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プロフィール
コメント数 188
性別 男性
自己紹介 ・・・・最初に投稿してから4年近くたとうとしています。
これからも、細々とでも投稿してゆきたいと思っています。

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1.  ユリシーズの瞳
これほど端正で重層的で、強く激しく、そして美しくて悲しい反戦映画をわたしは他に知りません。、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、以下は付け足し。、、、、反戦映画というと、戦闘シーン、別離、戦死などの具体的な出来事を描くというのが定番ですが、それだと、今の私たちの生活とはどうしてもかけ離れてしまう。そこで、戦時中の誰かの心象風景を描くことで、現代の私たちの心象とリンクさせようという試みがでてくる。例えば「美しい夏キリシマ」みたいに。しかし、人が不条理に殺されるのが戦争なのだという戦争についての一番大事で基本的なことが、それだと落ちてしまう。、、、この映画では、まず時間的な重層性によって、私たちの心の記憶が取り込まれ、サラエボの厳然たる事実が示されることで、その心象と外面的事実が交じり合う。そして最後に、オデッセイは遂にペネロペの元に帰り着いたが、今のオデッセイ(=我々)にはペネロペは死んだのであり、二度とこの世で出会うことはないのだという、深い、深い慟哭。、、、、、(例えば冷戦構造の終結、ユーゴ内戦などに何の記憶もないという場合は、全くつまらない映画に思えるに違いないのでご注意を、、、。)
10点(2005-02-28 13:47:46)
2.  EUREKA ユリイカ
鉄格子(=鉄の檻=近代社会)の中で役所広司が、コツコツと壁をたたくと、コツコツと返答が、、。そしてバスの中でも、同じように三人がコツ、コツと、、。言葉が心底の真意を告げる手段として有効に機能しないと思われる時、最も素朴な通信手段を用いて、他者と交信し、自分が一人でないことを必死で確認しようとする情景、、、、胸が少し熱くなりました。(しかし3回目はいらないと思う)、、、また、「生きろとはいわないが、死ぬな」というメッセージ。人生に誰にでも共通する積極的な意味などないから「生きろ」と命じることはきないけど、同じ人として、死なないでくれと願うことはできるのでしょう。、、しかも、バスジャックという同じ極限状況を経験し、隣に死を抱える役所広司だから、それをいう資格があるのかもしれません。、、、監督は役所広司に重ね合わされ、「俺も昔は君たちと同じように社会を拒絶した、そして今、いつ訪れるかも分からない死をおそれつつ、何とか必死に生きている、だから、君たちも何とか死なないでくれ」というメッセージが伝わってくるようです。、、、、、、しかし、役所広司はなぜあそこまで咳をして、何かを吐き出そうとするのだろうか。監督だけにしか了解されていない記号のようにも思える。また直樹は梢が役所広司を介抱した光景を見た後、梢に暴力をふるうが、二人は近親相姦の関係にあるのだろうか。そして、なぜ直樹は秋彦に危害を加えないのだろう。などなど、実は、全編を通して、解らないことだらけでした。、、、、この映画は、見る人に何かを分かってもらって、何かを変えてゆこうという「表現」ではなく、監督の思いのたけを自慰的に垂れ流す「表出」にとどまっているように思います。見たい人だけ見て、分かる奴だけ分かればいいんだぜ、というのなら、どっかの映画サークルでもやっていればよい。職業として監督をやるのなら、より多くの人に見てもらい、理解してもらう「戦略」が必要なはずで、例えば、3時間37分という時間からして、誰がどこで誰と見て、その後でどういう話しをするかについて配慮を欠いているように思えます。
8点(2004-12-22 10:39:08)
010.53%
121.06%
284.26%
3157.98%
4168.51%
5189.57%
6105.32%
72010.64%
83317.55%
92915.43%
103619.15%

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