評価が分かれると思います。 [映画館(字幕)] 7点(2010-07-14 00:18:26) |
14. 僕の彼女はサイボーグ
《ネタバレ》 好きな人は思いっきりはまるだろうし、嫌いな人は二度と観ることはないであろう非常にカルトな作品です。 決して名作ではないし、正直「何だコレ?」という感じのヘンテコな映画なんですが、そのヘンテコさが綾瀬はるかと合わさると奇跡的な化学反応を起こし、とてつもなく魅力的な作品になっています。ここまで、綾瀬はるかという女優の魅力を引き出した監督の力量は素晴らし過ぎますね(その分いろいろなものが犠牲になっているとは思いますが)。 [地上波(邦画)] 7点(2010-04-17 00:53:39) |
15. ボーン・アルティメイタム
《ネタバレ》 最初から最後まで途切れることのない緊張感と、ポール・グリーングラスの作り出す臨場感溢れるアクションシーンがお腹いっぱいになるぐらい堪能できる作品でした。ここまでくると、映画というよりはアトラクションですね。 本当にこのシリーズのアクションは映画館で体験すべき、素晴らしいクオリティです。 [地上波(吹替)] 8点(2010-02-11 16:17:37) |
16. ぼくの瞳の光
《ネタバレ》 華やかさは全くありませんが、大人になりきれない大人たちのラブストーリーという感じでしたね。イタリアの人々が抱える問題や暮らしぶりも垣間見ることができ興味深かったです。 ただ、もう少しマリアの過去についての説明が欲しかったかなと思いました(結構謎が残っているので)。 [DVD(字幕)] 7点(2010-01-04 00:02:01) |
17. 僕らのミライへ逆回転
《ネタバレ》 本当に映画って素晴らしいと思わせてくれる映画愛に満ち溢れた人情喜劇でした。映画好きならちょっと懐かしさを感じてしまう映画のパロディ(リメイク?)の数々に惹かれてしまうことは間違いないでしょう。 何というか、この作品とウディ・アレンの「カイロの紫のバラ」は映画ファンとしては心の中に大切にしまっておきたいです。双方に出てますけど、ミア・ファローの魅力は年を重ねても代わる事は無いですね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-17 19:11:07) |
18. ポンヌフの恋人
《ネタバレ》 絶望と疎外感の中で生きている男女のラブストーリーが、レオス・カラックスの独創的で素晴らしい映像感覚で表現されていて見応えのある作品でした。 あの花火と水上スキーのシーンは、幻想的で華やかな美しさが奇跡的に映像として結実していて、まさに映画史に残る名シーンであると断言できますね。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-06-06 16:53:17) |
19. BOY A
《ネタバレ》 非常に難しい問題を描いた作品ですね。日本でも未成年者の凶悪犯罪の取り扱いは大きな問題になっているので興味深く観ることができました。 観終わった後、いろいろ考えましたが未だに結論は出せずにいます。この映画だけを見れば、主人公に赦しを与え新しい人生を送れるよう周囲も協力すべきだとは思います。ただし、もう被害者は戻ってくる事は無く、その関係者そして社会に与えたダメージの大きさを考えれば、今後同様の事件の発生を防止するためにも、見せしめとして犯した罪を生涯背負わせていくことも必要なことなのかもしれないとも思います。本当に難しい・・・・・。中々「罪を憎んでその人を憎まず」なんて言えないものですね。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-27 17:10:38) |
20. ホワイト・バッジ
《ネタバレ》 ベトナム戦争における韓国軍を描いた作品は初めてだったので非常に興味深く観る事ができました。とにかく、戦争がいかに人間性を強奪し、人間を辱め、傷つけ、苦しめるのか・・・を戦中・戦後の人間ドラマを通して訴えてきます。 結構目を背けたくなるようなシーンも多いですが、非常に考えさせられる良作です(ただ、ちょっと時間が長く感じました)。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-10 09:05:26) |