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1.  MW-ムウ- 《ネタバレ》 
 TVで見る玉木の激痩せを痛々しく思ってきたが、MWを吸ってしまった結城美智雄ならこれぐらい痩せていて当然だと思った。人を殺す時の大きく見開かれた眼も、MWで人格を狂わせた感じが出ていたと思う。「のだめ」で培った大げさな演技がギャグでないシーンで生きた。悪役への挑戦は、一応成功したのではないだろうか。寄ってくる孤児を抱き上げたときの笑顔が優しくて、これも“実は殺人鬼”というギャップの形成に寄与したと思う。   しかし映画全体から「俺たちが背負わされた地獄」が全く感じられない。「どんなに人を殺しても、異様に喉が渇く」と結城が述べる場面にもっと切実感が出たらよかったかもしれない。そうしたら、「結城の地獄」は感じられたかもしれない。が、それでもそれは「俺たち」の地獄ではない。「賀来の地獄」と、そういう個々のではない、「彼ら二人の地獄」の表現にはほど遠かった。三十代に向かう玉木宏には、いつかホンモノの「真の地獄を背負わされた時、人はそれでも心を失わずにいられるのか」を問いかけるような役を演じてもらいたいと思う。   PS.玉木宏がクロールをきれいに泳ぐことは知っていたが、平泳ぎも、水のキャッチも足首の返しもきれいだった。これを見ることができて、なんか得した気分だ。  
[DVD(邦画)] 2点(2009-12-20 00:16:32)
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