1. メッセージ・イン・ア・ボトル
《ネタバレ》 前半と後半で全然雰囲気の異なる作品です。映画にはいろんなシーンがあると思いますが、どんな作風のものでもそのもつ雰囲気はある程度一貫していると思います。この作品は前半と後半があまりにも違いすぎて違和感が有りすぎます。私は前半の方が好きです。冗長なんですが退屈はしない、フランス映画みたいな雰囲気があります。海辺の風景や、海、ヨット・・・わたしはDVDで観ましたけど劇場の大画面だったらもっと楽しかったかもしれません。亡くなったギャレットの奥さんのキャサリンを、彼女の描いた絵画で表現して、思い出描写がないのはよい演出だと思います。後半ギャレットがシカゴにやってきたあたりから、せわしないテンポになってしまって残念です。最後はもっと別な、それこそフランス映画みたいに曖昧な感じで終わった方が良かったかなと思います。前半のゆったりしたセイリングの雰囲気を最後まで通して欲しかったです。明るい感じで始まった作品の最後があれではどうもしっくりきませんでした。 [DVD(吹替)] 6点(2007-11-18 16:34:13) |
2. メリンダとメリンダ
ウディファンの方には申し訳ありませんが、少なくとも私には、全然面白くない作品でした。一人の主役が悲劇と喜劇の2つの人生を演ずるという着想は面白いけど、頻繁に悲劇と喜劇が交代して混乱するし、それぞれのお話にも魅力がない。最後に悲劇と喜劇がどこかで統合されたら、それなりに面白いんでしょうけど、そういうわけでもない。「こういうプロットで映画を作る手法もあるんだよ。でね、こういう作り方をすれば面白くない失敗作ができるんだよ」と映画学科の学生に講義してるみたいな作品でした。 [映画館(吹替)] 3点(2006-06-24 22:36:48) |
3. めぐりあう時間たち
わかりにくいとはきいていたので、原作を読んで、2度鑑賞して、「ダロウェイ夫人」を読んで、やっと一つ一つのシーンの意味のいくつかがわかったかな、と言う程度の理解です。なので「これは素晴らしい作品だ」と言い切るだけ自信はありませんが、パズルを解くような楽しさがこの作品にはあるようですね。3人の女優さんの演技は素晴らしいし、ニコール・キッドマンのバージニア・ウルフはアカデミー賞にふさわしい凄みのある演技でした。これならいっそ、ニコール・キッドマン主演でバージニア・ウルフの伝記映画撮ったら良かったかもと密かに思ったりしますが、もうその機会はなくなってしまったんでしょうねえ。3人の中で一番理解しやすいのはローラかな。ヴァージニアウルフはもちろん、クラリッサも普通の女ではなさそうだから理解しにくいですね。それでも、また観たくなる、その時はまたちがった感想を持ちそうな作品です。 [DVD(字幕)] 8点(2006-06-10 10:29:10) |
4. メラニーは行く!
観てる間は結構楽しめました。キャンディス・バーゲン、いくつになっても格好いい!マーフィー・ブラウンのファンだったので。 [映画館(吹替)] 5点(2006-05-20 22:59:07) |
5. 邂逅(めぐりあい)(1939)
1957年版の後にこちらを観ました。57年版はこちらの台詞を完全にとって来てそれに追加した感じです。オリジナルなので、泣けないわけがありません。おばあさんの島のセットも、57年版が同じセットを使ったかと思うほどそっくりです。こちらのおばあさんはとてもにこやかなのですが、「哀愁」でバレー団の意地悪な先生をやった人ですよね。どうもその印象が強くって、少しのれませんでした。あと、シャルル・ボワイエってかなり濃い顔ですよねえ。その点もケーリーグラントの方が好きかなという感じでした。それでも、素晴らしい感動を与えてくれる作品にはちがいありません。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-15 22:19:58) |
6. めぐり逢い(1994)
《ネタバレ》 前2作のめぐり逢いのテイストを壊さないように、上手に作った作品です。現代にあわせるのに、プレイ・ボーイに職業を与えてスポーツ・キャスター。旅客機事故のためにやむなく船旅。元々職業があったので、画家になったわけではなくて、絵は趣味で描いているみたい。設定にやや強引さがあるものの、オリジナルを大切にした演出です。コンサートで再会する場面の、テリーの戸惑いと喜びの混じり合った「ハロー」、マイクの驚きと不機嫌さを隠せない「ハロー」。このハローを3作品並べて鑑賞してみたい気がしました。最後のシーンでは、私はすでにパブロフの犬状態で、マイクがテリーを訪ねてくるあたりから涙ボロボロです。ちなみに、どういう意図か、女性は3作品ともテリー・マッケイですけど、男性はみんな名前が異なるんですよねえ。現代の作品としては、前2作の雰囲気を壊さないように抑えたトーンで仕上げられた佳作です。次は「めぐり逢い2020」位で逢いたいな。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-15 22:19:02) |
7. めぐり逢い(1957)
邂逅、めぐり逢い(1957)、めぐり逢い(1994)の3作品の中で最初に観た作品だったせいか、最も印象深い作品です。デボラ・カーが「王様と私」の時と全く同じテイスト(声の出し方、仕草など)で演技しています。さて内容はというと、映画で泣きたい私にとっては最高の作品です。前半のグラント(ニッキー)とカー(テリー)のやりとりの軽妙さ。おばあさん(このおばあさんが3作品の中で一番好きです。もうすぐ天に召されるるに最もふさわしい演技です)との出会いから恋が現実味を帯びてくる。テリーのために頑張るニッキー。そして不幸な事故。それにめげず再起を目指すテリー。テリーを支える元婚約者。善意の人ばかりで構成された作品なので、最後の涙はひときわ爽やかです。いま、これを書きながらまた涙が出てきました。何度観ても泣ける映画です。「めぐり逢えたら」「逢いたくて2002」で使われる映像も、この「めぐり逢い」ですね。余談になりますが、デボラ・カーはリメイク作品でアイリーン・ダンの役を演じて(「邂逅」「アンナとシャム王」)成功してますね。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-15 22:17:43) |
8. めぐり逢えたら
《ネタバレ》 めぐり逢いをモチーフにしたラブコメ作品。主演男優と主演女優が、途中一回かするけれど、ストーリーの最後の最後まで出会わない。こういう展開というか手法もありなんだなあって素直に感心しました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-14 22:37:25) |