1. ミトン
素朴な絵とお話にほのぼのと暖かい気持ちになる。BGMと犬の鳴き声などの音はあるがセリフのないたった10分ほどの話でも少女の気持ちや状況がよく分かる。ミトンが可愛い犬になった嬉しさ、賢い編みぐるみの犬が棒探しで一等だったのにひもが絡んで残念、、というシーンのホロ悲しさ、ミトンを撫で付けるやさしい手つきの暖かさなど豊かな感情のイマジネーションを呼び起こす。これを見るとむしろ言葉などないほうが想像力を掻き立てるような気がします。 小さなお子様には特に見せていただきたいような作品です。 濃淡の影や表情などからもとても丁寧に作られた作品であることが分かります。 8点(2005-01-22 23:02:51) |
2. Mr.インクレディブル
もはや絶大なる信頼のブランド・ピクサー作品というので、予告編で見たキャラクター造形にやや不安を感じつつも吹き替え版を鑑賞。黒木さんや三浦さんの吹き替えは違和感なくとても良かったです。 作品はスピード感あるアクションアニメといったところですが、それぞれのキャラクター独自のヒーローぶりも面白く(特にビューンと伸びて大活躍するインクレディブル婦人)、デザイナーのエドナやインクレディブル氏の保険会社の上司などの脇役に至るまで楽しい。ピクサー独特の海の水や艶やかな髪の毛などの絵も素晴らしい、、と出来がいいのは確かなのですが、個人的好みで「二モ」や「モンスターズ・インク」のような愛らしくほのぼのした作品により愛着を感じますし、内容的にも絵的にも前作たちのほうが心に残るような気がします。 7点(2005-01-08 17:52:39) |
3. ミュージックボックス
良き父親と信じていた人物がナチ戦犯だと訴えられ、無実を信じたい娘が疑念との間で苦悩する。最初はまさかという気持ちで弁護をかって出るが法廷で生き残った証人たちが述べる証言はどれも不利なものばかり。証人たちがナチの残虐行為を淡々と告発するのがドキュメンタリーっぽい。この残虐さを聞けば時効なく罪を追求されるのも当然かと思う。見てるとどうしたって真っ黒な気がするのだけれど、どうなるのかと緊張感に満ちた展開が面白く惹きつけられる。終始疑念と情の狭間で苦悩する娘のJ・ラングが好演。頑強に罪を否定する父に同情する気にはならないが、身内とすれば辛い葛藤があるだろうと様々な感慨も湧いてくる。消えることのない罪の告発という重い話だが、娘が父の過去の謎に迫るという展開に親子のドラマを絡めて見ごたえのある作品になっている。 [ビデオ(字幕)] 8点(2004-11-27 20:00:18) |
4. 南太平洋(1958)
甘いメロディの「バリ・ハイ」や「魅惑の宵」などの名曲や、美しいロケーション(ポリネシアあたり?)などはロマンティックで、俳優やストーリー云々よりとにかく歌がウリといったミュージカル。にもかかわらずロッサノ・ブラッツィーは吹き替えだし、もう一組のカップルのジョン・カーも吹き替え。しかもしばしば歌ってる顔を映してるだけ、といったようなところは躍動感に欠け面白みがない。ラブストーリーの中でちょっとシビアなのが二組のアメリカ人が持つ人種へのこだわりで、「理屈じゃない、教育がそうさせた、、」と歌っている。 でも若い中尉と現地人の娘の恋愛は女性の扱いが軽くてなんだかなぁ、、、という感じ。公開当時評判だったという70ミリ大作らしいからリアルタイムの劇場ならまた印象が違ったかも。 6点(2004-08-18 22:17:27) |
5. ミスティック・リバー
《ネタバレ》 点をつけるのがとても難しい。映画の出来で言えば8点以上でもいい。でも内容でいえばラストが納得も共感もできなかったので7点以下。3人の少年たちの過去のいきさつ、25年後の彼らの暮らしや家族、娘の殺人事件をめぐる展開など、丁寧な脚本と演出はとてもいい。最初のいたずらをするところだけで3人のそれぞれの性格を見せてしまうなんていうのはすごい。共感できなかったのはラストのほうの部分。ジミーの妻が「家族を愛し守るあなたは正しい」などという言葉。あの行為の後こんな利己的な独りよがりは納得できない。まるで今のアメリカに重なって見えてしまう。監督がこれを肯定的に言っているのか、皮肉で言っているのか真意が分からないので確信がないが、どうも前者のような気がする。私はとても理解できないしデイブが哀れすぎる。ショーンの最後にとった行動も疑問だし、娘が殺された理由も他にもっと説得力のあるものがあると思う。こういうマイナス感情を除けば俳優はそれぞれ見ごたえがあり(特にT・ロビンス、M・ゲイ・ハーデンなど)、因果報応的プロットや前述したあれこれも良くできている。総合で7.5といったところだが、ラストの後味の悪さからあえて辛く7点。 7点(2004-01-19 15:52:09)(良:1票) |
6. 身代金
ゲーリー・シニーズはやっぱり悪人が似合う。あの顔はもう善人をやっても「裏があるんじゃないか・・」と疑われてしまうほどの悪役づらです。今回はとことんいやらしく汚い悪人なんで、それはもうメルを食ってしまったほど光ってます。 6点(2003-11-30 18:34:58) |
7. ミクロの決死圏
人体は神秘的な小宇宙、その体内冒険旅行ををハラハラドキドキさせながら見た子供の頃のインパクトは大きかった。今見ると矛盾点もあるが、40年近く前の映画だと思えば素晴らしい特撮技術やセットだと思う。白血球や免疫細胞などの攻撃を、CGを使わずにここまで見せてくれたアイデアがすごい。 7点(2003-11-16 14:48:10)(良:1票) |
8. ミニミニ大作戦(2003)
こういうアクションもののジャンルはあまり見ないんだけど、これは痛快で面白かった。ベニスでのボートチェイスやらミニカーのチェイス、ヘリに地下鉄、もうてんこ盛りのアクションの大サービス。同じようなドロボーものでもオーシャン・・よりずっといい。ジュリアがお飾りだったのに、セロンは体を張ってアクションに大活躍。かっこいい!すぐ死んじゃうサザーランドはさすが、存在感がある。ノートンはまるでやりたくなかった映画だったそうだが、マークの役なら良かったのか?CG多用の最近、実写とロケで迫力ある映像を見せ、犯罪ものながらスカッとする気持ちよさがある。 8点(2003-08-18 13:13:01)(良:1票) |
9. 耳をすませば(1995)
もうメルヘンの世界ですねぇ。大人になってすでにうん十年・・・こんなに純粋でまっすぐな子たちがいたらいいなぁ~・・と親の気持ちで羨ましくなったのでした。 カントリーロードは大好き。 6点(2003-07-12 13:44:08) |
10. ミンボーの女
誰もが関わり合いたくないまる暴への対処の仕方を、分かりやすく解説しつつ世論の喚起を促す勇気ある作品。まことに監督は体を張って作ったことが証明されてしまった。その気概にプラス1点。 8点(2003-06-18 16:22:20) |
11. ミュージック・オブ・ハート
M・ストリープはこの映画のためにバイオリンの練習をしてかなり弾けるようになったらしい。何てったって先生ですから、サマになってなきゃ始まらない。でも役者ってすごいですね。素人の子供達が最後はカーネギーホールで、アイザック・スターンや有名バイオリニストと共演して演奏するシーンで感動。教え子が本当に音楽家になっていたり、教師として素晴らしい先生ですね。 7点(2003-05-23 22:20:43) |
12. 耳に残るは君の歌声
話自体が印象の薄い感じ。K・ブランシェットの凄さだけが目立った。C・リッチの歌はもっとうまくないと話が ?になる。J・タトゥロは歌も上手なはずですが、さすがにオペラだから吹き替えなの?ケイトと歌が楽しめたから6点です。 6点(2003-05-23 22:07:41) |
13. ミッション:インポッシブル
前半のサスペンスタッチから侵入不可能という密室に忍び込むあたりまではドキドキものでスリル満天の面白さだった。後半の列車とヘリのアクションもすごいなぁと思うけどちょっとくどい気もする。トムはかっこよかったしベアールは色っぽい、バネッサ・レッドグレイブやJ・ボイドも懐かしくて楽しめた。 7点(2003-05-23 21:56:44) |
14. 未知との遭遇
劇場の大スクリーンで見れば、あの巨大な宇宙船の迫力にもっと感激したかも知れない。いかんせんTVの吹き替え版では本当のところが分からない。UFO、宇宙人とのコンタクト・・スピルバーグ特有のファンタジーの具体的表現がこうなったんでしょう。どこがいいといって「ここ」と言えない、自分でも消化不良の感があるのでこんな所です。 7点(2003-05-23 21:33:30) |
15. 道(1954)
久しぶりに見たら意外や、ザンパノがそんなにひどい男には見えない。体を張って生きるしかないだけの粗野で自己表現も愛情表現も下手な不器用な人間と言う感じだ。(昔はジェルソミーナがかわいそうという気持ちが強すぎたのかもしれない)綱渡り芸人がザンパノのことを「話しかけたいのに犬のように吠えることしかしらん」とその性質を代弁している。個人的にこの二人の会話のシーンから彼がジェルソミーナをザンパノの出てくる警察まで送っていくというくだりはこの作品で一番好きで印象的なところ。綱渡り芸人の死にショックを受け精神に異常をきたしたジェルソミーナの扱いに困りつつ何日も食事を作って与え、置き去りにするときもマントを着せかけお金やトランペットまで置いていっているし、最後にジェルソミーナの死を聞いて酒に酔い、浜辺で泣くのも置き去りにした彼女のことを気にしていたからだろう。ジェルソミーナ、ザンパノ、綱渡り芸人の3人は見る年代、時によってさまざまな感慨がある。危険な職業柄人生を達観しているような反面、お調子もので自らの死を招く綱渡り芸人、自己肯定感を持てなかったジェルソミーナはザンパノの役に立つことに自分の存在価値を見い出す。それゆえ特に誰がかわいそうとか不幸だったと単純には言い切れない。印象的なセリフの数々といいとても深くて味わい深い名作。J・マシーナはサイレント時代のチャップリンのように豊かな表情と体全体で複雑な心情を表現して圧巻だし、A・クインもザンパノという人物をまざまざと見せて素晴らしい。哀愁を帯びた主題曲もあっていつも涙がこぼれます。 10点(2003-05-23 21:19:57)(良:2票) |
16. ミセス・ダウト
笑いたい時にはこれが一番。声色、コメディセンスなどロビンの魅力一杯の楽しいシーンが満載でいつ見ても大笑いして愉快になれる。変に説教じみたロビンより、コメディアンに徹したロビンのほうが私は好き。 8点(2003-05-23 18:46:08)(良:1票) |
17. ミザリー
「こわい、恐い!」って評判の作品だったから、気の小さい私は長らく見られなかった。(ハンニバルだって私より恐がりが先に見て、大丈夫だって確認して見たのだ!)で、映画より先に市村さんの舞台で見て、恐いけど覚悟!があったのと、予備知識があったので見られた。でも何も知らずに見たらどうなってたか想像できない。誰も助けに来ない、動けない状況で、異常人格の世話になるっていう設定自体が恐い。ふくよかで童顔のキャシーが怒り狂って斧を振り下ろす・・やっぱり恐い!でも現実に小学生殺人とか、福岡の殺人とか現実の事件のほうがもっと恐い。 7点(2003-05-23 18:34:53) |