1. 魔術師
《ネタバレ》 うん。軽く楽しめるベルイマンだ。でもホント言うと、最後の最後に救われないような展開ならもっとよかったなって思ってしまった。ブラックユーモアで終わってほしかった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-10-01 23:47:45) |
2. マクベス(1971)
71年という時代背景をあわせて考えてみると、この映画が見えてくる。舞台でも残酷さを全面に押し出したシーズンが60年代終わりには展開していたから、もろにその空気を受けている。ただ、今にして思うと、その当時の衝撃は薄れてしまっている感は否めない。せめてもう少し短かったら楽しめると思う。しっかりと作っているだけに、残念。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-17 15:05:23) |
3. マイ・プライベート・アイダホ
《ネタバレ》 いや、シェイクスピア原作だってことは知っていた。見始めて、最初、そう言われればそうだなあ、という感じだった。しかし、30分ほど経って…「あっ」と。これは、シェイクスピアの『ヘンリー四世』じゃなくて、それをもとにして作られた『オーソン・ウェルズのフォルスタッフ』をベースにしてる! シェイクスピアから選ばれたシーンやせりふが、全部このウェルズの映画に準じてるんだもの。全編ウェルズへのオマージュだ、これは! 何しろウェルズの方の原題に使われた「真夜中の鐘をよく聞いたものだった」ってせりふがしっかり使われてるのだもの。他にも、ロックスターを襲撃する場面のリバーやキアヌやボブの衣装とか、彼らのたむろしている宿(?)のおかみがウェルズのイーディス・エヴァンズにそっくりなしゃべり方をしたりとか、ネタには事欠かない。 若いころウェルズにはまっていた身としては、ホントは、それだけで嬉しくなってしまうところなんだけど、この映画は、それをベースにしっかりと、青春の痛みが描かれている。もちろん、そのことの方がこの作品で最大に評価されるべき点だ。これは強調しておこう。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-05-16 21:40:47) |
4. 股旅
市川崑のユーモアとATG映画の(低予算ゆえの)実験性が、こんな不可思議な作品を生み出すとは! アンチヒーロー極まれり。とにかく面白かった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-31 22:33:07) |
5. マグノリアの花たち
いい映画、だった。男の自分でも共感できる女の世界だった。ただ、昔、日本人の女優たちがやった舞台版を見ていたのでなおさらそう思うのかもしれないけど、やっぱりこれは舞台向けの作品だ。複数の主人公がいるということは、その人物の数だけの視点があるのだけど、やはり、スクリーンはその一人ひとりを丁寧に映さないとそれは伝わらない。舞台なら、個性の違う何人かが、ただ舞台に並ぶだけで一瞬でキャラの違いも理解できる。その違いだ。この映画は、最初の30分、キャラが立ち上がるまでがまどろこしかった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-13 23:30:29) |
6. 真夜中の弥次さん喜多さん
《ネタバレ》 ここで酷評されているほどにつまらなくはなかった。これは爛れた精神世界の放浪の物語なのだなと思ったとたん、「行ける!」と思った。これって普通にしりあがり寿じゃん、とむしろ感心した。ただ、万人受けする世界ではないだろうな。はっきりいえば、わけわからん世界だし。 後半がだれてしまった(というか物語から逃げてしまった)感があり、これはほんとうに残念。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-01-10 05:45:18) |