41. マルホランド・ドライブ
初見ではさっぱり理解できず。 夢か幻想が混じっていることはわかるけどその境目がはっきりせず、意味がわからず途方にくれて、思わず解説サイトをあさってみることに。 これほど置き去りにされた感覚は寺山修司の『さらば箱舟』以来か。 デヴィッド・リンチや寺山修司のアングラ系作品は難解で頭が混乱して疲れるので苦手。 一つの不明点でもあればそこに引っかかるタイプだと、イライラしてフラストレーションが溜まるばかり。 感性で観るのがいいようで、論理的に納得しようとすると迷路にはまる。 ナオミ・ワッツの魅惑の裸体のことなど吹っ飛んで、超難解な問題を必死で解こうとあがき出す。 本作はとても自分の手には負えない。 人の解説など参考にせずに自力ですべて感じ取れた人に畏敬の念を抱いてしまう。 解説を踏まえた上で見直すとなんとなくわかったものの、こういう世界観はやっぱり合わないし、同性愛的なドロドロした要素も苦手。 クオリティは高いけど、初見でわからないのも当たり前のような作り方って研究対象ではなく娯楽を求める映画としてどうなの?って気持ちも。 [DVD(字幕)] 3点(2013-07-07 22:03:57) |
42. マトリックス
《ネタバレ》 CGのアクションしか印象に残っていなかったが、久しぶりに見直してみるとストーリーもおもしろい。 人間とAIとの戦いに救世主が現われるのはよくあるSFだが、そこに仮想空間の概念が加わる。 ストーリーに哲学性、映像に最新CGを用いて、独特の世界観を作り出している。 ただ、設定が難解でなかなか把握できず、わかったようなわからないような感覚のまま押し切られるので煙にまかれた感はある。 その一方で、ネオが女のキスで蘇生して救世主の活躍を見せるといった童話レベルのところもあって戸惑う。 [DVD(字幕)] 6点(2013-06-05 01:38:44) |
43. マッチスティック・メン
《ネタバレ》 詐欺師の二人組といえば「スティング」がまず思い浮かぶが、そこまでの爽快感はない。 それでも、父と娘の物語も交錯して引きつけられて面白い。 ただ、ネタばらしでアンジェラが詐欺師グループの偽娘で、一年後にばったり再会するラストは説得力がない。 あまりに偶然に頼ったストーリーだし、元妻に電話するだけで犯行がバレる計画だし。 アンジェラを許せたのは、結果オーライで詐欺師から足を洗って本当に自分の子供を授かる幸せをつかめたからだろう。 ニコラス・ケイジの神経症の演技は見事。 アリソン・ローマンも本当に14歳くらいに見せたのはすごい。 [DVD(字幕)] 7点(2013-05-17 20:29:09) |
44. 街の灯(1931)
チャップリンの最高傑作で、チャップリンの才能がいっぱいに詰まった作品。 演技、間合い、ストーリー、すべてが計算尽くされ、オシャレに洗練されている。 セリフなしでこの表現力はまさに芸術品。 酔うと別人格になる金持ちとチャップリンのからみがおかしい。 そして、切なく余韻のあるラスト。 コミカルでハートウォーミングな名作で、後のコントやドラマ、映画にどれだけの影響を与えたかがうかがえる。 パイオニアとしての凄さも加味して満点で。 [DVD(字幕)] 10点(2013-02-16 19:51:06) |
45. 真木栗ノ穴
前半までは面白くなりそうな雰囲気があったのに、終盤まとまりがつかなくなった感じでガッカリ。 怪異譚として完成度がそれほど高くなく、エピソードのリンクが弱くて話が収束しなかったような印象。 [DVD(邦画)] 3点(2013-02-06 22:06:42) |
46. 満月 MR.MOONLIGHT
タイムスリップで津軽藩の侍が現代に。 そこで出会った女教師と恋に落ちるファンタジーだけど、二人の恋にあまり感情移入できず。 タイムスリップもありがちなストーリーなので、プラスアルファがないと物足りない。 [ビデオ(邦画)] 4点(2013-01-18 23:19:12) |
47. マイノリティ・リポート
《ネタバレ》 3人のプリコグが予知した殺人犯は、捜査官(トム・クルーズ)自身だった―― 犯罪予知システムのSF的設定が面白く、スピルバーグ監督がうまく映像化している。 未来の最新機器を使っての逃亡アクションは、好みじゃないからか長く感じる。 サスペンスで最後まで引っ張られるし、言いたいことも伝わるけど、いまひとつ印象に残らない。 ラストが真犯人の拳銃自殺じゃ、意外性もなにもないからか。 プリコグにもっと焦点を当ててもよかったのかも。 [ビデオ(吹替)] 5点(2012-12-23 01:13:54) |