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プロフィール
コメント数 2066
性別 男性
ホームページ http://urabe65.kan-be.com/
年齢 59歳

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1.  暴走機関車 《ネタバレ》 
黒澤さんの脚本では、最初から最後まで、機関車のシーンらしい。 話が進むにつれ、乗っている人が脱獄囚とわかる仕掛けみたいだ。  本作では、刑務所のシーンから始まり、二人の人物にフォーカスを当てる。 これはこれで、面白い。 また、いかにも黒澤さんらしいと思って観ていた、所長と脱獄囚の男と男のバトルも 実は、後から付け加えられたものだという。 う~む、それでは、黒澤映画は、どんなものだったか? 機関車内部の密室劇だったものと思われるが、実現しなかったのは残念だ。  本作も悪くはない。 ちなみにラストの特攻シーンは、BGMのヴィヴァルディのグロリアミサも、 リチャード三世のセリフも黒澤案という。 観たことない黒澤映画の可能性をつみとった時代が憎い。
[ビデオ(邦画)] 7点(2024-11-16 21:24:25)
2.  僕達急行 A列車で行こう 《ネタバレ》 
なんと!九州北部の鉄道を紹介してくれた! 自分は、キハ型くらいしか知らないが(鉄道のことは知らないのだ) 久大本線やら篠栗線など、地元の路線が出てくるのが、嬉しかった。 九州に機関車の基地なんかあるんだね~。森田監督、勉強になりました。  映画は、オタクに恋愛はむつかしい、という、まぁありふれたテーマでは ありましたが、趣味友がいるのが幸せなんだね、人生は、結局。 鉄道の話題で、夢中になって、旅してる二人のシーンで、おしまい。  森田監督、お疲れさまでした~
[DVD(邦画)] 7点(2024-11-11 21:54:16)
3.  HOKUSAI 《ネタバレ》 
鬼気迫る北斎の演技だった。 柳楽くんも田中泯さんも・・  物語りは北斎の名作の誕生に迫っている。 4章から成る。 1章は、写楽、歌麿と競い合い、中々評価の定まらない時期。 波の絵で一皮むける。 2章は、嫁をとり、娘が生まれるまで・・ 途中、歌麿の手鎖事件のエピソードをはさみ、 3章の戯作者種彦の壮絶な最期の伏線となる。 3章から老年期に入り、田中泯が、絵師を見事に演じる。 彼の存在感と、役柄の北斎が、お互い両者譲らずで、負けてないのがスゴイ。 圧巻は、突風が吹いたときの庶民の姿をとらえた時の、北斎の表情だ。 その後、病に倒れるが、そこで雨の中の絵の具との戯れから、 あの誰もが知る「波」の表現についに至る。 しかし、同時進行で種彦との交流も描かれており、 3章のラストで、種彦の「討ち」死にが描かれる。 種彦が時の幕府の風俗取り締まりに逆らってまでも、 武家の身分で戯作をつづける覚悟を示したからだ。 北斎はここで、すさまじい絵を残す。それはあまり知られてない絵だった。 描き終わった後の仕事場は、戦場さながらだ。 最終章は、こんな江戸から逃げる。 そして旅先で、ついに若い頃の「波」の大作をしあげるのだ。  北斎の娘も只人ではないオーラをしめすが、そこは深く描かない。 鑑賞後、田中泯さんの表情が頭にこびりついて離れなかった。 それほどの怪演だった。  テーマは一貫している。 蔦屋の取り締まりから始まるこの映画は、一貫して、表現したいことを表現して 何が悪い、それを押さえつけるお上への非難になっている。
[DVD(邦画)] 7点(2024-07-29 21:55:53)
4.  棒の哀しみ 《ネタバレ》 
奥田瑛二が刺されて、傷口を自分で縫うとこを見て、 エクスタシーを感じるのか、あるいは癒しを与えるためか、 女性が興奮するとこがスゴイ。  やはり、ロマンポルノの鬼才、神代辰巳は、ディープなエロさを描く。  男と女の性だろうか・・ 痛みをこらえる男を見ると、何かを感じる女性。 まさしく「棒」の哀しみである。
[DVD(邦画)] 7点(2024-06-01 20:13:44)
5.  ボヴァリー夫人(1991) 《ネタバレ》 
どうして道楽野郎のスケコマシの手に堕ちるかなぁ・・ 満たされなかったとはいえ、あまりに辛い・・  そこからだらしない女になり、分不相応な買い物に走り、 借金漬けになってしまう。 最後は、悲惨である。 ボヴァリー夫人の若い頃が描かれていると、より説得力を増す。  イザベルユベールは、「ピアニスト」でも弱い女性を演じている。 印象的な顔立ち。 美人なんだけど、ガラスみたいな、割れそうな顔立ちなんですよね。
[DVD(字幕)] 8点(2023-11-27 09:19:19)
6.  ボクサー(1997) 《ネタバレ》 
司馬遼太郎をして、百敗の民と言わしめたアイルランド人。 何より彼らの独特のユーモアが、アイルランド系の映画人にはあり、 それが映画ファンにとっては、たまらない。 最近のジョンカーニーやケネスブラナーをはじめ、面白い映画が多い。  本作は、納得いかない不条理が描かれるが、 それがギャングの存在や性の乱れとかそういうものではなく、 カトリックをめぐる歴史や、IRAなどの紛争の歴史が背景にあるので、 観ていて、簡単には心にストンと来ない。  それでも、どこかに信じられるものが一本あるのが、救いである。
[ビデオ(字幕)] 7点(2023-07-17 12:52:35)
7.  北斎漫画 《ネタバレ》 
田中泯の「HOKUSAI」と比べると、興味深い。  あちらの方は、名作誕生に迫ったものだが、 こちらの新藤兼人の北斎は、老境に立っても、 俄然、創作意欲がわいてくるとこに、結構力点置いてた。  タコと美女の作品誕生に拍手。 老人になってからの魔性の女との再会、若さが欲しいと いいながら、ぐったりなるところに人生の皮肉が感じられて 面白い。  滝沢馬琴との辞世の句の差に、また味わいがある。 馬琴のすました人生と、迫力ある北斎の辞世の句の比が見事。
[DVD(邦画)] 7点(2021-12-23 00:15:40)
8.  ぼくのエリ 200歳の少女 《ネタバレ》 
この中性的な子どもが映画の出発点のように思える。 (最後まで男の子か女の子か分からなかった)  切れ味のいいヴァンパイア映画の小品。
[DVD(字幕)] 7点(2020-10-06 01:34:29)
9.  ボヘミアン・ラプソディ 《ネタバレ》 
青春時代、友だちにバンドやってる奴がいて、「大変なことが起きる」と 熱く語っていたなぁ~。それがバンドエイドだった。 もちろん自分も好きなバンドも出てて、興味持ってたけど・・  何が言いたいかというと、もう俺らも伝説に立ち会った人間になってしまったなぁ、てこと。 今までは、先輩たちが「ウッドストック」とかシミジミ語っていたのを聞いて、 「知らないし・・」とか言ってた側だったんだけど・・ 年とったなぁ(笑)  お馴染みのクイーンの曲で楽しみました。 観てて泣くとは思わなかったけど(笑)
[DVD(字幕)] 7点(2019-08-24 15:30:23)(良:1票)
10.  ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ 《ネタバレ》 
自爆テロをメキシコ麻薬戦争と間違えて関連させてしまった政府の失策。 作戦の証拠消しにデルトロと娘は捨てられる。 それでもベニチオデルトロはやはり死なない。  ドローンを使った撮影や地平線から少し上に離れた角度からの映像が多く、 地上の人間は、相も変わらず忙しく殺し合ってる、という感じがする。 それでも話の骨格は、西部劇から変わらぬ、男たちの生きざま。 やはり映画の面白さは、どんなに撮影技術が変わっても、ハートがなくちゃいけないね。
[DVD(字幕)] 7点(2019-08-17 11:59:57)
11.  ぼくを葬る(おくる) 《ネタバレ》 
フランソワオゾンは、自分をさらけだす性を同性の男性にしたひとたちだ。 この世の2つしかない性別の1つで完結している。 だから生命の光が輝きにくいのだろう。  かくして、この映画のゲイの青年も余命少しの設定である。 彼は子どもが嫌いだった。 ところが不妊のカップルからセックスをして欲しいと頼まれる。 その営みのあと、彼は母乳を飲む赤ちゃんに慈愛の目を向ける。 そして彼が自分を葬る場所に選んだのは、健康的な海水浴場。 彼は世界と一つになり、往く。  フランソワオゾンのセンスには下をまく。 見事なラストだ。
[DVD(字幕)] 7点(2019-05-25 14:55:16)
12.  星のない男 《ネタバレ》 
カークダグラスが、星のない、憎めないがイマイチ「男」として物足りない人物を 好演している。 まるで「OK牧場の決斗」のドクホリディの若いころを描いたような映画。  無名の作品だが、このサイトで高得点なので鑑賞。 前のレビュワーさんが的確なコメントを寄せてますね。 高得点を与えるだけの思い入れの強い作品だったんでしょうね。  僕も観て、色々考えさせられました。
[DVD(字幕)] 7点(2018-06-30 23:36:40)
13.  ぼくの伯父さん 《ネタバレ》 
もう前のレビュワーの方もおっしゃってますけど、ほんとチャップリンです(笑) デザイン重視のモダンな生活にふりまわされる人間たち。 デザインに合わせて、生活をする金持ちたちと、マイペースでのほほんと生きてる伯父さんの対比が絶妙です。 デザインとは何のためのものか?と見直される前の感覚のデザインが笑いを誘います。 犬がまた元気でね。犬と子どもたちが活き活きしてます。 終始、のんびりしたBGMがリラックスした気分にさせてくれます。 こんな牧歌的な人たちももういなくなりました。 観終わって、少し寂しい気持ちになりましたね。
[DVD(字幕)] 7点(2018-02-18 15:41:50)
14.  ホームボーイ 《ネタバレ》 
ミッキーロークは俳優なんだなぁと、当たり前だが感心した。いや、よく考えると、どの映画でもちゃんと役作りしてるんだけど、今までセクシーな役の映画ばかり観てて、素直に評価できなかった(笑)。 この映画の愛すべきキャラは、彼の半自伝的な映画ということもあって、実にいい。特に最後、ノックダウンを食らって、もう立てないという表情は、映画史に残るほどの表情だ。こんな子どものような表情、みたことない。何ていうか、こいつと友達になりたいと素直に思える表情だった。 後の「レスラー」もダメな人演じてたが、その頃は酸いも甘いも噛み分けたような、渋い大人だった。あれはもうついていけないって感じだったが・・ ミッキーロークってボクサー目指してたんだね。人間って奥深いよなぁ・・。
[ビデオ(字幕)] 7点(2017-10-14 10:53:19)
15.  北北西に進路を取れ 《ネタバレ》 
サスペンス職人ヒッチコックの脂ののりきった題材。「三十九夜」からヒッチコックが繰り返し創ってきた巻き込まれ型の観光サスペンスである。この時代から流行り出した007などのスパイ物と見比べても、こっちの方がユーモアも演出もまだまだ分がある。また列車の中のキスシーンは、上品でかつ目が釘付けである。「汚名」における映画史上もっとも長いキスシーンなど場数をこなしてきたヒッチコックならではの一流のラブシーンだ。この映画の演出で、宮崎駿の「カリオストロの城」を思い起こさせる場面がいくつかある。女性が油断ならぬ存在と思った時のケーリーグラントの抱きしめるのをためらうシーンは、クラリスを抱けないルパンのラストシーンだし、別荘をよじのぼったり、ラッシュモアでの崖同然のよじ登りシーンも宮崎ルパンの目玉シーンだ。きっと宮崎監督も影響受けてたに違いない。それにしてもこの頃のヒッチコックの名作連発ぶりはスゴイ。「めまい」「サイコ」「鳥」とあらゆるサスペンスの古典を一気に創り出してる。新しいメディアは生まれると、すぐ可能性をあらゆる角度や方向でためされて、完成されてしまう。ラッシュモアなど他の映画で使われてもいい名所だが、もうヒッチコックは使ってる。もっともここはアメリカ民主主義の象徴みたいなところなので、こんな暴力シーンに使われることにかなり色々言われたらしいけど・・。何でもヒッチコックはあの大統領の顔の鼻の部分でケーリグラントにくしゃみさせたかったらしい。いたずらっ子らしいヒッチならではの着想だ。実現しなかったけど(笑)
[ビデオ(字幕)] 7点(2017-06-24 21:26:21)
16.  螢川 《ネタバレ》 
宮本輝の特集をテレビでやってたので鑑賞。「泥の河」と同じ原作者だったのに驚いた。14才って言ったら、こういう悶々とした時期だもんね。共感したなぁ。しかしその頃の俺にはあんな素敵な女の子、いなかったなぁ(笑)。映画観て、つくづく思ったのは、若い子たちの恋を応援する、いい大人になろうと思ったなぁ。あのじいちゃん、いい味出してるよ。最後の蛍のシーン、なんか若い二人の恋の祝福みたいで、こういう映像表現が可能なのが、映画なんだよね。リアルに裸とか見せるのが映画じゃないんだよ。なんか不覚にも涙が出た(笑)
[ビデオ(邦画)] 7点(2017-01-22 13:18:59)
17.  ボーダーライン(2015) 《ネタバレ》 
麻薬モノと戦争モノが合わさったような映画、いや現実か・・。麻薬に限らず、紛争などのあらゆる問題が男のやり方では解決できないのは、もう確か。で、この映画の興味あるとこは、そんな最前線に女性が入っていくとこだ。しかし結局、男のやり方を女性がしたのでは、何も解決にならない。そんな感じで映画は終わる。映画としての目新しさは特にないが、リアルに事務的な部分も描いたとこが新鮮だった。CIAだけでは現場に行けないからFBIの人間も連れてくるとことか、この任務は法に違反してないなどの書類を書くとこなど、普通のアクション映画では見られない場面が興味深かった。
[DVD(字幕)] 7点(2016-10-21 19:31:21)
18.  ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 《ネタバレ》 
えぇ!?デブラウィンガー、出てました?イメージなかったなぁ。神より授かった男の子の美声。それは時期が過ぎれば、無くなってしまう。一瞬のきらめき。それを見事に舞台を作ってあげた、ダスティンホフマンなどの先生たち。キャシーベイツなんか、むしろ若い頃は、ボーイソプラノ歌ってそうな風貌だったのにねぇ。厳しい学校の教育は、後の彼らにパワーを与えることでしょう。清々しい娯楽作品でした。
[DVD(字幕)] 7点(2016-07-17 01:01:22)
19.  ぼくたちの家族 《ネタバレ》 
原田美枝子のアップに、自分も年取ったなぁと思った。「青春の殺人者」(未見)以来、確実に役者としてのキャリアを積み上げてきた彼女。黒澤明の「乱」でスクリーンで彼女を目にしたときから、演技の巧い人だなぁと思ってた。だけど仮面顔になったのは、個人的には「愛を乞う人」の演技からでは?と睨んでいる(笑)。女性として、やはり納得のいかない役だったのではないか?と思ってる。その彼女が、頭がボケた役をやるなんて・・。久しぶりの鳥肌のたった演技だった。一見、ハッピーエンドに見えるが、妻夫木君役の長男の選択は、間違っていて、これから大変な気がした・・。借金の返済を、外資系の転職で何とかしようなんて。母親の病気に精神的に耐えられなくて、キャバ嬢に走った人が、そうそう上手く事が運ぶとは思えないのだが・・。ラストの妻夫木君のアップはそれを意味してるのかな?
[DVD(邦画)] 7点(2015-06-29 00:12:23)
20.  ほとりの朔子 《ネタバレ》 
おめでとう!日本映画!まず、それを言いたい。東日本、原発事故。2011年に起こったあの日以来、日本映画は時に吠えてみたり、暴れてみたり、失望してみたり、自虐してみたり、迷走を続けていたが、ここに来て、ようやく瑞々しい、以前からの日本映画の味わいを取り戻した作品に出会った。それが嬉しい。あぁ、この人が噂の二階堂さんかぁ・・。水泳をされていた鶴田さんとの2人の女性の2ショットは、この作品の品をそのまま現してるようで、清潔感いっぱいの映像だった。鑑賞後もそれを裏切ることなく、とても瑞々しい作品だった。この監督、知らなかったけど、また日本映画の凛とした女優さんたちを活かした作品が生まれてくるのかと期待が膨らみます。嬉しい!そしてありがとう!
[DVD(邦画)] 8点(2015-05-10 22:46:13)
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