1. ぼくのエリ 200歳の少女
《ネタバレ》 12歳のオスカー。友達が欲しい。いじめられている。強くなりたい。両親が離婚している。優位に立った時の、残酷な笑顔。 200歳(推定)のエリ。捕食者。外見は未成年。基本的に人間より強いが弱点もある。 60代とおぼしきホーカン。エリの保護者であり崇拝者。エリと密会(笑)するオスカーに嫉妬する、もうひとりのオスカー。純粋さと欲望がうずまく。 誰もが寂しくて、分かり合う誰かが欲しい、安心したい。いじめっこも、オスカーの両親も、ヴィルギニアとその仲間達も、求めるものはみんな同じ。 普遍的な題材をホラーファンタジーとして料理した稀有な一品。飾らない現実的な描写に、時にホラー、時に叙情的な色合いが混じるが、違和感無くぐいぐい引き込む監督の力量に脱帽。そして何より、主役のふたりを決定したことでこの映画の9割は成功してしまった! [映画館(字幕)] 10点(2010-07-25 18:13:17) |