1. ボヘミアン・ラプソディ
《ネタバレ》 汗が欲しい。 スポットライトを一身に浴び、激しいパフォーマンスをしていると見て取れるほどの滴りを、 大観衆の熱気と興奮の一部として歓声を上げることに夢中になり、拭う暇もない流れを。 3,40年前なのに空調のよく効いた所でライブをしているんだなぁ、湿度低いんだなぁと、 途中ちょっと醒めておりました。 しかし終盤そんな気分は覆され、目からたくさんの粒が零れていきました。 20年前、仲良くしてくださっていた先輩から「QUEENいいよ。聴いてみて」と薦められ 「どんなのを歌っているんですか?」と尋ねたところ、「お母さん、僕は人を殺してしまった、 っていう歌」と返されどん引きして以来碌に聴きもしなかったくせに、20年後の映画館、 正にその曲で涙するなんて想像もしませんでした。 先輩、すみませんでした。来年の年賀状にはこの映画の事を書こうと思います。 それにしても、アメリカのドラマ『コールドケース 迷宮事件簿』と同じくよくぞここまで そっくりさんの俳優を揃えられるものかと感心させられます。 フレディは劇中他のメンバーに「俺とバンドをやっていなければ大物になんかなれなかったろ」 みたいに言いますが、あなただって皆と組まなければ光りもしない星屑だったかもしれませんよ。 割と空気だったベースの彼の、ソロ騒動収束時にアフロヘアっぽくなって登場するまでの 心境の変化は何だったのでしょうね。 [映画館(字幕)] 8点(2019-05-13 01:09:51)(良:1票) |