1. 汚れた英雄(1982)
《ネタバレ》 草刈正雄のライディングシーンを吹き替えたのは、後に世界GP250ccクラス、500ccクラスでも活躍する本物のライダー平忠彦。大藪春彦の原作は、たしか最後にル・マン24時間に挑戦して死んでしまう4輪ドライバーだったと思うが、本作は2輪ライダー時代のほんの一部を描きたかったらしい。しかし、実際のところ、レース中に一度転倒したライダーが再び復帰して首位争いをするようなことは皆無であり、なんのダメージもなく勝つことなどあり得ない!草刈正雄の気障な北野晶夫は悪くはないと思うが、あまりに常識を無視したレース内容に感動しろと言うのは笑止千万であろう。角川春樹のめちゃくちゃな演出にめげず、ライダーとしての頑張りを見せた平選手にこの点数を捧げたい。 5点(2004-02-19 09:09:52)(良:1票) |
2. 夜の大捜査線
シドニー・ポワチエの目がいいね。ロッド・スタイガーってああいう差別意識のある役をやらせると輝いている気がします。クインシー・ジョーンズの音楽といい、レイ・チャールズの歌といい、すごくいいですね。 8点(2003-11-30 16:54:52) |
3. 用心棒
東野英治郎のメシ屋のオヤジがいいですね。「切られりゃ痛えぞ」っていう台詞、大好きです。歴戦の使い手じゃないと言えない台詞です。ラストの決闘シーン、なかなか死なない仲代達矢にちょっと苦笑。 8点(2003-11-19 06:29:07) |
4. 四時の悪魔
ドラえもんさんお書きの通り、素晴らしい作品です。たしかに作られた年代が古いので、特撮や迫力という点では、現在の作品に数段見劣ってしまいますが、それを補って余りあるストーリーの魅力があります。フランク・シナトラ演じる無頼漢とスペンサー・トレイシー演じる神父との確執と友情を交えながら、島に残された子供達を救出していくという内容は、ハラハラドキドキの演出です。「タワーリングインフェルノ」のエレベーターの女性(名前が出て来ない(汗))と同じような感じで、仲間に子供を託して泥沼に沈んで行くシーンには、思わずハッとして胸が痛くなりました。「自分が死んでしまったら意味がないじゃないか!」と。この映画はそういう自己犠牲の精神を見事に描いた作品だと思います。大規模な特撮などなくても、充分に好い作品はできるという見本ではないでしょうか。 8点(2003-11-17 10:25:17) |
5. 容疑者(2002)
《ネタバレ》 「泣くな、デニーロ!」 終盤の、警官隊に包囲され息子を説得するシーンを見て、思わずそう感じました。暴力的な家系がいるとかいう思い込みは、19世紀以前のヨーロッパ的刑法観だなと苦笑しました。アメリカ人って、今もそういう考え方をするんだねえ。私の最初の予想では、息子はまったく無実で、スパイダーやスネークが罠にはめたという解決を想像していたけど、結局過剰防衛の罪は犯していたんですね。デニーロの恋人問題とか、親子関係、ロードアイランドの風景など、なんか全体に焦点のぼけてしまった感じです。 6点(2003-08-25 06:26:11) |