1. 息子のまなざし
《ネタバレ》 ある事実(じゃないけど)というか出来事を、あそこから、こっちまで、きっちり切り取って、まんま、ゴロンとフィルムに焼き付けた感じ。最初は、ちょっと、かったるかったけど、元奥さんが、子供に無理やり名前を聞こうとするシーンから、何だか静かに凄くなってきて「おいおい、どうなるんだ?しゃれにならんぞ・・」と、はらはらしながら、見てた。下の人も書いてるけど、音楽いっさいなしだし、説明的な演出もまったくなし。観客は、訳も分からず、いきなり物語の中に、放り込まれる感じで、不親切極まりない。でも、この監督からすれば、音楽による感情の盛り上げや解説は、かえって、この物語を歪める、と判断したように思う。事実、見終わったあと、なにやら有無を言わさぬ事実をドスーンとぶつけられたようで、登場人物たちが、「ああすれば、よかった。こうすれば・・」なんて感想が、まったく思い浮かばない。いや~、下腹に、こたえます。でも、いい作品。 8点(2004-05-14 13:55:33) |