1. ユナイテッド93
これまでテレビや本で知った事実が、熱を持ち急速に揺れ動き、悲しみがこの作品の臨場感に伴って著しく増幅した。 四機のうち一機が墜落した国防総省だけダメージが少ない、実はアメリカ側の自演で、テロリストに支払った小切手が見つかった等、その真相を疑問視される9.11事件において、この作品も、事実を知る軍の人間が名前付きで証言した内容から、各所でプロパガンダだと揶揄されたのだが、大多数が納得するような明確な答えはいつまでたっても出ず、調査の結果、結局そんな人間は存在しなかったとも言われている。 プロパガンダか否か、その判断は不可能なほどに困難だが、知識を追い求め真相に近づくことは決して無意味ではない。 とはいってもこういったドキュメンタリー作品一つ一つで作品外の知識を求めようとすると、骨が折れるどころの騒ぎではない。だからプロパガンダ云々はまず置いといて、純粋に史実としてこの作品を受け止める必要が見る側の人にはあるのだと思う。 真実は藪の中でも、実際に亡くなった人がたくさんいることには違いないのだから。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-01-08 23:53:07) |