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1.  やくざ戦争 日本の首領 《ネタバレ》 
日本版ゴッドファーザーという触れ込みだったが、というよりは華麗なる一族のやくざ版。こわーい東映の面々に囲まれてもそれをも圧倒する佐分利信の存在感がすごい。実話を巧みに取り入れながらテンポ良く進む脚本もすばらしい。成田三樹夫の小市民ぶり、渡瀬恒彦の暴れっぷり、やりたい放題の千葉真一、あっさり殺される志賀勝や今井健二と脇役(ミッキー出番が多くてほとんど隠れ準主役だけど)の活躍も見ごたえ充分。それにしても華麗なる一族もそうだけど、佐分利信がこの手の役をやるとほんと善悪を超越してしまう。部下をことごとく切り捨てるなどやってること結構ひどい(これがゴッドファーザーとの一番の違い)んだけどそうは感じないし。結局今回は関東進出できずにおしまい。次作以降のラスボスを考えたら今回が最大のチャンスだったかもしれない。ちなみに今回は味方の若頭が鶴田浩二で敵のラスボスが菅原文太。2作めは若頭松方弘樹でラスボスは三船敏郎。3作めは味方の若頭が遠藤辰郎(実働は菅原文太)でラスボスが三船敏郎と片岡千恵蔵(!!)。だんだん敵方が強力になってる・・。
[DVD(邦画)] 8点(2008-11-09 01:47:55)
2.  柳生一族の陰謀 《ネタバレ》 
開始当初から3代将軍が決まってない状態で秀忠が死亡しており、おいおい史実と違うにもほどがあるぞとつっこんだのですが、映画が進むにつれて、そんな突込みをいれた自分に反省、そういう映画じゃないんですね。主役クラスから脇役にいたるまで出てくる人物がみんなエネルギッシュで魅力的。豪華キャストもそれぞれ見せ場が用意されておりまったく飽きがこない。面白ければ何でもいいじゃんといわんばかりのはじけっぷりがすばらしい。深作作品はみんな好きだが中でもこれが一番好きかな。願わくば個人同士の対決(成田三樹夫VS千葉真一、丹波哲郎VS萬屋御大)はもうちょっとやりあってほしかったかな。まあそれでも10点です。
[DVD(邦画)] 10点(2007-08-24 23:17:57)
3.  八つ墓村(1977) 《ネタバレ》 
原作の八つ墓村が装飾的にホラー要素が使われているが基本的には論理で固められた本格推理小説であるのに対して、映画版は完全にホラー映画になっている。まったく別物と考えてもよいでしょう。となると、渥美清が金田一でもまったく問題がない。だって「名探偵」金田一耕助じゃなくて、「怪奇案内人」金田一耕助なんだもの。ほとんど推理してないし。三十二人殺し他見所は満載で面白いことは面白いんだけどホラーじゃなくてミステリーとして八つ墓村がみたかった。当初、角川春樹は犬神家じゃなくてこっちを第一弾にしたかったそうだが彼が絡んでいたらこんな風にしたかなあ?
[DVD(邦画)] 7点(2007-08-10 23:47:17)
4.  野性の証明
人間の証明があんまりにもひどかったのでこちらもほとんど期待していなかったが、これはそれなりに面白かった。人間の証明に比べてこちらは大物キャストがはまっている。三国連太郎が悪そうでいい。他にも舘ひろし、成田三樹夫、松方弘樹、丹波哲郎、梅宮辰夫が悪の方、強そうです。ちなみに善玉は夏八木勲、中野良子、・・さしもの健さんも分が悪いか。中盤以降は意味不明な追走劇になってストーリーが破綻してしまうのが残念。人一人殺すためにあんなに戦車だの攻撃ヘリだのを駆り出す必要があるのかねえ?いくらなんでも誰かに気づかれるんじゃないの。それにしてもようもまあここまで自衛隊を悪者にできますな。70年代の作品らしいといってしまえばそれまでなのだが。
[地上波(邦画)] 6点(2007-08-10 23:34:49)(良:2票)
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