1. ポンヌフの恋人
《ネタバレ》 冒頭、青白いトンネルの光を追うように、コダーイの無伴奏チェロ・ソナタが流れるシーンが最高に良い。自分の中でのベスト・オープニングだ。しかしその後の映像は美醜がまじり、題名からは想像もできないほど馬鹿笑いとゴミと垢にまみれた恋人達の物語になる。最初の収容所のシーンは特に衝撃だった。あのオープニングから繋がる作品とは思えなかった。でも時折、本当にハッとするほど美しいシーンがさしはさまれているし、笑いどころもあって楽しい映画ではある。しかしアレックス役のドニ・ラヴァンの頭のかたちがすごくて入り込めなかった…。確かに今思うと、彼だからこそこのような美醜が絶妙にまざった映画ができたと思うのだけども。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-07-28 10:24:35) |