3. モスラ(1961)
《ネタバレ》 モスラの本格的な大暴れまで1時間以上かかるので、子供の頃はイマイチ面白くなかった作品だったんだけど、最近久々に見返して驚いた。60年代の東宝特撮映画の中では珠玉の出来映えではないだろうか。何を隠そう、画面からのインパクトが凄い。色鮮やかで煌びやかな成虫モスラの羽化シーンはインパクト大で思わず圧倒される。巨大な羽で徹底的にニューカークシティを破壊し尽くすモスラの雄姿は、後のシリーズのそれとはまた違う魅力を持っていると思う。そして根底に流れている反核、平和への祈りといったテーマや安保闘争後の当時の社会情勢を反映した物語を、フランキー堺たちのコミカルなやり取りで娯楽色たっぷりに見せる手法には、ただただ脱帽である。ラストの「平和こそは、永遠に続く繁栄への道である」は21世紀だからこそ、心に留めておきたい一節である。 [DVD(邦画)] 9点(2008-02-25 22:54:38)(良:2票) |