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1.  マルホランド・ドライブ
ハリウッドの光と闇。  人間の持つ罪深さ。 欲望と嫉妬。 愛と憎悪。 希望と絶望。  それらの感情が直感的に理解できる部分である。 難解なようでいて、物語自体実はとても単純なようにも見受けられる。 ただ、この映画が一筋縄でいかないのは、夢と現実を織り混ぜながら、色々なモチーフを象徴として登場させたり、様々な解釈が可能な事だろうか。  また、幾重にも積み重なった謎が謎を呼ぶ多重構造こそがこの映画の持つ魅力であり、散りばめられた謎を解き明かして行く面白さであると感じる。  初見時、多くの人がそうであったように、一体何を見せられているのかわからない不思議な感覚に陥った。  何度も見返した今でさえ、全てを理解できたとは思えない。 だからこそ何度でも繰り返し観てしまう不思議な魅力がこの映画にはある。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2020-02-13 19:35:28)
2.  マリッジ・ストーリー
互いに尊敬し合い長所を言い合う仲の良さそうな夫婦だなぁと思ったらまさかの離婚する話だった。  弁護士を交えて裁判に勝つために互いを罵り合うシーンは観ていてつらい。 それをきっかけに私生活でも怒鳴り合うなどどんどんヒートアップして行く様がリアルだった。 ただ、実際の所離婚する決め手はなんだったのだろう?と感じた。 あれだけ激しくやり合った後でもまだ相手に対する配慮とかを見せていたから。本当に別れたいのかしらこの2人?って。  救いだったのは、2人とも自分の都合よりもちゃんと子供の事を一番に考えていた事。 子供との会話のシーンはとても優しさに満ち溢れていて良かった。  ただ、人間ドラマとしてはよく練られていたし、役者の演技も良かったけど、もうちょっと笑えるようなコメディを期待していたので思ったよりかは退屈だった。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-01-12 19:04:41)
3.  マレフィセント2
またしてもマレフィセントのツンデレ炸裂! オーロラ姫の結婚にあれだけ強く反対していたのに、すぐ許しちゃう。もうオーロラに対する愛が強すぎちゃって(笑)  で、なんやかんやでマレフィセントがまたヴィラン扱いされるわけね。まーた悪い人間が出てきたのよ。前回はステファンだったが、それを遥かに凌ぐほどのヴィラン=王妃ね。あっ、これは最初から敵だなというのは誰が観ても明らかなのでこれはネタバレではないので大丈夫でしょう。 とにかくこの王妃の企みのせいで、人間界VS妖精国+新勢力という構図の戦いの火蓋が切って落とされることになるのである。  まあ終始平和だったら面白くないからこちらとしては待ってましたの展開なのだが、ちょっとバトル面においては全く血の流れないファンタジーな戦いなのでそこまで血湧き肉踊らねぇ!(注・ディズニーだからね) とは言え戦争に突き進む中でのオーロラ姫とマレフィセント、それぞれの想いが揺れ動いていく様は丁寧に描かれていてとても良かった!妖精達も可愛いし概ね満足。
[映画館(字幕)] 7点(2019-10-21 22:29:26)(良:1票)
4.  麻雀放浪記2020
噂通りのヘンテコ映画だった…。  え?麻雀で九連宝燈だかを揃えると人が死ぬ?え?場合によっては雷が発生し、時空を超える?なんじゃこりゃーー!  麻雀モノと見せかけてやたら近未来なSFモノ。しかし、やってる事は殆どくだらないコメディだったという。北野武における「みんな~やってるか」みたいな映画だった。 当初はピエール瀧が出てるのに公開に踏み切って話題となったが、ピエールの出番なんて殆どないし、そんな事よりもベッキーの存在感がヤバい(気持ち悪い)映画だった。
[DVD(邦画)] 3点(2019-10-11 23:04:24)
5.  マローボーン家の掟
何かこの家には掟が色々有って、それを破ると大変な事になるというのが基本なんだけど、しかし重要なのはそこでは無くて、色々と予想外な展開もありつつ実はヒューマンドラマで、単なるホラーじゃないのが意外性あって良かった。洋画特有の無意味な恐怖演出もあまり無くて、意味が分かると怖い系の恐怖なのでこれは好きなホラーだった。あんまり書くとネタバレになりそうなのでこの辺で。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-10-03 07:34:01)
6.  町田くんの世界
原作をエンターテイメントとして昇華させた結果、色々と失ってしまったものや得た物もあると思うので、賛否両論あると思うが、これはこれで面白くまとまっていると思う。  どうしても時間的にキャラクターの掘り下げが足りない所があり、結果として強引な展開などがあったのでそこは残念な所。色々詰め込み過ぎて散漫になっている。しかし、それら全てをテンションの高さで乗り切ろうとしている点が素晴らしい試みだなぁと思った。  1000人から選ばれたという主演の新人二人もとても良い演技をしていてそこはとても良かった。特に猪原を演じた女の子はちょっと二階堂ふみを思わせる雰囲気で今後伸びそうだなと感じた。
[映画館(邦画)] 6点(2019-06-10 11:59:10)
7.  マイティ・ソー/バトルロイヤル
ラグナロクの方が格好良かったのに、バトルロイヤルて!なんか安易だしダサい。  ストーリー的にはどんどん壮大になって来たなぁ。ドクターストレンジなんか無理矢理絡ませてきた感じだし、ハルクまで出てくるとは。 シリーズのヒロインだったナタリー・ポートマンが急に姿形もなく消えていたのには大人の事情?を感じてしまう。 ソーは短髪の方が似合いますね。これまでちょっとチャラい感じだったけど、凄い貫禄が出た気がする。 ロキは完全にいい奴になっててなんか良かった。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-04-24 23:08:03)
8.  マイティ・ソー/ダーク・ワールド
ロキの為の映画。 その存在感と、いつ裏切るかわからないというハラハラ感。ソーと一緒に闘うシーンは胸熱!  しかし、全体的にはそれほど危機が迫っているという感じもしないし、いとも容易くひょいひょいと時空を超えたり、すぐ変身したりして煙に巻かれるので、なんか都合の良さばかりが目立ってしまう。
[DVD(字幕)] 6点(2019-04-22 10:16:20)
9.  マイティ・ソー
恋愛要素を無理矢理入れた感じがしてダメ。 なんとなく出会ったから付き合いましたという感じで、あまりにリアリティーがない。 まあ、宇宙から来た神話的人物が英語を話しているという時点でリアリティーもへったくれもないわけだが…もうちょっと、ねぇ?
[ブルーレイ(字幕)] 4点(2019-04-16 17:57:54)
10.  マイル22
事あるごとにゴムパッチン。 終始イライラ顔なマーク・ウォールバーグ。 気に入らない奴は仲間だろうと容赦なく罵る罵る! 気付けば回りに誰も居なくてボッチ。 でも、アクションになると頼れるナイスガイ。 もうこういう役はいかにもマーク・ウォールバーグな感じで好き。 とにかく、全体的にアクションがキレてて面白い。 ちょっとゴチャゴチャしすぎてる気もするけど、突如として肉体派の男が手錠されたまま大暴れしたり、意外な展開があったりと、飽きさせない仕掛けが満載で良かった。
[映画館(字幕)] 7点(2019-01-21 23:36:13)
11.  マスカレード・ホテル
刑事が潜入捜査でホテルマンに扮し、次々にやってくる曲者客や犯罪者に対処しつつ、礼儀や作法を学ぶことでやがて立派なホテルマンになっていくという物語(嘘)  ちょっといまいちだったのは警察側が潜入するに辺り溶け込むのが早すぎたのではないかなと。なかなかうまく演じられなかったり、捜査方法を巡ってホテル側と衝突したりというのがあればもっと盛り上がったのでは。  あと、ミステリを期待するとあまりの薄っぺらさに肩透かしを食うこと請け合い。  長澤まさみ扮するホテルマンの仕事に対する姿勢はとても素晴らしくて気持ちが良いものだった。
[映画館(邦画)] 4点(2019-01-21 23:14:38)
12.  マザー!(2017)
聖書とかに詳しくない私には何がなんだかサッパリわからなかった。もうサッパリ妖精ですわ。 なので、深い裏の意味とか無視して、率直に感じた事をレビューしたいと思う。  これは家にまつわる映画であり、夫婦にまつわる映画である。  結婚した当初は互いに愛し合っていると思っていても、所詮は他人。ちょっとした事で行き違いが生じたり、相手を理解できなくなってしまう。  この映画では妻の視点で進められる為、妻に感情移入していく事になるが、夫がとにかく理解できない。なんでそんなことをするの?と思ってしまう。そして、それが段々とエスカレートしていく恐怖を描いている。  ホラーとしては実にオーソドックスな展開で観客を引き付けるが、実は観客の想像する恐怖の範疇を超えるとどうなるのか?という実験を行っているのではあるまいか? この映画は恐怖がある一線を超えると笑いに変わるという事を示したのではあるまいか? だって、後半のあの展開はクレイジー過ぎて笑うしかない。なんちゅう展開だよ!笑  結論としては、結局一番怖いのは夫婦の価値観の違いだ。と、この映画は言ってるんじゃないかなぁ?(適当) まあ、映画は色んな見方ができるものだし、どれが正解と言う事もないでしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2018-10-16 17:31:50)
13.  マンマ・ミーア!/ヒア・ウィー・ゴー
お母さん(メリル・ストリープ)が居なくなって、今回は娘が主役…と、思いきややっぱりお母さん(若かりし頃)が主役だった! いや、娘の方もお母さんの跡を継いで家をホテルにしたりとか色々やってるんですけど、やっぱりお母さんの過去の出来事の方が刺激的で面白くて。 このヤングお母さんを演じたリリー・ジェームズがとにかく凄い存在感。 娘の父親が誰かわからなくなるのも頷ける程の凄まじい恋愛遍歴を見事に体現しており、その太陽の如く輝く美しさと相まってこれは説得力があった。 歌とダンスも見事で、メリル・ストリープが居ないという不安を完全に吹き飛ばしてしまっていた。  例の如くピアース・ブロスナンも歌っちゃうのだが、そのシーンは最小限に留められていたので良しとしよう。  過去と現在を行きつ戻りつする構成が見事で飽きないし、脚本的に1作目よりも良くなっていると感じた。 あと、やっぱりダンシングクイーンは盛り上がるなぁ。これは絶対大画面で見るべき。
[映画館(字幕)] 8点(2018-08-24 22:57:38)(良:3票)
14.  マンマ・ミーア! 《ネタバレ》 
花嫁が結婚式に父親を呼びたいというのは当然の事。 しかし、父親候補が3人も居て、会えばわかるだろうと思って3人とも招待してしまったからさあ大変! そこから巻き起こる大騒動と、無事に結婚式は成功するのかという物語。 父親候補の3人が皆自分が父親と思っているし、母親は参加者全員の前で不貞を暴かれるという公開処刑。まさに泥沼のグダグダ展開。もうね、DNA鑑定しかないわこれ!  しかし、あくまでこの映画は能天気なので、そんな重要な問題でも歌と踊りで乗り切ってしまう。もう父親なんて誰でも良し!むしろ、母親も3人のうちの1人と勢いで結婚してしまうという無茶苦茶っぷり!  とにかくABBAの名曲に乗せて歌って踊れる楽しい映画だ。 メリル・ストリープの歌唱力はさすが。 ピアース・ブロスナンは……2度と歌わないで下さい(笑)
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-08-22 21:02:49)
15.  万引き家族 《ネタバレ》 
犯罪を美化していると言う声もあるが、私にはそんなふうに感じられなかったなぁ。悪いものは悪いと描いているし、ちゃんと悪は裁かれているし。  最初は万引きをしなければ生活して行けない程困窮した一家なのかと思ったが、どうもそうではないらしい。 皆健康そのものだし、働いている大人が3人も居るし、おばあさんは年金貰ってるし、別に万引きしなくても生活できるのである。  ではこの家族は何故万引きをしたがるのか? 単に悪い事だと思っていないというのもあるが、主に万引きを行っている父親が息子に万引きさせている理由がヤバかった。  「他に教えられる事がなかったんですよ」  ええ?そんな理由で?(驚き) 即ち"万引き"という行為はこの映画において父親が子供に示す単なる特技であって、本気で万引きが必要な訳ではないのである。言ってみれば趣味みたいなもんなので、その辺は全然共感できなかったし、こんな父親嫌だと思った。  この父親が単なる犯罪野郎の上に、息子にはよく思われたいというだけの、ただの寂しいおやじである。 最後バスの中で子供に手を振って欲しかったなぁとか甘ったれた事を言っている人も居ましたが、そんな事をしては駄目。このおっさんを甘やかしてはいけない。また同じ事をする。そういう意味では突き放して終わるので、評価できる。  あと良かったのは、樹木希林の存在。一挙手一投足全て、出てくるだけでなんか面白い。あと、リリー・フランキーの情けなさ全般。特筆すべきは安藤サクラの色気。誘いに乗らない奥手な夫に対して自分から襲いかかるシーンが最高だった。有無を言わさずソーメンを口移しで流し込んで行くスタイル! ただ、松岡茉優と4番さんとのシーンは何が感動的なのかサッパリわからなかったが…。
[映画館(邦画)] 9点(2018-06-08 18:48:13)
16.  マンハント(2017)
ジョン・ウー作品に福山雅治って……アクションできるの?という不安しかなかったが、なかなかキレのある銃さばきと水上ボート操縦など凄い頑張っていたと思った。  あからさまに登場する鳩とか、最初はジョン・ウー映画を真似て実は他の監督が撮ったんじゃないかと思うぐらいあざといシーンが多かったが、ストーリーのいい加減さとしつこいぐらい繰り出されるアクションを観て、やっぱりこれはジョン・ウーだったなと勝手に納得していた。  「狼」や「フェイスオフ」みたいなスタイリッシュさはあまり感じられず、ひたすら泥臭いアクションが展開されていく為「ハードボイルド新男たちの挽歌」に近いかもしれない。もはやストーリーはどうでも良く(良くはない)、ひたすらアクションを楽しんだもん勝ち!  あと、ジョン・ウー映画には珍しい女性が銃を振り回して活躍していたのは新鮮で格好良かった!
[映画館(字幕)] 8点(2018-02-10 10:39:53)
17.  マンチェスター・バイ・ザ・シー
アカデミー賞脚本賞受賞しただけあり、たしかな構成と語り口で無駄がなく最後まで引き込まれた。 主人公の男が色々と闇を抱えているんだけど、次第に明らかになる過去と、現在の人々との関りを通じて揺れ動いて行く様を丁寧に描き出しており、不器用ではあるけどその生き方は素晴らしいもので感動的だった。
[映画館(字幕)] 8点(2017-06-25 21:07:00)
18.  マリアンヌ
う~ん、手堅い。圧倒的に手堅い映画だ。 最高の俳優とスタッフ。上質な語り口と演出。 それだけでも観る価値はあるだろう。ただ惜しいかな、物語が面白くないのが如何ともしがたく。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-06-22 20:44:57)
19.  マネー・ショート 華麗なる大逆転
経済に詳しくないと付いて行くのが結構大変で・・・。ちょっと分かり辛い所が多かったです。 「ウルフ・オブ・ウォールストリート」みたいな派手さは無いが、様々な登場人物の模様を淡々と描いているので、リアリティ的にはこちらの方が上だろう。ただ、もう少し爽快感を感じられる内容だったら良かったかなと思いました。
[映画館(字幕)] 6点(2016-03-08 15:40:43)
20.  マダム・イン・ニューヨーク
インド映画らしい明るくて前向きでハッピーな気持ちになれる素敵な作品。 ストーリー自体は真新しさを感じないのに、主人公の女性がとても魅力的で引き込まれる。苦手な英語を習得するため密かに英会話学校へ通いつつ、人間としても成長していくというストーリーは凄く元気を貰えた。 インド映画らしく、歌に乗せて一気に見せてしまう場面やダンスシーンもあり見応えたっぷり。 主人公を演じた女優は50歳になる大御所とは思えないフレッシュな演技でとても好印象。他の出演作品も見てみたくなった。
[DVD(字幕)] 8点(2015-01-14 14:59:26)
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