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1.   《ネタバレ》 
源氏物語の若紫巻に少女を略取し、理想の女性に育てて妻とする話があるが、それの老人版。南方浄土をめざす補陀落渡海も連想させる。弓は曲線で女性、矢は直線で男性器及び男性、弓矢で夫婦和合の象徴となる。弓は、昼は少女の守護をし、夜は音楽を奏でて少女を慰撫する。弓占いは、少女が神性の宿る巫女であり、同時に少女が老人に全幅の信頼を置いていることの証しだ。 船は仏画が描かれ、いわば神殿である。絶海にあるのは俗世間と隔絶する意味と水の浄化作用が必要なため。少女が大人になるには十年の歳月が必要だが、同時に水による浄化も必要。 老人の祈願は聖少女と夫婦になることだが、その本質は若さを取り戻したいという願望。若さとは永遠の命のこと。 老人は日々少女を慈しみ育て、結婚の日を心待ちにしていた。が、思わぬ邪魔立てが入る。少女が釣客の青年に恋をし、青年も少女を連れて行くという。老人は青年を射殺そうとするが、少女が身を挺して庇う。諦観した老人は自死を図るが、それに気づいた少女に助けられる。老人の純粋な愛を知った少女は老人との結婚を決断する。 小舟で結婚の儀式が執行される。老人は天に矢を放ち、海中に身を投じる。永遠の命を得るには肉体は滅びなくてはならない。老人の霊魂は天上に昇り、矢と融合して小舟に還ってきた。少女はその霊魂と交合し、初夜を終える。処女で無くなった少女は神性を失い、俗世間に帰ってゆく。そこで新しい人生が始まるのだ。 多義的解釈のできる寓話に満ちた内容で、現代の神話である。永遠の若さを求めるのは古くからの人類の欲望だ。それを監督は「ピンと張った糸には強さと美しい音色がある。死ぬまで弓のように生きていたい」と表現する。神話といってもきれいごとばかりではない。老人は決して聖人ではない。嫉妬深く、暦をごまかし、青年を殺そうとし、自死の時もナイフを隠して、苦しさのあまり綱を切断しようとしたことを少女に分からないようにする。少女も排尿姿をさらけ出す。純粋で美しいな部分も、利己主義で醜い部分も。清濁併せ持つのが人間の本来の姿だ。老人が本来の姿をさらけ出すことで、思いが生も死も超越して少女に届き、結婚の願いが叶った。青年の登場は、実は老人の宿願達成には必要だったのだ。青年が少女の両親を探し出す部分は不要だろう。両親がすぐに乗り込んでくる筈だから。相手が老人だけに感情移入はしにくい。 
[DVD(字幕)] 8点(2014-10-28 20:50:18)
2.  U-571 《ネタバレ》 
独軍の暗号機エニグマの解読は、英軍のUボート鹵獲等の功績によって行われた。それをあえて、米軍が行ったことにするという意味が分からない。強引に史実を変える理由や必要があるわけでもなく、単なる娯楽映画に興を添えるために史実を拝借した程度のことだろう。浅慮である。 航行不能となったUボートが救難信号を発する。それを傍受した米軍はエニグマ獲得を目的に、潜水艦をUボートに偽装し、救助と思わせてUボートに乗り込み、敵艦を拿捕する作戦を立てる。作戦は予定通りに運び、艦内に乗り込んで占拠に成功するものの、独軍駆逐艦が現れ、偽装潜水艦を撃沈されてしまう。敵艦に乗り込んだ米兵達はUボートを操作して、帰還しようとする。これが前半だ。奇抜な発想で興味を引く。これに並行して兵員の絆、自己犠牲、副艦長の成長物語が描かれる。そつのない脚本で、合格点はつけられる。が、洗練されてはいない。副艦長の成長物語を描くのに急で、とってつけたような印象になってしまっている。駆逐艦との戦闘は御都合主義が目立つ。仕様を超えて深く潜るとか、魚雷が発射できないとか、捕虜がモールス信号を送るとか、死体と油を放出して沈んだと偽装するとか、手垢がついた演出だが、見せ方が上手く、悪くはない。艦砲一発で無線設備を粉砕する。魚雷一発で駆逐艦を撃沈する。この二つが気になる。戦艦は鋼板が厚く、二重壁構造で、艦内部も複数に区切られているため容易には沈まない。沈むにしても時間がかかる。商船と勘違いしていると思う。また爆弾が誘発しない限りあんなに爆発炎上しない。潜行可能な潜水艦を使っての撮影が功を奏して、写実的に描かれていたのに、爆発場面だけは現実味に欠ける上、CGも粗雑で残念だ。それに、真正面に進んでくる敵艦に対して魚雷を当てるのはとても難しい。船同士が無線で通信する場面が全く無いのも不自然。無線に答えられない時点でバレてしまう。無いものねだりを言うようだが、敵軍に対する尊敬が感じられないのが遺憾だ。名作「Uボート」にはそれがあったから、評価が高い。「勝った、万歳」で終っては底が浅い。戦争の凄惨さが描けていないということだ。英雄の影にも悲劇が付きまとうのが戦争だ。 
[DVD(字幕)] 7点(2014-09-04 23:41:43)
3.  誘拐犯(2000) 《ネタバレ》 
途中までは十分に楽しめた。”ハプニング誘拐”で、妊婦が予想外の行動を取るとろに魅かれた。赤ん坊の父親が裏社会の人間で、大金持ちという設定が面白い。しかもお金を払えば出元がばれるのでお金は出せないという設定。少々無理があるが許容範囲だ。思わぬ人間関係のつながりが明らかになり、サスペンス度は増す。しかし間違った出口に向かってしまったようだ。最終的には偶然の出来事が重なっただけの錯綜した物語という印象。複雑な人間関係をうまく処理できてない。というより人間が描けてないのだ。◆まず誘拐犯だが、これは生活の必要上、偶然耳にした情報から誘拐をするのだから、悪人であってはならない。いつしか妊婦と心を通わせ、妊婦を守る立場を堅持すべきだった。それが途中で人殺しのプロのような行動を見せるようになり、貧乏なはずなのに高価な銃を何丁も所持し、何人も人を殺す。これじゃあ感情移入できない。妊婦を解放するのが目的に変更したのだから、お金は放っておけばよかったのだ。それでうまく逃げおおせればハッピーエンドで好印象だったのに。 ◆妊婦は自分の子供を奪われたくないからボスの元から逃げ出そうとする。なら誘拐犯と協力をすればいい。それなのに銃をぶっ放す。それに産めば100万ドルの代理母報酬はありえない。相場は5万ドル。代理母なんていくらでもいる。又普通に考えれば、生物学上の母親(卵子提供者)はボス妻の筈だ。どうして妊婦の卵子が使われたのか?医者と普通にセックスして妊娠したということになる。代理母詐欺だ。子供が欲しかったのか、お金が欲しかったのかどっちなんだ。お金が欲しかっただけが、母性が目覚めて心変わりしたのか。医者と恋愛関係にあったのか?また医者はどうしてそんな無理な要求に同意したのか。父親を困らせたかったのか。困らせる方法ならいくらでもあるはずだ。結局赤ん坊は誰の子供として育てられるのか?当然医者の子としてだろう。だから最後のボス妻が妊娠するという都合のよいオチがある。そして妊婦の父が掃除屋だと?観客を馬鹿にするな! 【気になった点】①ボスが代理母に4人ものボディガードをつけて監視している。 ②ボス妻は異常行動が多いのに事件には絡まない。誰の子を妊娠したんだ。 ③女店員のあの目つきは何?④黒人ボディーガードがホテルの経営者を誤射した。⑤掃除屋は誘拐犯の足しか撃たなかった。 
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-26 02:02:34)
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