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自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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1.  マッドマックス 怒りのデス・ロード
ヘナヘナと崩れ落ちそうになる日本語吹き替え版で拝見。みんな安定した仕事してるのに、マックスだけなんであんな…とほ~。 などと最初にガッカリ面を書いた上で、本作のインパクトはもうバイオレンス・グレパッパ族の活躍に尽きるなあ。もうね、『人生狂想曲』のオープニングまで思い出しちゃったくらい、モンティ・パイソンにシンクロしてしまいまして。 そもそもこのシリーズ、1しか観てなかったんですよね。しかも観たのは80年代。今回、新シリーズだと思ってレンタルして、オープニングで「しまった続いてるじゃん!」って(苦笑)。だもんで途中を知らないものでして、マックスのマッドさ(つうか壊れ方)の急上昇ぶりになんつーか衝撃でした。 …くだらない余談でした。世界の作り込みはすごかった。「サスティナブル」という言葉の対極にある、人間を『資源』とみなした究極の鬼畜社会。それがセリフ的な解説なしに、ストーリーの流れに沿って自然に提示されていく。SF作品の醍醐味をたっぷり含んだ展開で、こういう部分は『CODE46』とかを思い浮かべました。 未来が舞台になるSFである以上、観客との間に何かしらの接点を設けないとストーリーに入ってきてくれないわけですが(悪い例だと『オブリビオン』はそのあたりをサボった作品ですな)、徹底改造された車たちがその役を担っているという、安定のマッドマックス仕様。ほぼすべての舞台が車中・車上なので、現実との乖離が少なく、異世界にスムーズに入れます。ここ重要。 この映画の世界は社会構造から産業・生死観に至るまで本当の異世界なので、観客のいる世界とはガッツリと違ってる。自動車のような見慣れた舞台装置の上でストーリーが進む絶対的な必要性があったはずです。これをやらなければ成功しなかったろうと思いました。  …でもやっぱ、グレパッパ族のインパクトでしたねえ。アレが全部持ってっちゃったなあ。マックスどころかセロン姐まで完全にかすんじゃったなあ。 あと、カラスの地で、竹馬みたいのに乗って歩いてた人たち。あれは画面に映るの自体が一瞬だけなのに、強烈に印象に残りました。 ジョージ・ミラーと前田真弘のイマジネーションにズッポリはまった120分でしたね。
[インターネット(字幕)] 8点(2016-04-23 21:46:46)(良:1票)
2.  マン・オブ・スティール
ワイリーの『闘士』、40年代フライシャー版、そして50年代TV版までが正当と思っている自分としては、これが唯一観たかった映画版ってコトになるんじゃないかな。  (詳細はブログにて)
[DVD(吹替)] 7点(2014-05-31 01:22:00)
3.  マチェーテ 《ネタバレ》 
続編公開を機にiPad鑑賞。 見る前は何となく、『キス・オブ・ザ・ドラゴン』のメキシコ版みたいなやつを想像してたんだけど。なんだこのロドリゲスならではの過剰な安定感(笑)!  (詳細はブログにて)
[インターネット(字幕)] 5点(2014-03-09 19:08:09)
4.  マルクス兄弟デパート騒動
これまで、そんなに多くのマルクス作品を観てるわけじゃないが、今のところ本作が一番好き(凄いのは断然『二丁拳銃』だけど)。 (詳細はブログにて)
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-29 22:31:53)
5.  満月のくちづけ
自分でも信じ難いが、昔は三宅祐司が好きだった(笑)。 その流れで観に行ったのだが、深津に完全にヤラレた。 今でも自分の中では、彼女は最強清純派アイドルだ(笑)。 CDは即座に買った。ビデオも買ったが、封は切ってない。 オイラが保存目的でコレクションした唯一の映画(笑)。  …いかん、こんなくっだらねえ事ばかり思い出す自嘲気味な夜には映画なんか観れねーぜ。 部屋でひとり紫煙にまみれながら、ラヴェルにでも浸っちまおうか…。
[映画館(邦画)] 8点(2007-04-20 23:08:32)
6.  マッチポイント
うーん。うーん。うーん…。 『陽の当たる場所』ってのはまあ、そうかなあ。どっちかというと『死の接吻』みたいなドライさを期待してたんですが。あと序盤は、主人公の立場から猛烈にバラードのセレブリティ犯罪小説『コカイン・ナイト』を思い浮かべました。ソッチへ進んでくれると…ってウディ・アレンはやんないか。製作がBBCだけあって、ロケーションはいい場所押さえてます。そこは評価できる。スカーレット・ヨハンソンは何かダメだったなあ。熱演はわかるんだけどね。 結局、ラストのアレが政治的なメッセージになる点だけが評価ポイントになりますた。あえてイギリスで撮るからには言っておかねば、みたいな印象も受けますが…。 件の《運》については、あんまし…驚きがないからかなあ。コロンボが出てくれば吹っ飛んじゃう程度の、微妙な運でした。
[映画館(字幕)] 4点(2006-10-07 02:35:55)
7.  マルクスの二挺拳銃 《ネタバレ》 
まあマルクス兄弟は例によって、方向性の定まらないギャグで状況を引っ掻き回しつづけるんですが…今回は善人と悪人が明快なので、後半は三兄弟のモチベーションがすげえ持続しますです(その分、破壊力もUPしてますが…)。 転機は悲嘆に暮れるヒロインとグルーチョの会話で、 "Well... we're young. Another miracle will happen."(←ヒロイン) "You're right. Come on, miraclemen."(←グルーチョ) そして3人は無言でヒロインの家を去り、悪人の元へ向かう…何だこのマルクス兄弟のカッコよさ! まるで西部劇じゃん(いや西部劇じゃないとは言わないっすが)。  クライマックスは西部劇のお約束、列車アクション。これがとんでもない! 燃料の薪を失って「何でもいいから燃やせ!」的なよくある展開になるんですが、ここから先は書くと面白くないので実際に見て頂きたいトコロ。カトゥーン・アニメなら不思議じゃない展開を、実写でやっちゃうバイタリティに感動します。  ●追記:今回のハープはインディアンの竪琴(ホントか?)を使うという変則ワザ…ピアノは西部らしくホンキイトンクを期待してたんだけど、聞く限りは普通に調律してあったように思いますです。
[DVD(字幕)] 9点(2006-08-20 00:58:35)
8.  マルホランド・ドライブ
『砂の惑星』を映画館で見て以来、この監督は「存在しないもの」として扱ってきたので、オイラ的には初リンチ。  先週、ハネケ映画祭でスイッチが入ってしまったおかげで、オイラの脳内ビデオプレーヤーが活性化してしまいました。2時間の映画なら、観終わって数時間くらいは脳内再生可能な状態です。 で、「マルホ観るなら今しかねーだろ!」って借りてきましたよ。 いい具合にヒネクレた映画だったと思います。でもこれよりシャルロット・ゲーンズブールが怪演した『アンナ・オズ』の方が複雑な迷宮を楽しめるんだがなあ。ハリウッド作品でないと、やっぱ注目度低いのかなあ…あ、監督の目的は夢破れた少女の絶望にある、ってのはわかってますよ。まっ白な幸せを描く事で、奥底の絶望の深さを表現するという…でもハネケを続けて3本観た後のオイラにはわかりやすすぎだ(結局ソコで評価するんかい…なんか「どっからでもかかって来なさい」モードですな)。 オイラにとってナオミ・ワッツは素直な感情移入を許す女優さんで、特に本作では2回のリハーサルのシーンで「玉虫色の純白」という摩訶不思議なモノを見せてくれます。なので後半のおっぱい丸出しはちょっとキツかったかなぁ…黒い方の彼女はイマイチでした。
[DVD(吹替)] 7点(2006-08-06 18:39:31)
9.  マルコヴィッチの穴
告白します。 この映画が出てからしばらく、監督を間違えておりました。スパイク・ジョーンズじゃなくてスパイク・リー作品だと思っておりました。「いっやぁ、『マルコムX』の監督が、こんなオサレな映像も作るんだなあ」と驚いたりしちゃってました。 …んで当然、何度もDVDを再生しながら、この《社会派作品》の作中に埋め込まれた《黒人問題》を血眼になって見つけ出そうとするワケです。 「この7・1/2階というのに何か意味が…」なかった。 「こ、このサルが黒人をシンボライズして…」だが作品前半で消えてしまった。 「おお! マルコビッチになる事で、自らの黒人文化を抑圧して白人社会に溶け込んだリー監督の含意が…」考え過ぎだってば。 「まてまて、この、らしくないチャーリー・シーンの演技は白人の黒人に対する嘲りが…」ないないないない! 「そうか。マリオネットという記号に、操作され続ける大衆文化の」いいかげんにしろ>自分。 …そんなこんなで鑑賞にグッタリと疲れきってしまい、監督が違ったというのに気付いたのは数ヵ月後…あの時の壮大な徒労のため、いまだに高い点数をつける事ができません。悪いのは自分なんだけど。 あ最後に、キャメロン・ディアス&チャーリー・シーン、ナイス! 
[DVD(字幕)] 4点(2006-05-03 15:56:36)(笑:2票)
10.  マーズ・アタック! 《ネタバレ》 
わあぉう! しまったあアァァー! こんな素ッ晴らしい馬ァ鹿映画を今まで見ないでいただなんてーッ! …って、ティム・バートンは私的にハズレが多いんで、避けてたのは事実ですけどね。トム・ジョーンズが本人役でストーリーに割り込んできた時にはもう、あまりのくだらなさにひっくり返っちゃったっすよ。あれだけ超豪華キャストで固めておいて、有名芸能人役がトム・ジョーンズだけなんかい~っ! 日本で言えばアレよ、高倉健&宇津井健の主演映画で根津甚八や緒方拳や役所広司も出てる中、尾藤イサオがただひとり有名人役でスターしてるって感じっすよ。火星人もお茶目さんでしたが、終盤で彼らを撃退してるシーンの脱力感がまた心地いいんだわぁ…。ぽわ~ん。脱力感満点のシリィムーヴィーッ。●追記:アネット・ベニングが断酒会でスピーチしてるシーンに脱力。『2999年異性への旅』のあのシーンはコレが元ネタかあ。●追記2:あれから3回繰り返して見ました。ラスト、議事堂の廃墟に立ってのリッチーの演説「I was thinking, maybe instead of houses we could live in tepees. Because it's better in many ways.(ボク思うんだけど、先住民の家に住むのもいいんじゃないかな、いい点が多いから)」…つまり、この映画のテーマは「アメリカ先住民に対してやってきたコト」を強烈に意識したもので、アメリカ史を逆視点で再現してたワケっすね。マジョリティとマイノリティの逆転。B級バカ映画のフリしながら、実はH.G.ウェルズの志を継ぐ正統的な『宇宙戦争』テーマです。さてさて、ティムならぬトム・クルーズはここまで迫れるか…?●2007/8/18、『火星人メルカーノ』を観る。こっちの点は下げざるを得まい。バートン、アンタの映画はメルカーノ度が足りない。
[DVD(字幕)] 9点(2005-06-11 00:41:00)(笑:1票) (良:3票)
11.  魔の家
これは歴史上、極めて珍しい希少品映画だ。以下うんちく。この世にミステリーとSFが生まれる前の事。この世の大衆小説ジャンルはロマンス(恋愛物ではない。『宝島』『岩窟王』なんか)と、ゴシックロマンスに分かれていた。要するに冒険小説か怪奇小説か、である。ロマンスは19世紀末に歴史・戦記・冒険などへと専門ジャンル化していく。他方、ゴシックロマンスが生み出したのはミステリ・SF・ファンタジー・ホラーなど。本作はこの進化する前の原始ゴシックロマンス映画と言ってよく、明確なジャンル意識がない(ホエールの前作『フランケンシュタイン』もそう)。したがって、時々怖いんだか可笑しいんだかよくわからないシーンが出て来て、現代の観客を戸惑わせる。また、表面上語られるよりも明らかに深いドラマが、この家の過去にあったはずなのだが、観客へはいろいろな手がかりを提示するだけで種明かしは行われない。そしてこういう不条理な状況下で自分自身を見つめ直すという、教養小説的な展開まで見せるのである。かくしてホエールは19世紀中期のイギリス小説の風味を映像に移植するのに成功したが、以後このスタイルを真似する映画は出なかったように思う(一部を切り取ってパクったというのはあるが)。知る限り唯一の、正統派ゴシック・ロマンス映画。見るほどに理解が深くなる、スルメ的逸品。
[DVD(字幕)] 7点(2005-05-14 17:22:40)(良:1票)
12.  マトリックス レボリューションズ 《ネタバレ》 
この壮大な3部作のテーマとは「オラクルは扱いづらい・技術顧問は頭が固い」って事なワケね。サイバーパンクの原点と本質はよく掴んでいた。ギブスンの言語センス、スターリングの哲学性、反逆者チャールズ・プラットのカウンターカルチャー的世界、そして特に数学的可能性を扱いたがるルディ・ラッカーへのリスペクトの示し方が興味深かった。総じて言えば「サイバーパンクいろいろ感想文」。それ以上のモノでは決してないし、かなりSFを読み込んだ人間でないとその辺の勘所が掴めないはずなので、実は真の観客層はかなり狭いと言える。3作目に人気がないのは、このあたりのテーマ、「情報の可能性が無限に広がったコンピュータ時代の、人間の意義とは何か?」に本気で決着を着けようとした必然の結果だろう。真剣に本物のSFテーマを扱ったハリウッド映画は必ずコケる。この因果応報からは、ウオシャウスキーも逃れられなかったようだ。余談:あの世界の機械の進化速度から行くと、人間は滅んで仕方ないと思うなあ…だから敵をスミスに切り替えて「遥かな未来の、機械世界の末路」までチラっと見せちゃってるのは、賢いとも言えるしズルいとも言えるし…ま、両方ありでズル賢いんでしょうな(笑)。
4点(2004-09-30 00:53:57)
13.  マッハ!!!!!!!! 《ネタバレ》 
ムエタイと言えば『破壊王ノリタカ』しか知らないオイラでも、「おおっ、ヒジ決まった! ヒザ決まった! カカト決まった!」ってな具合で大盛り上がりでした。とは言え、この点数をつけるのはムエタイアクションの素晴らしさだけではない。基本ができている(惚れ惚れするようないい絵がいっぱい)し、遊び心もいっぱい(チンピラ登場のシーン、フィルムが切れてるように見えるけど、監督はジャンピングカットのつもりなんだろうな…ちょっと微笑ましかった)。やはり映画として、他の映画先進国に負けないほど素晴らしいと思うからだ。 本作の場合は、冒頭の木登りの場面ももちろん美しい(あれを見て早々にアクション映画という先入観を捨てた)が、中盤に出現する、網にかけられ水中に沈められた巨大な仏像群、この画のインパクトに勝るものはなかった。そう、これは香港映画じゃない。タイの映画だ。倒すべき敵を作るために、老いた師匠を殺す必要はない。長い歴史のある敬虔な仏教国でありながら、盗掘によって国富を失っている国。麻薬三角地帯を抱えるがゆえに、国中に堂々と麻薬がはびこり手のつけようがなくなっている国。アジア最大規模の米軍基地を抱え、厄介な隣国・ミャンマーとバングラディシュに揺さぶられ続ける、南アジアの暴力の巣窟。この映画で語られる敵(対戦相手か否かに関わらず)は、全て現実にいる敵なのだ。あの、平穏な都会の水面下で網にからめ取られた仏像の画は、現代のタイのはまった政治的・宗教的・社会的な罠をこの上なく的確に示したカリカチュアじゃないのか。ああいう画をバックに、トニー・ジャーが暴れ回る事にこそ、この映画の意味があるんじゃないのか。これが、香港の生んだ虚構との決定的な差で、オイラがググググッとエンディングまでのめり込んでしまった決定打だった。 苦言としては、ムエの扱いが本筋にほとんど絡まない事かな(だからあの幸せそうなエンディングはちょっと虚しい)。「主人公を慕ってバンコクに出てきたもののいつも足手まといで…」とかいう紋切型な役の方が似合ってたように思う。逆立ちしたって薬を捌いてる女子大生には見えんですよ。あ、あとラストのお祭りシーンはもう少し長くてもいいと思うなあ。冒頭の木登りシーンとシンメトリックな構成になるよう、ジャーの乗る象を舐めるように移動撮影してくれたら、それだけで永遠に記憶するに値する映画になったと思う。
10点(2004-08-12 00:04:24)(良:3票)
14.  マーラー
確かにイマジネーションの奔流のような作品ではあるなあ。冒頭、海辺で真っ白な繭を破り、世界と戯れる《音楽》(←っても、白いレオタード着たダンサーが演じてる)…もう何というか、ニーチェ+前衛劇のノリかも。マーラーは「この世にハーモニーはない」と言い切った音楽家(同時進行するメロディは存在するが、それが協調して和音を生み出す事はない、というコト。これはグレゴリオ聖歌の否定にもあたり、クラッシックの衰亡・ポップスオーケストラの繁栄を的確に予言していた)。当然、俺様監督のケン・ラッセルとは相性がいいのだ。キャラクターの織り成す様々な対立が、ヘンテコな客車のデザインとかの奇抜な構図で描かれるあたりに映像版「ハーモニーの否定」を感じる事ができる。ま、それでもケン・ラッセルの音楽性は『白蛇伝説』『ゴシック』でやってたロックの方だと思うけどね。鬼才×鬼才のコラボレーションは、やはりハーモニーを生み出さなかったような。あ、でもソレが狙いなんだからいいのか!(笑)  余談だけど、キューブリックは『2001年宇宙の旅』で前衛作曲家リゲティとの幸福なカップリングを実現した(冒頭のR.シュトラウスしか話題に上らないが、モノリスとコンタクトするシーンはリゲティの音楽)。同様に、マーラーにはケン。ワーグナーにはコッポラ。だが、キューブリック×リゲティ級の最大の魅力を感じさせる組み合わせはブルックナー×エメリッヒなんだよなあ…激しく見てみたい…怖いけど…。
8点(2004-07-20 01:12:53)(良:1票)
15.  マトリックス リローデッド
今日マンガ喫茶で観たい映画が何もなくって、「しゃーねえガマンして観てやるか」程度の気持ちで借りたんだけど、これが以外にOKだったのだよ。『マトリックス』には堂々0点を献上したオイラですが、思えばアレは波長が合わなかったんだな。このシリーズのアクションの基本はスラップスティックだと思ってるので、前回より今回の方が期待に応えてくれている。特に前半の見せ場「スミス曲芸団大演舞の巻」の壮観さは『ブルース・ブラザーズ』に匹敵するバカバカしさだった(誉め言葉)。マトリックスを構成する重要なファクターである半角カナもパワーアップされていて嬉しいぞ。そしてちょっとイケてるキーメーカーのキャスティングセンス、「ラリー&アンディあんたらお子ちゃまかっ!」と叫びたくなる無茶苦茶なカーチェイス、アーキテクトの語る胡散臭げなエセ統治論(つうかこれ遺伝的プログラミングの話だよね)、どこから斬っても可笑しさいっぱい! ツッコミどころ満載とはまさにこの映画の事だと思った。で、当の製作側もそんなのは承知で作ってるわけで、今回は落ちこぼれずにウォシャウスキーのバカなノリについてく事ができてラッキーでした。
4点(2004-06-06 21:06:10)
16.  魔人ドラキュラ
あれだけ『エド・ウッド』を誉めておきながら、こちらにレビューを書いてなかったのに今さら気付いた次第。この映画の異様な点は(トーキー初期だから仕方ないというのもあるが)BGMがほとんどない点。この頃は役者の演技力だけで勝負しなければ、観客を引っ張っていく事はできなかった時代(同時期の参考例として名優ジョン・バリモア主演『悪魔スヴェンガリ』/ピーター・ローレの熱弁が光る『M』/本作と同じ監督の『フリークス』を挙げておきますね)。で、本作のベラ・ルゴシ。巧い。底知れぬ、胸に染み入る、病的な静謐。もちろん他の役者(ドラキュラ側の奴ら)の演技も巧いので、監督トッド・ブラウニングの力もあるとは思う。だがルゴシの演技はそういうものを超えている。演技じゃなく、本物じゃないかと思う。つまり世界大戦の傷が癒えない時期の、「東欧」という病んだ土地・歴史が持つ本物の迫力なんじゃないかな、と(これは最近『ヴェルクマイスター・ハーモニー』を観て再認識したコト)。惜しむらくは、全体を通してハーカー君にちょっと華麗さが欠けてたのと、ヘルシング教授まで陰気臭くなり過ぎてた点が残念かな。彼らは光の側を代表する人物なんだから、ドラキュラ伯爵に押されるだけじゃダメでしょー。
7点(2004-05-23 17:19:27)(良:1票)
17.  マイク・ザ・ウィザード
昔『鉄男』が世に出た頃、友人が内容を説明するのに「凄いんだって! コマ撮りが『マイク・ザ・ウィザード』の比じゃないんだよ!」って力説してた(今は「技術だけ比べてどうする」って思うけど)。要はマニアックな人々の間では一種の規範だった、って事です。一種のマニアの教養として観ておくべし。得はしないけど損もしないよ。そしてそれから、インディペンデントな特撮映画を見るたびに「マイク・ザ・ウィザー度75%」とか呟いている事でしょう。無益なようで実は有用な映画だったりします(苦笑)。
5点(2004-04-28 03:42:24)
18.  マタンゴ
SFには辛いオイラ。特にこれは「この原作を無宗教の日本人が演じるのは無理だろ!」って面があって…スタッフが神級なのはわかるんすけどね…容赦なくこの点数にさせて頂きます。原作『夜の声』は、キリスト教(の持つピューリタン的な潔癖さ)ならではの恐怖があったので、信仰の力でさえも「マタンゴ化」を止められない、という点が恐ろしかったワケで(これは『エクソシスト』の行き着く先にある恐怖と同じ)。極限状況だけじゃあの怖さは出ないなあ。ラストシーンでビシッと落としてくれたので、そこだけポイント高いです。
2点(2004-03-15 04:19:16)
19.  マトリックス
低得点強化月間なんで、投票する気もなかったけど入れておくか。なんか、最初の飛び蹴りのストップモーションで、一気にラストまでの展開が見えてしまったんですが。で、もっと凄いシーンを期待してたら全てが期待以下映像だったのが最悪…とりあえず、ウオシャウスキー兄弟には「観客の想像力をなめんな」とタンカ切っておくヨ。しっかり金かけときながら『バーチャルウォーズ』以下の映像を見せられる客の身にもなっとくれい(もー『トロン』を持ち出す気にもならんですよ)。●追記:2006/5/5 1点UP。21世紀の映像が全てマトリックス風味になった事は認めざるを得まい…最近慣れてきました(苦笑)。
[映画館(字幕)] 1点(2004-03-07 01:17:30)
20.  マックィーンの絶対の危機(ピンチ)
ブロブも好きだが原点も外せませんな。余談ですが私もマックィーンが出てたと言うのを映画見てから知ったクチです。このおばかストーリーを前に、大スターの力はいらないって事でしょう。わざわざ映画館を襲うシーンもバカだったけど、最終的な撃退方法もバカだったなあ。やはりモンスターにはひとつだけ弱点があるべき(しかも意外なやつ)で、昨今のパワーだけの殴り合いには風情がないと思いますナ。
5点(2004-02-18 05:54:00)
071.09%
1162.48%
2223.42%
3324.97%
4456.99%
5558.54%
68413.04%
713420.81%
811417.70%
98913.82%
10467.14%

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