1. モンスター(2003)
《ネタバレ》 …壮絶の一言に尽きますね。確かにこれでアカデミー賞を獲ったシャーリーズ・セロンは当然だけど、その反面「これがアカデミー賞なの?」という気もします。シャーリーズ・セロンとクリスティーナ・リッチの絡みと聞いたら普通もっと色っぽいものを期待しそうだけど、まさかあんなになるとは(とか言ってたら俺がブッ殺されそうだが)。物語は後半、まるで『チャップリンの殺人狂時代』のアンリ・ヴェルドゥのようにサクサクと男を殺していくアイリーンの姿が印象的です。幼い頃から大人にレイプされ、散々男に弄ばれてきた彼女。それだけにその鬱憤が一気に爆発したかのように次々と男たちを殺害していく。一度壊れた歯車は止まることなく加速し、やがて最後の命乞いをした客に「神様、お許し下さい」と呟きながら引き金を引く。彼については彼女も殺したくなかっただろうし、事実殺すべきではなかった。それでも殺さなければならなかった、もはや必然。これをアイリーンに殺された被害者の遺族の方達が観たら憤怒するだろうけど、何故こういうことが起きてしまったのかという犯人のバックグラウンドを知ることも含めて、いくら冷酷無比な殺人鬼とは言え夢や希望を打ち砕かれて生きてきた彼女には同情せざるを得ません(但し、この映画で描かれているキャラクターだけについて)。ここ近年の同性の悲劇のラブストーリーを描いた作品としては、デヴィッド・リンチ監督の『マルホランド・ドライブ』と双璧です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-06 15:27:43)(良:1票) |
2. 燃えよドラゴン
カンフー映画というものは時を遡れば遡るほど面白い作品に出会えるような気がしますが、そんな中でもこれはその最高傑作の一つに数えられるのではないでしょうか。アジアが生んだ20世紀の、いや永遠のスーパーアクター(スターではない)ブルース・リーの栄光が見られるフィルム。もはや伝説と化したラロ・シフリンのテーマ音楽に、ラストの鏡部屋での死闘。観終わった後にはあたかも自分が強くなったかのような錯覚さえ覚えるスリルと興奮。これからも彼の魂は彼を愛する人々の心の中で燃え続けることでしょう、アチャー!! [DVD(字幕)] 8点(2005-05-12 22:03:50) |
3. モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル
《ネタバレ》 モンティ・パイソン・シリーズを制覇したわけじゃないけど、やっぱり今まで観た中ではこれが一番面白い。アーサー王伝説のパロディで中身はメチャクチャ、冒頭の面白テロップから衝撃のラストに至るまで本当よくやるよ~って感じ。殺意バリバリで襲い掛かってくるウサギも良いけど、やたらと足の速いジョン・クリーズや終盤の適当に挿入しているとしか思えないインターミッションには笑った。今度公開の映画「キング・アーサー」、果たしてまともな感情で観られるかどうか心配だ。 8点(2004-05-02 20:56:35)(笑:1票) |
4. モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン
「人間はゼロから生まれてゼロへ帰っていく。クヨクヨしていても仕方がない、人生なんてそんなもんでしょ」という言葉に、当たり前のことながら偉く感動してしまった。真面目くさった人間ドラマよりも、こういう馬鹿馬鹿しいコメディの方が妙に説得力があるのは何でだろう。ラストの「Always Look On The Bright Side of Life」は名曲。近日公開の某キリスト映画なんかと見比べてみても良いんじゃないでしょうか。 8点(2004-04-14 18:04:07) |
5. モンティ・パイソン/人生狂騒曲
本編が始まる前の短編「クリムゾン 老人は荒野を目指す」から良い味出しています。ひたすらに下品で寒いギャグの連続なんだけど、何か好きだなぁ~こういうのと思える。臓器移植やレストランのシーンは食事をしながらではちょっと観れない・・・。 7点(2003-10-24 16:14:02) |
6. モダン・タイムス
《ネタバレ》 前に観た時はやはりサイレント初体験ということもあって、それほど楽しめなかったのですが、今回改めて見直してみたところそのあまりの面白さに愕然としてしまいました。今頃になってようやくチャップリンの凄さが分かってきた…。特に覚醒剤を食べて元気モリモリになっているシーンなんて爆笑必至です。歌詞の内容はさっぱり分からないけど、とにかく面白いことを歌っているんだなということが分かればそれで充分!もしこれから挫けそうになったら、ラストのチャーリーの台詞を思い出して頑張ろうと思います。 9点(2003-09-05 18:38:59) |