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1.  マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ 《ネタバレ》 
不思議な映画。異文化のせいで不思議なのか、もともと不思議なのか。時代は、スプートニク2号の飛んだ1957年11月3日と、ボクシングのインゲマルが世界チャンピオンになった1959年6月26日の間。不思議はたくさんある。次々と家庭で問題を起こすイングマンが、不幸な運命に見舞われ、それを克服する物語のはずが、あまりにモテすぎ。お医者さんごっこできる仲のガール・フレンドがいて、田舎に行けば男装の美少女サガとクラスメートの一人から好かれ、優しいグラマー美人にも可愛がられる。最後も男装を解いて少女となったサガと添い寝。バラ色の人生である。どうして二枚目でもないのにモテる設定にしたのか?母親が重篤となり入院し、伯父の元で育てられる次第となるが、そんな大変なときにどうして父親が戻らないのか。治癒が難しい結核であれば尚更のこと。可愛い息子たちに電話もよこさないのか?不思議な人が多く登場する。緑色の髪の少年や男装の少女は置くとして、おちゃらけたレコードばかりかけ、他人の土地に東屋を建てる人、ランジェリー・カタログが好きな老人、乳房のモチーフが好きな芸術家、がらくたで宇宙船の乗り物を作る人、屋根を修繕し続ける人、自転車で綱渡りする人、雪の川で泳ぐ人、みな魅力的だが、揃い過ぎると作為がみえてしまう。最重要な母の死を直接描かないのでわかりづらい。悲劇があってこそ、豊かなユーモアに溢れた周囲の人間の姿やみずみずしくも美しい子供たちの成長していく姿が輝いて見えるのに。クライマックスに欠けるのだ。描かないことで想像させ、詩的に昇華させる手法だろうが、高尚すぎる。ところで母親な本当に死んだのか?犬が死んだ時のほうが落ち込んでいる。コップの水は飲めるのにコップの牛乳を飲めないのはどうしてか。犬の死を知り東屋に閉じこもるが、このとき終始ニヤついているように見える。演技に難あり。犬のふりして吠える姿が心に響かない。サガはどうして犬が死んだのを知っていたのか?イングマルとサガはどうして世紀の一戦のラジオを聞かないで寝ているのか。わざわざそれを聞くためにサガの家に行ったのに。遊び疲れて寝たのだろうが、納得しかねる。最後は屋根の修復を続けるおじさんで締め。これは「人生とは心の傷を修復し続けることだ」というメタファーだろう。これはわかり易い。
[DVD(字幕)] 6点(2012-12-24 09:20:39)
2.  マグノリアの花たち 《ネタバレ》 
女性はおしゃべりが好きだ。何でも気軽に話せ、愚痴を言い合える友達は貴重な存在に違いない。だから多少気が合わなくても、憎まれ口を叩いても、喧嘩をしても、やがて何事もなかったかのように仲直りできるのだと思う。あるいは喧嘩、和解、悪口、仲直りを繰り返すことによって、より一層強固で奇妙な友情が生まれるのかもしれない。いくら無二の親友がいても遠くにいては心もとない。遠くの親友より、相談できるご近所様ということもあるだろう。更に竹馬の友だったり、宗教もからめば、「友情」の一言では言い表せない「絆」が生まれるのだろう。その絆が本作の主題。美容院を舞台に普通の女性の日常生活がいきいきと描かれる。祝日、式、パーティ等の場面が多いのは偶然ではなく、そこは女性が活動する場だから。裏方で準備するのはたいてい女性で、頭が下がります。男といえば、近所迷惑を顧みずに鉄砲で鳥の木を脅したり、いたずらをしたりで、役に立ちません。シェルビーは、出産と子育てに命をかける女性の象徴。彼女が死して天使となり、母や子や夫を見守るのは当然でしょう。祈りとは運命を受容すること。 米南部の文化が紹介される。カラーエッグやクリスマスの家の電飾は、今でこそ珍しくないが、公開当時の日本ではまだ一般的ではなかった。プールにマグノリアを浮かべたり、アルマジロの巨大ケーキを作ったり、花婿の友達が銃を鳴らしながら登場したりと興味深い。娘の死を嘆いて涙する女性を友人が無理に笑わせる場面があるが、これこそ日本にないブラック・ユーモアのセンスで、周囲が悲しみに沈んでいるときに、わざと馬鹿をやったり、ジョークを飛ばしたりて皆を笑わせると誉められるらしい。運命を受容し、何もかも笑い飛ばすことができれば幸せでしょう。 原題「Steel Magnolias」のマグノリアは南部の州花で可憐な花だが、鋼鉄のマグノリアとなれば、伝統的に農業に携わってきた南部女性の芯の強さを指すのだろう。「鋼鉄のように強いはずの男が…」の台詞があるが、男性批判ではなく、自分の強さに気づいたということ。その強さは、それは出産し、子を育て、死を見守るという女性の役割に基づくものだろう。女性賛美の映画だ。男性の影が薄いのは、焦点を絞るための演出の妙。出産しそうな妻を乗せた車をバイクで追いかける。それも男の役割。
[DVD(字幕)] 7点(2012-12-18 23:47:49)
3.  魔界転生(1981) 《ネタバレ》 
最初の戦場跡のセットで萎えた。美的センスもリアリティもなし。首だけの四郎が怨念の力で、首だけで飛んでゆく。次の登場は薪能の能役者が面を取ったら入れ替わっていた。そしてキリストを捨あと宣言、魔界の神の力を得る。ちょっと待って!すでに混乱が。魔界の力を得てから首を飛ばしましょう。四郎の転生の目的は徳川家への復讐。百姓を焚き付けて、江戸を火の海にすること。とすれば徳川家に怨念を持つ者をリクルートすればいい。だがそのような者はいない。ガラシャは夫への恨み。武蔵は宗矩、十兵衛と対決したい。宗矩は十兵衛と対決したい。胤舜は女を抱き、殺したい。霧丸は甲賀への復讐。見事にバラバラ。動機は復讐・怨念に統一すれば分かりやすかった。又ガラシャは何十年も前に死んでいるが、他は生前の契約で転生。統一感がないですね。魔界を倒すためには特殊な力が必要ですが、それが妖刀正村だけでは不足。メインストーリーが四郎による徳川打倒なのか、剣豪対決なのかはっきりしない。武蔵が対決の場所を指定して去るなど、テンポが悪いのに不満。魔界のボスが姿を現さないのも不満。四郎が十兵衛との戦いを辞め、去ってゆくのも不満。復讐を果たした霧丸が娘に恋をして悩むのも不満。四郎の怨念は晴れたのか?四代家綱を殺し、江戸城を焼き、江戸の町を火の海にしてしまってどう決着をつけるのか?破綻したストーリーと演出に不満の中、ラストの火中での剣豪対決だけは見ごたえがあった。
[DVD(邦画)] 5点(2009-10-18 14:15:24)
4.  幻の湖 《ネタバレ》 
時空を超えた復讐譚と鎮魂を描く異色サスペンス時代劇SFスポーツ恋愛スパイ仏教感動巨編映画。 道子(源氏名お市)=お市、シロ(犬)=みつ(お市の侍女)、日夏(作曲家)=信長、長尾(笛吹き)=長尾(みつの夫)の子孫と読み解くと、お市が信長を討つ話になる。やはり道子はみつの生まれ変わりか、あるいは二人を合体させた存在。シロは串刺しにされた万福丸。道子は十一面観音の暴悪大笑面(悪への怒りが極まり、悪行を大口で笑って仏道へ帰依せしめる)の化身でもある。だから映画を観て笑いが起こるのは当然なのだ。観客も悪(犬殺し)を笑い飛ばす暴悪大笑面と一体化するわけです。マラソンは観音の慈悲により衆生が一切の苦しみを去らしめるまでの長い道のりを象徴している。一切の苦しみが去った瞬間(死=日夏の刺殺)、鎮魂のロケットが宇宙へ向けて飛び立つ。所詮衆生の心は弱く、死によってしか永遠の安らぎを得ることができないあわれな存在です。幻の湖は、遥か未来に琵琶湖の水が涸れること。地球と共に自転する琵琶湖上空に笛を置くことで、鎮魂の笛が永遠に湖と雄琴のお市を守り続ける。 ◆「私は幻の人と幻の白い犬を追い、走り続けていたのでは?私に本当に会ったのは琵琶湖という湖だけだったのかも」これは戦国のお市と同じで、運命には抗えないということ。日夏のことは一度は諦めたが、再会したことにより、自分の運命(復讐)を悟った。全て終わってみれば犬も日夏も戦国時代からの幻だったのかもしれない。現代のお市は運命に対して走ることで立ち向かおうとしたが、全ては観音の手の内にあった。琵琶湖だけが現実に存在する。が、その琵琶湖も永遠に存在するわけではない。人の妄執は限りないが、琵琶湖が幻になるその先までも観音は見守っている。「犬の仇を討つ事」は「抗えない運命」の象徴。 ◆「ファントムではなく、イーグルだ。イーグルはすでに実戦配備についている」これは自衛隊の戦闘機装備の実際で、ローザは自衛隊の事も調査しているのだ。「白い犬、走る女」と書いたのは、彼女の事が忘れられないからつい書いてしまった。。 【カットされた場面】①倉田のプロポーズ。②長尾があの石がシロの墓とわかる場面。③長尾が道子が雄琴のお市と知る場面。 【注意】①静止軌道は赤道上の高度約35786kmの円軌道。琵琶湖上空185kmでは静止軌道にならない。②死体を落としただけでは、湖の底には沈まない。
[DVD(邦画)] 3点(2008-05-02 08:45:53)(良:1票)
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