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1.  遊星からの物体X
これは、面白い、、、。ストーリーも、展開も、宇宙侵略者映画としては非常にありがちというか、オーソドックスなんですが、見せ方が上手い。冒頭の犬のシーンから好奇心ワシ掴み。この犬の挙動がさらに見る者をどんどん不安にさせる。「このワンコ、何かヘンだ・・・」。そして、案の定、、、。なんというか、こう、「出るぞ出るぞー、出たぁー!」ではなくて、「むむむ。・・・!? うぎゃぁ~~っ!」という感じなのですよ、終始。これが素晴らしい。ムサイ男しか出てこないし、外は真っ白の無機質さ。いやー、これは、何度も見たくなる、中毒性高し。素晴らしいっ!
[DVD(吹替)] 9点(2011-03-01 23:03:46)
2.  ゆきゆきて、神軍 《ネタバレ》 
正直、嫌悪感一杯。目的のためなら暴力肯定するんなら、結局、戦争だって肯定しているのと同じじゃんか。なんだよ、昭和天皇にパチンコって。小心者めが。デカいことやってるように主張してるけど、しょせん、自己顕示欲のカタマリなだけじゃんか。こんなオッサンが正義を口にしているなんて、反吐が出そう。・・・出そうなんだが、どうもそういう一言で片付けられないんだな。こんな奥目の貧相なオッサンの言動なんか、本当はまあ、どーでもいいわけよ。要は、このオッサンを使って、この作品を撮った製作サイドのシタタカさ。でもねえ、戦場のカニバリを扱った手記・小説なんかは既に世に出て有名なのがいくつもあるわけで。狂った奥目のオヤジが戦争の狂気を叫んだって説得力ないって。真っ当な爺さんの壮絶狂気体験話の方が百倍効果的。やっぱり、こういう作品に「それでも価値はある」みたいな評価が罷り通られては納得いかないので、ここは0点だな。
[DVD(邦画)] 0点(2009-05-12 15:03:02)(良:2票)
3.  ゆれる 《ネタバレ》 
所々、セリフが聞き取りにくく、演出のぎこちなさを感じる部分もあるけれど、それぞれの心理描写が過剰でないセリフと巧みな映像、演技でなされ、見応えがある。・・・が! これはタケルの究極ナルシシズムに周囲が翻弄される、いわば、大迷惑野郎タケルの自己陶酔映画、とも言えるんじゃない? そもそも個人的嗜好として、私はタケルの様なオトコが大ッ嫌いなので、ああいう優男と簡単に寝るチエコに同性として全く共感できないのだ。とはいえ、チエコが激しくミノルを拒絶する心理は非常によく分かる。女性は、生理的に受け付けないオトコに、どこまでも残酷になれる生き物なんだよね・・・。こういう感覚、男性にはあまりないらしく、理解しがたいもののようだけれど。また、キモさを香川照之が実に上手く出している。あの髪型、猫背加減、上目遣い、卑屈なニヤニヤ笑い、ボソボソ喋り・・・etc。うーん、昔から憎からず思っているオトコとの情事の翌日に、あんなキモ男があんな近くに寄ってきたら払い除けたくもなるわな。それにしても、証言を翻すのも、ラストでバカっぽく叫ぶのも、ちょっと??・・・まぁ、「ゆれる」タケルの心、ってことなのかしらん。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-10-24 13:51:12)
4.  ユナイテッド93
まあ、ドキュメンタリーと見紛う危うい映画。綿密に取材を重ねて丁寧に作られた作品であることはよく分かる。一般乗客にとっては、あまりにも不条理な死。でも、これが「記録映画」的に「真実」として大勢の人間の印象に残ることは、ある意味危険かも。製作者たちは誰も現場を見ていない。これが「まんま」あの時起きたことかどうかは分からない。事実をアメリカ側に有利に歪曲していない可能性もゼロじゃない。といって、私はこの映画を根本的に否定する気にもなれないのだが、これを見せられても、正直なところ、緊張感と虚無感だけが伝わってきて、それ以外に感じるものがほとんどなかったのも事実。勇敢に戦った市民たちがいたのだ、という記録のため? 特典映像に各遺族を追ったものが入っていたが、遺族にとっては慰めにもなっていたようだから、それだけでも意義はあったのだろうか。こういう生々しい大事件を後から映像化(TVドラマも含め)する意義って、一体何なのだろう、といつも思う。記録映像ならば分かるが、商業ベースに乗せる意味が、やっぱり分からない。悲劇に群がるハイエナ、と言っては言い過ぎなんだろうし、自分も見ているわけだから同類であることも自覚しているが、何かこう、引っ掛かる。いっそ「事実をもとにしたフィクションだ」と明言してくれれば、見る方もすんなり見られるのだが・・・。この作品に対する感想というより、ほとんど愚痴になってしまった。
[DVD(字幕)] 4点(2008-09-19 16:39:32)
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