1. 地下鉄(メトロ)に乗って
《ネタバレ》 映画と小説は別物。この辺を弁えた上で鑑賞しないといつも失望させられる。ご多分にもれず、とても違和感を感じてしまった。浅田次郎のこのての小説の主題はやさしさであるのだが、いままで「鉄道員」も「壬生義士伝」も「ラブレター」も失望の連続でした。まあ、それも私の主観に違いないのだが。丸の内線は、赤に白のライン、波型の線が入った昔の形がよかったわなあ。この主人公は地下鉄そのものなのだが、なぜ岡本綾の住む場所が方南町で、中野坂上で乗り換えて、新中野には絶対いかないのか。なぜ、出征前の父親が、銀座線に乗っているのか。なぜ、主人公が恩師に会うのが永田町の駅なのか。この辺は、東京に住んでいても地下鉄お宅でないとわからない。まして、地方の人は地理がわからないし、その蓋然性は分からないと思う。このあたりを丹念に説明すると、違う見方ができると思うのだが、限られた時間で作られた映画では無理。私は、この小説で地下鉄お宅になったので、わけのわからないことを書いてしまいました。ごめんなさい。 [DVD(邦画)] 6点(2007-04-16 15:27:46) |