1. マルホランド・ドライブ
《ネタバレ》 1回観ただけでは何も分からなかったが、数回観て、あ、前半はダイアンの夢なんだと気づくと全ての謎が解け、色んな意味不明だった場面が一つ一つちゃんと意味があるのだと感心する。観るたびに新しい発見があって、もう本当に楽しませてくれるなあ。ただ、この映画の本当の意味はそんな謎解きの楽しさではなく、各場面の映像と音楽が織り成す美術品のような美しさ。何も理解出来なくても瞳に映し出すだけで価値のある芸術品。そういった映画と思う。それぞれ好きな場面があるでしょうが、私は何故かオーディションの場面でやけに唇のセクシーな女優さんと夢の中のカミーラ役の金髪の娘が歌う場面。特にカミーラ役の娘のあのへたくそな歌が耳から離れない(笑)。ナオミ・ワッツの演技もすばらしい。前半の眩いほど愛くるしいベティと後半のすさんだダイアンが同一人物の演技とは初めはとても思えなかった。そのすさんだダイアンがカミーラとのラブシーンで一瞬魅せる妖しくも可愛らしい表情。この映画で俄然ナオミ・ワッツのファンになってしまいました。リングは内容はどうでもいいから彼女を見ているだけで幸せだった。 9点(2003-12-11 20:58:07)(良:1票) |