1. マタ・ハリ(1931)
《ネタバレ》 美貌を武器にした女スパイから、恋する女への変貌。ちょっと不可解なシーンやエピソードから彼女の本気度がわかる。あのまま恋をしなければ、ずっとスパイを続けていたであろう彼女は、連行されるにもかかわらず清清しく凛とした表情をみせる。看守たちの思いやりのある態度に心が洗われる。時代も場所も異なるが、まるで源義経が平泉でやられず、モンゴルに逃れチンギス=ハンになった伝説が作られたように、マタ・ハリもまた(不可能であっても)どこかに逃れたのではないか(逃れていてほしい)という気持ちにさせる。ちょうど『明日に向かって撃て!』のような余韻が残る。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-15 13:21:08) |
2. マルクス兄弟 オペラは踊る
でてくる芸(歌だったり、ピアノ、ハープなど)は、とてつもなくスゴイんだけれど、ギャグの感覚がいまいち合わなかったので・・・。笑いというのは、難しい。 [DVD(字幕)] 4点(2006-07-02 16:28:40) |
3. 間違えられた男
《ネタバレ》 ジリジリしていた。まず最初。「これは実話だ」とヒッチコックが我々に告げる。その時点ですでに疑いが……。「実話って言っているだけじゃないの?」「またまた観客を騙して~」とか思った私は、もう素直さというものを忘れてしまい、汚れてしまったのかもしれない……。で、結局のところ実話なの? どっちでもいいといえば、どっちでもいいのだけれど、ヒッチコックがホントのことを言ったのか、私たちをかついだのかが気になって、ね。そして最後。「ぜんぜん似てねーじゃん!」ってのが感想。 [DVD(字幕)] 4点(2005-08-24 22:59:43)(笑:1票) |
4. マダガスカル
《ネタバレ》 動物園スターご一行が、マダガスカルに着いた後、ライオンはこの地を“Hell”だと感じて落ち込み、シマウマは“Paradise”と感じて飛び跳ねる。そして“動物園派”と“自然派”に分かれ(実際は砂浜に境界線をひいてあっちとこっちに分かれるだけだけれど)て、ライオンは他の2頭を引き込んでシマウマに「ここが楽しいなんていうヤツなんか仲間じゃねぇ。こっちくんなよ!」というようなことを言う。……が、シマウマが楽しそうにしているのをみて、キリンとカバの2頭はシマウマ君のほうに行く。ひとりぼっちのライオン。どうするのかなぁと思って観ていると、あっさり「そっちの仲間に入れて」とシマウマたちのテリトリーに入れてもらうのだ。そう、最初は意地をはっていても、仲間に戻っていくのはけっこう単純で「そうだよな、簡単なことなんだよな、ちょっと見習おう」とか思った次第であります。いろんなところに他の映画をパロっているシーンがあるので、モトネタを知っているシーンにあたると「おっ」と思います。ただ、終わり方があっさりしすぎていたのが残念。オチがもう一押し足りない! [映画館(字幕)] 6点(2005-08-16 23:51:58) |
5. マタンゴ
《ネタバレ》 この『マタンゴ』というタイトル。コレに惹かれて観る前から「マタンゴ!マタンゴッ!」と盛り上がっていた。ドラクエの敵キャラ“おばけきのこ”を見ては「マタンゴ!」と言い、自らを鼓舞してきた。なもんだから、実際に観て失望しないか?という不安が……。そんな不安はさておき、観ました、観ましたよ。ちょいセレブな感じの若者7人のヨットクルーズ。そのときの音楽がとても楽しくで期待感が増幅。それもつかのま、嵐に合えば、あっと言う間に仲間割れの予兆が!期待どおりに話が進む。ラジオはすぐに電池切れ。マタンゴがいつ出てくるかと楽しみに待っていた30分。マタンゴと名付けられた巨大キノコの標本?が出てきたときに期待感は最高潮へ。難破船の中がむせそうになるくらいカビ(胞子)にまみれているのも、観ているだけで気持ち悪い。その後もオキマリのパターンでストーリーが突き進む。仲間割れどころではなく、狂ったうえでの喧嘩、殺人、裏切り、出し抜き……人間のエゴが露になって、なかなか醜い展開となる。はっきりいって後味は悪い。それにしてもどーして、マタンゴが人間を襲うのか?がわからなかった。それが明らかになったのはDVDの特典映像「予告編」を観たとき。じ、実は、マタンゴ……吸血モンスターだったのだ!!いやぁ、気付かなかった。それはともかく、私もプロフェッサー同様、あの島に行ったとき、愛する人と一緒にキノコとして生きるのが正しい道だったよーな気がしてならない。《印象に残ったセリフ》「あいつら半分キノコだ!」←真剣に言っているのが、妙におかしい。 5点(2005-01-13 23:39:11)(笑:4票) |
6. 麻雀放浪記
イカレた話ですが、面白いです。男の物語としては、『華麗なるヒコーキ野郎』と通じます。甘えん坊の男の、バカなこと(彼らにとっては麻雀に克つってことは、家の権利書なんかより大事なこと)にとりつかれて周りのことが見えなくなっていくお話。大竹しのぶの「私があんたを好きなんじゃない、あんたが私を好きなんだ」と叫んだ場面がとても好きです。 7点(2004-12-25 15:54:19) |
7. マカロニ
《ネタバレ》 でっかいアイスクリーム(イタリアだからジェラートか)を口のまわりにベタベタつけて歩くマルチェロ・マストロヤンニとジャック・レモン。何か、頭のネジがゆるんで、ハイになっているような状態なんですが、若い頃のいろいろと忘れていたこと、失われた時間を取り戻すための大切な行事のひとつなんでしょうね。そんないい場面なのに、罰当たりな私は「X卿が!!!!(爆笑)」(『あなただけ今晩は』参照)と笑ってしまった……。それはともかく、「ありえねーー」っていう作り話をどんどん作っていくマストロヤンニと、それを信じる(信じてあげる)周りの人、そして超現実派だったジャック・レモンまでもが、作り話をする。温かい、友人のため、自分のための「作り話」を私は応援したい。すごく『ビッグ・フィッシュ』に通じる映画です。予定を早めてアメリカに帰るというジャック・レモンに対し、マストロヤンニは「見送りにいくよ」。そしてレモンは「(来なくても)いいよ」と言う。なのに翌朝、レモンはずーーっとマストロヤンニを待っている。そして、マストロヤンニが来ないとわかった瞬間、今度は自分が飛行機をキャンセル。マストロヤンニの一大事と、彼の家に行くのです。すごい信頼関係。実際、自分が来なくていいよと言ったんだから、見送りに来ていなくてもなんにも気にしないし、ただ来られなかっただけと思うものなのに、あの緊迫感、信頼感は本当に素晴らしいです。 8点(2004-12-11 09:27:11) |
8. マスク(1994)
ジム・キャリーのオーバーアクションに疲れた映画でした……が、初々しいキャメロン・ディアスが超セクシー&かわいかったので良かった、良かった(笑)。現時点でキャメロンがむっちゃかわいいのが、この『マスク』と『ベスト・フレンズ・ウェディング』かと。木にしばりつけられて、びしょぬれになった彼女は、とっても色っぽかったです(ポッ)。悪いやつらが骨抜きになる気持ちが痛いくらいにわかりました。 5点(2004-07-10 23:19:44) |
9. マイノリティ・リポート
《ネタバレ》 なんで、殺人予告の場所、その時刻に、トムくん自ら向かおうとするのかがわからない。『ペイチェック』ですら、ベン・アフレックとユマ・サーマンは自らの死の現場(と予測された場所)には行きたがらなかったのに……。努力して現場に向かおうとしているトムくんが、こっけいに見えました。予知能力者、アガサの力を認めているがゆえに彼女のいろんな指示に従っているのに、「自分が殺人をする」ということについてのみは「間違いだ」と信じ切っているのが、またすごいです。もしかしたら、赤玉(突発的殺人)ではなく茶玉(計画的殺人)だったから、自分はまったく計画なんてしていないってことで安心したのかもしれません。でも、事件はどう見ても茶玉ではなく赤玉でしょう。その場の怒りにまかせているわけだし、その後は事故のようなものじゃないっすか。あっ、でもトムくんじゃなくって黒幕による計画的殺人っていう可能性もなきにしもあらず。じゃあやっぱり茶玉でよかったのね。……なんてことをぼーーーっと考えていましたが、やっぱりサスペンスとしては問題アリアリです。あーーーん、がっかり。《観賞後の一言》「えっ?これが平穏な生活なの?」 4点(2004-07-10 18:12:13) |
10. 魔人ドラキュラ
《ネタバレ》 クラシックを使った出だしの音楽、とある男性がドラキュラ伯爵の待つ邸宅にいくときのおどろおどろしさ、そう期待感は十分だったんですよぉ。村人が男性に十字架を手渡し、「信じないかもしれないけれど、お守りだと思って」と言ってもたせる……それが、あんまり役に立っていないというか……十字架に一度はひるんだドラキュラもその後はなんの障害にもならずに、あっさり男性を子分にしてしまう。一事が万事、あっさり流れすぎるんですね。はじめの紹介のされかたをみて、きっとこの人は何か重大な役割を担っているはずだと想像する……それが見事に裏切られる、そう、何の関係もなくただやられるだけ……みたいな、、、ね。肩すかしばっかりで、ちょいとイライラ感が募りました。やっぱり私は、「くるぞくるぞくるぞ~」という期待感を裏切られない映画が好きです。単純なんでしょうね。 4点(2004-06-13 14:05:18) |
11. マイ・ラブリー・フィアンセ
《ネタバレ》 『クリスティーナの好きなコト』で、フェイクの胸をつけていたよきアネゴ役のアップルゲイトが出ている新作だったので、思わずレンタル。時空もので、ロマコメという好きな要素があったのも好印象でした~。ただ一抹の不安はジャン・レノ。あの人のコメディはホント、注意が必要だ。中世ヨーロッパの騎士であるジャン・レノが魔術によって現代のニューヨークに現れる。ヨーロッパとニューヨークの空間移動は、ジャン・レノの部屋がNYの博物館に展示されているので、違和感なく受け入れられますが、ジャン・レノの解ったような解らないような、現代に対応しようとしているのに、頑なに受け入れない部分もあって、ちょっと辛かったかなというのが正直な感想。でもね、クリスティーナ・アップルゲイトはかわいかった~。彼女はいいね。変な男にダマされたりしているけれど、そこのところがどう破綻していくのかに興味津々。ラストにはちゃんとよさげな青年と出逢い、幸せそうな未来が待っていそうなところもいいです。ただ、ジャン・レノが元の中世に戻るとき、彼女が先祖である姫にたくした髪飾りに、当のお姫さまがあんまり嬉しそうな反応を示さなかったのがマイナスポイント。そりゃあ素晴らしい宝石たちに囲まれた生活をしているのでしょうけれど、何かを感じてもらいたかったなぁ~。どうせなら、もっと喜んで欲しい。あれじゃあ、すぐに無くしてしまいそうだよ。とまぁ、ちょこちょこ不満が残る設定でした。従者役の人のはちきれ具合、魔術師のおっちゃんの出で立ちなんぞは、とてもよかったので、惜しいなぁ~と思っております。 [DVD(字幕)] 6点(2003-12-20 09:54:06) |
12. 真昼の決闘
《ネタバレ》 グレース・ケリーがきれいなのは言うまでもありませんが、保安官の元彼女との「女の闘い」が面白いです。グレース・ケリーは次第に崇め奉られる役が多くなってくるので、ちょっとしたことに不安になったり、開き直ったりする彼女が見られるのは、「ああ、彼女も人間なんだよなぁ」と当たり前のことを感じさせてくれます。 7点(2003-10-31 08:20:18) |
13. マーサの幸せレシピ
《ネタバレ》 姉妹二人ともイタリア男の餌食になってしまったな。というのは冗談ですが、マーサがマリオに惹かれる気持ちはわかります。自分ではどうしようもなかったリナを和ませてくれて、リナの父親探しにも親身になってくれて、しかもマーサの料理人としてのプライドを大切にしてくれる。ただ、この二人が上手くいくかどうかは別問題。マリオとリナが料理をした後のキッチンを見て呆然とするマーサは、マリオと生活すると発狂してしまうかもしれない。マーサの几帳面さがうまいこと崩れてくれればいいんですが、サービス精神が旺盛すぎる男性と付き合うのは、マジメな女性にとってしんどいものです。結局、姉さんと同じようにイタリア男と別れてしまうかも。想像の世界はここまでにしておきます。このストーリーはけっこう好きなんですが、もう少しリナがマリオになついた理由を示すエピソードが欲しかったのと、下の階に住む男性が中途半端だったこと、それからマリオと接するようになってマーサがどんな料理人になったのかをエッセンス程度でいいので示してもらいたかったな。ちょいと消化不良。 6点(2003-10-29 06:56:33)(良:1票) |
14. マッチスティック・メン
ニコラス・ケイジが潔癖症の詐欺師を演じるってことで、そこそこ期待をしていました。フタを開けてみると……なんだぁ~、(ニコラス・ケイジとしては)普通じゃん。潔癖症を名乗るからには、もっと潔癖して欲しかったのが本音です。扉を開閉するときに「1、2、3」と3回開け閉めしてから行動しますよね。「one two three」と英語で言ったかと思えば「イチ、ニ、サン」と日本語だったり、イタリア語だったりするのがどうも。潔癖症ならかけ声も統一しろ! それから車の灰皿にタバコの吸いがらが溢れているところ。潔癖症って車はいいんかい!とか思ってしまいました。 7点(2003-10-26 06:36:57) |
15. マンハッタン
《ネタバレ》 ほんの数日前に観た映画なのに、カラー映画だと勘違いをしていた。モノクロ映像なのにニューヨークの色彩が鮮やかに浮かんでくる。これと同じような感じだった映画あったなぁ~。そうそう『お熱いのがお好き』だ。アレもモノクロだってことを忘れるくらい色鮮やかに映っている。映画って不思議なもので、映像や音、ストーリーなんかをそのまま受け取るんじゃなくて、頭の中でいろんなものを補いながら、想像力を発揮させながら観ているんだなぁ~と、妙に納得してしまった。この映画については、私自身、とても不思議なんですよ。はっきりいって登場人物が話している内容はほとんどわからなかった。なんか小難しいこと話しているなぁ~という程度。キャー、お恥ずかしい。30超えてこんな言葉はくなよぉ~。でも、しょうがないんです。実際にわかんなかったんだから。でもね、なぜか飽きることなく観れたし、むしろ心地いいって感じ。理由は何だろう?音楽がすばらしかったから、会話のテンポが良かったから、なのかなぁ~??? はっきりしなくてゴメンなさい。そこんところがわかったら、このコメント書き直します。点数も変わってくるかも。その点を踏まえた上で……主人公の男、あんた少女の純愛なめとんのか!ふざけんなよ。あんたなんか、あの子が大人になったら捨てられる運命なんだぞ。あっちフラフラ、こっちフラフラしやがって~っっ。(ってそんなにいろんな女性を渡り歩いているわけではないけれど、そんなイメージかな)少女よ、ロンドンで超ハンサムで超いい男を見つけておいで。あんなヤツに義理立てすることないからね。蛇足ですが……メリルが暴露本を出そうとする元妻役で出てきたとき、むっちゃウケました。メリルって、どうしてこういう役が多いの? 6点(2003-10-19 06:07:03) |
16. マダムと泥棒
ずっこけギャングたちの現金輸送車から現金を奪う作戦はなかなか良かった。ただただ、おせっかいではた迷惑な婆さん(マダム)の行動が……。ヒジョーに疲れた。ほとほと疲れた。マダムを利用したギャングたちの焦燥感を追体験した気分になってしまった。あのマダムの行動を笑ってみられるようになったら、私も大人になったという証なのかもしれない。まだまだムリですm(_ _)m 5点(2003-10-16 13:23:11) |