1. 無人地帯
《ネタバレ》 3.11直後の福島第一原発付近の状況を記録した貴重な映像です。そして、それだけでは無く原発、放射能の危険性があまりにも喧伝されたがために、見捨てられたものがあったことを冷静に伝えていることは評価したいです。ただ、オーディオコメンタリーで監督が語っていましたが、現地で空き巣被害が相当数あったというような負の部分が、映像の美しさ、被災された人々の力強さに消されてしまっているのがちょっと残念でした。 [DVD(邦画)] 8点(2015-07-25 12:32:55) |
2. ムアラフ 改心
《ネタバレ》 他民族国家であるマレーシアの社会状況を織り交ぜながら、異なる宗教・民族の融和だけでなく、普遍的なテーマである家族の融和も描いていて非常に興味深い作品でした。 とにかく、時にユーモアを交えながら繊細なタッチで物語が進んでいくので、テーマは決して軽くはないのですがとても心地の良い時間を過ごすことができました。 ヤスミン・アフマド監督の早すぎる死が惜しまれます・・・・・。 [映画館(字幕)] 8点(2011-07-28 21:47:18) |
3. 無法松の一生(1943)
《ネタバレ》 三船版に引き続き阪妻版を観ました。キャスティングについては阪妻版を観てしまうと、正直三船版は霞んでしまいます(もう松五郎は阪東妻三郎、吉岡夫人は園井恵子の印象しか残っていません)。ただ、惜しむらくは検閲等でフィルムがズタズタにされているので、映画としての完成度では私は三船版の方が上だと思います。 今後、この作品を観ようと考えられている方は三船版と阪妻版を両方観る事をお勧めします。 [DVD(邦画)] 8点(2008-02-02 23:04:08) |
4. 無法松の一生(1958)
《ネタバレ》 無償の愛を、今見ても全く色あせていない美しい映像(特に松五郎が行き倒れる間際の映像の素晴らしさはまさに日本の美という感じで非常に印象的でした)で描いた哀しくも素晴らしい映画でした。 松五郎の粗野でありながら純粋な姿は本当に心を打ちますね。 [DVD(邦画)] 8点(2008-01-31 18:19:54) |
5. 無人の野
《ネタバレ》 ベトナム側からベトナム戦争を描いた作品ということだけでも非常に興味深い映画でしたね。まあ、いろいろ拙さを感じる部分も多かったですが、ベトコンの人間らしい姿が映し出されていて面白かったです(アメリカ映画だとどうしても、得体の知れない生き物みたいな描写になってしまいますからね・・・・・)。 しかしまあ、アメリカ軍人が非常に怪しい風貌の人たちばかりだったのがちょっと面白かったですね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-19 18:51:57) |
6. 麦の穂をゆらす風
《ネタバレ》 観応えのある作品でした。アイルランド独立~内戦の緊迫した空気が2時間の間、まったく途切れることなく続きました。パルムドール受賞も納得です。 しかし、立場が人を変えるといいますが、横暴な英国軍が去った後、アイルランド人自身が同じような振る舞いをする ようになってしまったのが哀しかったですね・・・・・・。 見る前に、アイルランドの近代史をちょっと知っておくと良いと思います [映画館(字幕)] 8点(2006-12-04 19:41:02) |
7. 息子(1991)
じんわりと良さが伝わってくる作品でした。三國連太郎と永瀬正敏が演じる父子の関係が非常に絶妙で、本当にしみじみとさせられました。(あと、和久井映見が非常に可愛いです!) この作品が作られたのがバブル時代ということもあり、節々に当時の浮かれた世相に対する批判が見受けられたりします。やはり、今思うとあのバブル時代を境に日本の社会っていうのは大きく変わってしまった感がありますね。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2006-08-16 00:12:26) |
8. 無防備都市
《ネタバレ》 非常に絶望的な作品です。(アンジェイ・ワイダの「地下水道」を見た後の気分に似ています。)。ある意味ドキュメント的な作品と言えるでしょう。 神に仕える者としての信念に殉じた神父の姿が、最後のシーンとともに深く印象に残りました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-04-16 21:02:54) |